とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 U-23日本vs.U-23ウクライナ

 マリ戦では残念な結果と内容だったU-23日本代表。親善試合2戦目はウクライナU-23代表。とは言っても、欧州選手権を優先して、来日したメンバーには主力級の選手がいない。正直、もう少し楽に勝てるかと思っていた。

 日本の布陣は4-3-3。染野をワントップに、右WG山田楓喜、左WG佐藤恵允。中盤は藤田をアンカーに、右IH荒木、左IH松木。ただし、荒木はかなり攻撃的かつ自由に動くので、松木が守備に回る場面が多い。DFは右SB関根、左SB大畑。馬場と鈴木海音のCBに、GKは小久保。対するウクライナも4-3-3。クハレビチをトップに、右WGナザレンコ、左WGにシュリアンスキー。中盤はゼリズコをアンカーに、右IHシヘイエフ、左IHショスタク。DFは右SBシチ、左SBマルティニウク。ディディクとボルのCBに、GKはフェシュン。ウクライナも右IHシヘイエフがかなり高めの位置を取るので、ショスタクがボランチの一に下がって、4-4-2の形になっていることも多い。

 5分、CF染野がGKフェシュンにプレスをかけると、縦パスをCH藤田が奪い、右IH荒木がシュートを放つ。10分には、右WG山田がミドルシュート。14分、右IH荒木から右に流し、右WG山田とのワンツーで走り込むと、荒木がシュートを放つ。ウクライナも19分、右SBシチの縦パスへのCB馬場の対応がまずく、右IHシヘイエフに抜け出されると、縦パスに右WGナザレンコが走り込む。しかしCB鈴木が何とかカバーして、クリアした。日本のCBは弱点の一つだ。

 22分にはGKフェシュンのパスを左IH松木がカットして、CF染野がミドルシュートウクライナがGKからパスをつないでいくので、同じような場面はその後も再三あったが、シュートが決まらない。28分、右IH荒木がドリブルからシュート。32分、右WG山田のFKはGKフェシュンがナイスセーブ。続くCKもGKフェシュンがパンチングでクリアすると、左IH松木ミドルシュート。さらに、ウクライナゴールキックからのパス回しを奪って、右IH荒木のクロスから、こぼれ球を左WG佐藤がシュート。しかしこれも決まらない。

 41分、CH藤田から左に展開。左WG佐藤が切り返して、シュートを放つが、DFにブロックされた。ウクライナも45分、右SBシチのミドルシュートはGK小久保がファインセーブ。続くCKからCBボルがヘディングシュートを放つが、枠は外した。前半はスコアレスで折り返す。

 すると後半頭、日本は染野と山田を下げ、FW細谷と右SH平河。荒木が最初からFWに上がって、4-4-2の布陣にしたように見える。ウクライナも、ボルとシュスタクを下げて、CBファリナとCHクリーエフを投入。こちらも4-4-2にしたか? 2分、FW荒木の縦パスをFW細谷が収めて、中に落とすと、左SH佐藤が走り込み、落としをFW荒木がシュート。これはGKフェシュンがファインセーブしたが、3分、続く荒木のCKに右SB関根がニアでヘディングシュート。バーに当たってはね返ったボールを左SH佐藤が押し込んで、日本がようやく先制点を挙げた。

 ウクライナは16分、フェシュン、ディディク、シュリアンスキーを下げて、GKイェルマコフ、CBディアチュク、左SHカシュチュクを投入する。20分、日本は右SB関根のスローインをFW細谷が落とし、右SH平河がFW荒木とのワンツーで抜け出しシュート。しかしDFがブロック。22分、日本は荒木を下げて、田中聡を投入する。田中も荒木同様、かなり高い位置からプレスをかける。ウクライナは26分、シチ、ナザレンコ、クハレビチに代えて、右SBマツェンコ、左SHフェドル、CHクラコフスキーを投入。クリーエフがFWに上がり、カシュチュクが右SHに回る。

 そして31分、左SH佐藤のスルーパスがDFに引っ掛かるが、こぼれ球をCH田中がシュート。日本が追加点を奪った。33分には佐藤と松木を下げて、左SH小見とFW植中を投入。田中がボランチに下がる。34分、左SHフェドルのミドルシュートは枠の外。日本も37分、左SH小見がドリブルからミドルシュートを放つが、これはDFにブロックされる。45+2分には右SH平河のサイドチェンジから左SH小見がミドルシュートを放つが、バーの上。そしてタイムアップ。2-0で日本が勝利した。

 それにしても、まあシュートが決まらないゲームだった。荒木が積極的にシュートを放つも決まらない。でもその積極性は評価すべきか。積極的と言えば、FW染野の積極性も目立つが、これがあまり効果的でない。目をひいたのは、右SB関根とCH藤田の展開力か。細谷もこのメンバーでは存在感があるが、どこか消極的で、シュートが決まらないのはいつもと変わらない。こんなのでアジア予選突破は可能なのか? 4月では海外組の招集も難しいかもしれない。このメンバーでは韓国、UAE、中国と揃ったグループリーグを突破するのも難しいのではないか。前途に暗雲が垂れ込める親善試合2試合だった。