先週はルヴァン杯決勝で勝利し、今季のタイトルを一つは確保したグランパス。一方、リーグ戦の方は3連敗中。もっとも内容的にはそんなに悪くない。だが、正直言って、サポーターとしては消化ゲームを観戦するような気分だ。一方、リーグ4位につけ、3位ゼルビアとの勝ち点差が3のアントラーズは、絶対勝利がほしいはず。ホームだし、この順位ながら先月にはランコ・ポポヴィッチ監督を解任。中後監督が就任して、前節は就任後、初勝利を挙げた。
アントラーズの布陣は4-4-2。鈴木優磨と師岡の2トップに、SHは右に樋口、左に仲間。ボランチは柴崎と知念。DFは右SB三竿健斗、左SBに安西。関川と植田のCBに、GKは早川。対するグランパスは3-4-3の布陣。FWは永井をトップに、シャドーに山岸と森島を並べる。WBは右に和泉、左に徳元。ダブルボランチは椎橋と稲垣。CBは右から野上、三國、河面。GKはランゲラック。内田はベンチスタート。屈強なアントラーズのFWへの対応を考慮したのかもしれない。
序盤はグランパスが優勢。8分には、右WB和泉のクロスから右FW山岸がダイレクトでシュート。GK早川がセーブする。しかし次第にアントラーズも押し返し、互角の展開から、アントラーズが優勢になっていく。17分、左SB安西の縦パスをFW鈴木がポストになって落とし、さらに左SB安西が縦パス。中盤から走り込んだCH知念の落としをFW鈴木優磨がシュート。しかしCB野上がブロックした。
22分には、左SB安西のクロスから、右SB三竿がボレーシュート。さらに28分、CB関川の縦パスをFW鈴木が落とし、左SB安西がまた縦に送ると、今度は左SH仲間が落とす。さらにFW鈴木の縦パスをFW師岡が落とすと、左SB安西がミドルシュート。中間ポジションに次々と選手が走り込んで、攻めてくる。
アントラーズがパスをつないで攻め込むが、グランパスは、これまでのゲームのように3トップが前からプレスをかけることなく、中盤でブロックを作ってしっかり守る。45+1分、左SB安西のクロスにFW鈴木がヘディングシュート。だがこれも枠は捉えられない。前半はこのままスコアレスで折り返した。
後半に入ると、序盤はグランパスが前からプレス。5分には、左FW森島のCKのクリアを左WB徳元がミドルシュート。だがポストの右に外れた。するとまたゲームはアントラーズが攻める展開に。6分、FW師岡がカットインからシュートを放つと、続く右SH樋口のCKにFW鈴木優磨がダイビングヘッド。だが枠は捉えられない。そして12分、左サイドをFW鈴木優磨が突破していくと、CH椎橋が身体ごとぶつかって止める。これに怒った鈴木優磨が起き上がった椎橋に身体をぶつけてゆく。倒れる椎橋。椎橋はイエローカードをもらったが、報復した鈴木優磨にはレッドカード。アントラーズが一人少ない状況になってしまう。
アントラーズは4-4-1の布陣を取って守備は変わらないが、前線でボールの回収ができない。グランパスは21分、森島を下げて、右CB内田を投入。野上を右WBに上げ、和泉がトップ下。ルヴァン杯で勝利を重ねた時の布陣を取る。22分、左WB徳元のCKのクリアをCH稲垣がボレーシュート。26分には、左WB徳元が右SB三竿をかわして仕掛けると、クロスにFW永井がヘディングシュート。だが枠を捉えることはできなかった。
27分、アントラーズは仲間を左SH名古に交代。32分、グランパスはCH椎橋の縦パスに走り込んだ右WB野上がクロス。だがCB植田がクリア。続く左WB徳元のCKにFW永井がヘディングシュートを放つが、今度はCB関川がクリアした。劣勢ながらカウンターで攻め込むアントラーズは36分、CH知念のスルーパスに左SH名古が走り込み、クロスにCF師岡がシュート。DFがブロックする。40分には、右SH樋口のFKのクリアを左SH名古がボレーシュート。だが枠は捉えられない。
41分、アントラーズは、樋口を下げて、左SBに津久井。安西を左SHに上げ、名古を右SHに回す。一方、グランパスも永井、徳元、椎橋を下げて、FWパトリック、左WB山中、CH吉田を投入する。43分、左WB山中のクロスのクリアを右CB内田がミドルシュート。44分にはCH吉田がミドルシュートを放つ。一方、少ない人数ながら、アントラーズも攻撃を緩めない。45+1分には、右SH名古のCKにFW師岡がヘディングシュート。しかし枠は捉えられず。その後も、お互いゴールを狙って攻め合うが、最後までゴールならず。結局、ゲームはスコアレスドローで終わった。
鈴木優磨が退場して以降は、グランパスがゲームの主導権を握り攻め立てたが、アントラーズの守備も堅い。しかも最後まで攻撃を諦めない。思った以上にいいゲームだった。まあ、グランパスにとってはドローもいい結果ではないか。Jリーグはこの後、W杯アジア最終予選と天皇杯決勝を挟んで、次節は11月30日。3週間空く。この間のモチベーションをどうやって維持するのかと思ったが、長谷川監督の続投が決まり、来季に向け、選手たちも手抜きができない、そんな気持ちになったかな。残り2試合、悔いのないゲームでシーズンを締めくくりたい。