とんま天狗は雲の上

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W杯 アジア最終予選C組第5戦 インドネシアvs.日本

 アジア最終予選折り返しの第5戦はC組でFIFAランク最下位130位のインドネシアが相手。だがここまで3分1敗。サウジ、オーストラリア、バーレーンと引き分けるなど、けっして侮れる相手ではない。スタジアムには7万人の観客が詰めかけ、インドネシアのプレーを後押しする。よもや負けることはないと思いたいが、しっかり勝って最終予選を折り返したい。

 インドネシアの布陣は日本と同じ3-4-3。オラトマングーンをトップに、右WGサユリ、左WGストライク。ジョーアオンとハイエのダブルボランチに、WBは右にディクス、左にフェルドンク。CBは右から、リド、イゼス、ハブナー。GKはパエス。オランダ系の選手が多い。対する日本は、CFに小川航基が先発。シャドーは右に南野、左に鎌田。守田と遠藤のダブルボランチに、右WB堂安、左WB三苫。CBは右から橋岡、板倉、町田。GKは鈴木彩艶。谷口と上田がケガで欠場。小川や橋岡が先発でどんなプレーができるのか楽しみだ。

 しかし、キックオフから激しい雨が襲う。ピッチがぬかるむことはないが、ボールは重そうだ。それでも9分、CH守田のフィードに左WB三苫が走り込むと、戻しのパスを左FW鎌田がシュート。DFがブロック。しかしそこからインドネシアがボールを繋ぐと、CHハイエのフィードにCB板倉が目測を誤り、CFオラトマングーンに抜け出される。GKと一対一からシュート。だがGK鈴木彩艶がファインセーブ。見事に決定的チャンスをストップした。

 日本は序盤、パスが上手く回らず、シュートまで行けない。すると14分、中盤でCHジョーアオンがボールを奪い取ると、CFオラトマングーンが右に出して、右WGサユリがドリブル。スルーパスに右CBディクスが走り込みクロス。左WGストライクが走り込むが、わずかに合わなかった。さらに15分には、左CBハブナーのフィードから左WBストライクがCB板倉をかわしてクロス。ゴール前を通り過ぎるが、ロングボールから再三ピンチを迎える。

 それでも18分、CH守田がドリブルで運び、右に流して、右WB堂安のクロスにCF小川がヘディングシュート。23分、CH守田の縦パスから左WB三苫がつなぎ、左FW鎌田がミドルシュート。左FW鎌田が中盤まで下がって、CH守田が前に上がっていく。左WB三苫も含めた連携から次第に日本がペースを取り戻していく。24分には、右WB堂安がボールを奪うと、CH守田とのワンツーで上がり、堂安がミドルシュート。だがGKパエスにキャッチされた。

 そして35分、左CB町田から斜めに差し込んだパスをCH守田がフリック。左FW鎌田が持ち込んで、クロスにCF小川がシュート。いや手前でDFの足に当たってオウンゴール。日本が先制点を挙げた。するとさらに40分、左FW鎌田の縦パスに左WB三苫が走り込み、クロスに右FW南野がシュート。追加点を挙げた。

 インドネシアは41分、ディクスを右WBウォルシュに交代。そして45+3分、右その右WBウォルシュのスローインからCHジョーアオンが縦に送ると、右WGサユリ、CFオラトマングーンとつなぎ、右WBウォルシュのスルーパスに右WGサユリが抜け出してシュート。CB板倉がブロックし、GK鈴木が弾き出した。前半はここで終了。日本の2点リードで折り返す。

 後半の立ち上がり、日本は南野に代えて左WB前田大然を投入。三苫が左FWに上がり、鎌田が右のシャドーに回る。後半に入り、雨はやや小康状態。そして4分、日本が前からプレスをかけていくと、インドネシアはCBハブナーとのパス交換からGKパエスが縦にパス。これをCH守田がカットすると、そのままミドルシュート。CBイゼスがクリアしようとしたがまさかの空振り。そのままゴールに飛び込んで、日本が3点目を挙げた。

 しかし、7万人の声援を受けるインドネシアは、3点差をつけられても積極的に攻めてくる。9分、CHジョーアオンのCKのクリアを左WBフェルドンクがシュート。12分にはCHジョーアオンのCKを飛び出したGK鈴木がキャッチミス。CBイゼスがシュートを放つが、DFがブロックした。一方、日本も14分、右FW鎌田のCKにCF小川がシュート。上手く当たらずファーに流れたところを左FW三苫がシュート。だが枠は捉えられなかった。

 17分、日本は、堂安と三苫を下げて、右WB菅原、右FW伊東を投入する。鎌田は再び左FWに戻った。インドネシアもサユリを下げて、右FWアルハン。20分、左WGストライクからの戻しをCHジョーアオンがボレーシュート。しかし枠は捉えられず。インドネシアも再三チャンスを作っていくが、肝心なところでミスが多い。そして24分、右WB菅原がボールを持つと、右FW伊東とのワンツーで抜け出す。ゴールに迫るも、DFが3人ほども詰めてきて、これは難しいかと思ったら、GKの左肩上を抜くシュート。日本が4点目を挙げた。菅原は最終予選で3バックにして以降、ここまで出場がなかったことの鬱憤を晴らすような見事なシュートだった。

 26分には、左FW鎌田のスルーパスに左WB前田が走り込み、中へのパスを右FW伊東がシュート。GKパエスがセーブする。インドネシアも28分、GKパエスのフィードにCFオラトマングーンが抜け出し、右に流して、右FWアルハンがシュート。だがGK鈴木がセーブした。31分、インドネシアはオラトマングーン、ジョーアオン、ハイエを下げて、左FWにスレイマンボランチをアマトとフェルディナンのコンビに変更する。ストライクがCF。一方、日本も34分、小川と鎌田に代わり、CF大橋と左FW旗手を投入。

 38分、左FW旗手の縦パスからCF大橋が持ち込んでシュート。だがGKパエスにストップされる。40分には、左FW旗手がミドルシュート。さらに45分には、右FW伊東のCKのクリアを右WB菅原が強烈なロングシュート。GKパエスがナイスセーブ。45+1分、再び右FW伊東のCKからCB板倉がヘディングシュート。さらにはね返りを左WB前田がシュートするが、DFがブロック。そしてタイムアップ。日本が4-0で勝利した。

 前半はインドネシアに危ない場面を何度も作られたが、終わってみれば4-0。点差ほどの内容の差はなかったようにも思うが、日本が快勝し、勝ち点は13。グループCは2位以下にオーストラリア、サウジアラビア、オーストラリアの3チームが勝ち点6で並ぶ大混戦だが、唯一日本だけが首位を独走。次は、バーレーンに劇的なゴールで勝利した中国とアウェイで当たる。もっとも中国には最終予選の初戦で7-0と大勝。アウェイでどうなるかわからないが、選手たちに慢心はない。次もケガなく、愉しいゲームを見せてほしい。