3月に、開催国を除いて世界最速でW杯出場を決めた日本。一方、韓国も6月に11回連続のW杯本大会出場を決めている。今回は、予選が別グループで、韓国と対戦することはなかったが、FIFAランクをみれば、日本の17位に対して、韓国は23位。実力はほぼ変わらない。E-1選手権もお互い2連勝で、実質決勝戦となるゲームだ。得失点差で日本は引分けても優勝が決まる。もっともお互いヨーロッパで戦う選手はいないチーム同士でもある。
韓国の布陣は3-4-3。チュミンギュをトップに、イドンギョンとナサンホがシャドー。キムムンファンとイテソクが左右のWBに開き、ボランチはキムジンギュとソミヌ。CBは右から、パクスンウク、パクジンソプ、キムジェソン。GKはチョヒョヌ。一方、日本も同じ3-4-3。垣田をトップに、ジェーメイン良と宮代がシャドー。川辺と稲垣のダブルボランチに、右WBに望月、左WBは相馬。CBは右から、安藤、荒木、古賀。GKは大迫。大迫と望月以外は香港戦と同じメンバーだ。
開始6分、DFからのフィードを右FWジャーメイン良が落とすと、右WB望月がドリブル。これは止められるが、左WB相馬のCKからクリアをCH稲垣がミドルシュート。だが枠は捉えられなかった。一方、韓国も7分、左FW宮代からのサイドチェンジのパスをカットされ、縦パスに左WBナサンホが走り込む。右CB安藤が対応したが、少し中へずらしてミドルシュート。右ポストを叩いて外れた。
そして8分、CH稲垣から左に流すと、左WB相馬がカットインからクロス。これを右FWジャーメイン良がダイレクトで合わせてシュート。日本が先制点を挙げた。韓国もすぐに反撃。9分には右FWイドンギョンの突破をCH川辺が倒して、PA手前でFKを与える。これを、右FWイドンギョンが蹴るが、日本は壁を作ってはね返した。
19分、右WB望月のクロスのこぼれをCH稲垣とDFが競り合うと、こぼれ球を右CB安藤がシュート。しかしポスト左に外れた。韓国は42分、右FWイドンギョンのCKのクリアを左WBイテソクがミドルシュート。枠には入らず。前半はこのまま、日本の1点リードで折り返した。
後半立ち上がり、韓国はチュミンギュに代えて、CFイホジェを投入。後半に入ると韓国が前から積極的に攻めてくる。しかししっかり対応する日本。シュートは打たせない。それでも10分、左FWナサンホのクロスをCHがヒールでスルーパス。CFイホジェが抜け出すが、右CB安藤が対応してブロックする。16分には、CHキムジンギュのクロスにCFイホジェがヘディングシュート。だがCB荒木が良く競って、自由に打たせない。枠は外れた。
韓国は19分にも、CHのスルーパスに左WBキムムンファンが走り込み、クロスはファーに流れたが、左FWナサンホのスルーパスに走り込んだのは左WBイテソクか。中へのパスを右FWイドンギョンがシュート。しかしCH川辺が対応しブロックした。韓国は直後、ナサンホを下げて左FWムンソンミンを投入。日本も20分、垣田と宮代に代えて、CF細谷と左FW佐藤を投入する。
その後も攻め続ける韓国。前からのプレスにセカンドボールをなかなか拾えず、韓国の猛攻が続く。30分、韓国は、イドンギョンとキムジンギュを下げて、FWオセフンとCHカンサンユンを投入。日本も32分、川辺と相馬に代えて、CH宇野とCB植田を投入。古賀を左WBに上げる。
37分、GK大迫が飛び出した後ろのゴールを狙い、左WBイテソクがロングシューを放つが、GK大迫が戻って、ぎりぎり手を伸ばして弾き出す。さらに39分にも、DFからのフィードをFWオセフンがヘディングで折り返し、FWイホジェがワンバウンドさせてボレーシュート。だがこれもGK大迫がファインセーブで弾き出す。
直後、韓国はキムジェソンに代えて、チョンスンウォン。日本も40分、ジャーメイン良を下げて、右FWに原を投入する。これでようやく日本も少し押し返せるようになった。42分には、右WB望月のクロスにCF細谷がシュート。だがDFがブロックする。45+9分、韓国のFKからFWイホジェがヘディングシュート。だが枠を外す。そしてタイムアップ。1-0。前半序盤に上げた1点を守り切り、日本が勝利。E-1選手権の優勝、そして連覇を決めた。
これまでの香港、中国とは違い、特に後半は攻め込まれる時間が続く。だが、最後まで集中した守りでゴールを許さず、無失点で終えた。GK大迫のファインセーブもあったが、CB陣、両ボランチ、そして両WBの守備の意識も高く、最後まで集中して守り抜いた。さて、この中から誰がステップアップしてW杯へ進めるだろうか。国内組と言えどもレベルが高いことを示した。海外組も調子を落とすことも、またケガもあるだろう。引き続き集中してJリーグでレベルの高いプレーを見せてほしい。