とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第29節 サンフレッチェ広島vs.名古屋グランパス

 5戦未勝利のグランパスマテウスが移籍後、7試合で5得点。依然、マテウスが抜けた後の攻撃の形が見えてこない。対するサンフレッチェは前節6試合ぶりの敗戦を喫したが、それまでは4勝1分。順位を7位に上げ、グランパスとの勝ち点差は3。勝てば順位が入れ替わる。

 サンフレッチェの布陣は3-4-3。ピエロス・ソティリウをトップに、右FW加藤陸次樹、左FWにマルコス・ジュニオール。ダブルボランチに川村と満田を置き、WBは右に中村、左に志知。CBは右から塩谷、荒木、佐々木翔。GKは大迫敬介。強力なCBに満田がボランチに入って、超攻撃的な布陣だ。対するグランパスは3-5-2。ユンカーと前田の2トップに、中盤は稲垣をアンカーに、右IH森島、左IH和泉。WBは右に野上、左に森下。CBは右から藤井、中谷、河面。GKはランゲラック。前節と同じくワンボランチにして、こちらも攻撃的な布陣を組む。森島と前田に早く移籍後初ゴールが欲しい。

 序盤から両者、積極的に攻め合う。7分、CH満田のFKにCFピエロスがヘディングシュート。GKランゲラックがファインセーブ。グランパスも15分、右CB藤井からの斜めのパスをFW前田が折り返し、FWユンカーの落としをFW前田がシュート。だが、こちらのGK大迫がファインセーブで弾き出した。お互い厳しい球際の戦いが続く。20分、左IH和泉が積極的にミドルシュートを放つが、ゴール右に外れる。27分にはグランパスがパスをつないで攻めたところから、右CB塩谷がボールを奪ってスルーパス。左FWマルコス・ジュニオールがシュートするが、これはオフサイド

 しかしその後もサンフレッチェが前からプレスをかけていく。36分、中盤にこぼれたボールをCH川村が強烈なミドルシュート。これがバーを叩く。その後もサンフレッチェが押し込んでいく。40分にはCKのはね返りをCH満田がゴール前にフィード。DFがヘディングではね返すと、今度は右WB中野がミドルシュート。ゴールネットを揺らした。だが、VAR。満田の縦パスの時にCFピエロスの位置がオフサイドだったとして、ゴールは認められなかった。45+4分には左WB志知のクロスに右FW加藤がヘディングシュート。枠は捉えられなかったが、前半はサンフレッチェの方が優勢の中、前半を終えた。

 すると後半頭からグランパスは2人の選手交代。森島と前田を下げて、CH内田と左FW永井を投入。和泉を右FWに上げ、3-4-3に布陣に変更した。後半もサンフレッチェが前からプレスをかけ、序盤から厳しいデュエルが続く。9分、左FW永井がブレ球のミドルシュートを放つが、バーを越える。そして12分、FW永井の縦パスをCB荒木が先に触るが、すぐにFWユンカーが奪い返し、そのまま前進。飛び出したGK大迫の上を越えるループシュートで、グランパスが先制点を挙げた。

 その後、しばらくグランパスのペース。16分にはCB中谷がボールを奪うと、縦パスから左FW永井がスルーパス。右FW和泉が走り込み、クロスがDFに当たってこぼれ球を再び左FW永井がキープ。だがGK大迫が飛び出し、DFも守備ブロックを作って、シュートは打てなかった。18分、サンフレッチェはピエロス・ソティリウとマルコス・ジュニオールを下げて、CFドウグラスヴィエイラと右FWエゼキエウを投入する。

 するとさっそく絶妙なコンビぶりを見せる。19分、左WB志知のスローインをCFドウグラスヴィエイラが落とし、右FWエゼキエウが繋いで、左FW加藤がシュート。GKランゲラックがファインセーブで弾き出す。さらに26分には、仲野と志知を下げて、右WBに越道、左WBに東を投入。すると直後の27分、右WB越道のクロスに左FW加藤が走り込み、シュート。サンフレッチェが同点に追い付いた。29分、グランパスはユンカーと野上に代えて、FW中島、右WBターレス。

 しかしサンフレッチェの攻勢は収まらない。そして32分、FWエゼキエウのスルーパスに抜け出そうとしたCFドウグラスヴィエイラのユニフォームを左CB河面がつかんで倒してしまう。PK。36分、これをCFドウグラスヴィエイラが決めて、サンフレッチェが逆転ゴールを挙げた。河面はVARで退場も検討されたが、何とかイエローカードで収まった。しかしあそこまで露骨なファールをする必要はなかったのではないか。GKランゲラックであれば、シュートストップの可能性もないではなかった。

 グランパスは36分、和泉に代えてCH山田をアンカーに置き。布陣を再び3-5-2に戻す。しかしサンフレッチェの攻撃は止まらない。38分、左WB東のクロスに右WB越道がヘディングシュート。そして40分、右WBトーレスが一人で右サイドを突破してゴールに迫るが、奪われると、守備陣形の乱れたグランパスの逆を突き、サンフレッチェがカウンター。CH川村がドリブルで運び、右に流すと、右WB越道のクロスに左FW加藤がシュート。必死に駆けつけた右CB藤井の足に当たってリフレクションしたボールを右FWエゼキエウがヘディングシュート。サンフレッチェがダメ押しの3点目を挙げた。

 さらに44分には加藤を下げて、CH松本を投入。守備を固めるとともに、満田を右FWに上げて、攻撃の姿勢を崩さない。結局、グランパスは45+1分に、右CB藤井のクロスにFW中島がヘディングシュートするも枠を外したのみ。その後はサンフレッチェの守備を崩せず、3-1。これで6戦連続未勝利。アウェイゲームは5連敗となってしまった。

 順位も6位に下げ、優勝は完全に遠のいた。せめてACL圏内と思うが、3位レッズとの勝ち点差は3ながら、得失点差は大きい。次はルヴァン杯と代表戦を挟んで、3週間後、ガンバが相手。しかもアウェイ。ルヴァン杯準決勝のアビスパ戦も先日のリーグ戦の内容を考えると、あまり期待できないような気もするが、何とかいい結果を出して、Jリーグのラストスパートにつながるといい。このまま今季は終わってしまうのだろうか。