日本の感染症対応が格段に遅れているという疑念

　クルーズ船乗客の感染者の数が日毎に多くなっている。結局、日本の新型肺炎に対する検疫体制って、圧倒的に遅れているのではないかと思ってしまう。3700人全員の検査をサッサとしていれば、こんな事態にはならなかったのではないかと思うが、今になってなお、全員検査の実施は困難と言っている。

　一方、中国では新型肺炎による死者が1000人を超え、感染者数も4万5千人を超えようとしている。このことについて、中国の医療体制の不備として嘲笑うかのような記事も散見されるが、感染者数を4万5千人近くもカウントしているということは、その10倍近い検査を実施していると思われる。とすると50万件以上。中国での検査の方が早く始まったとは言うものの、中国の100分の1の検査でさえ躊躇しているというのはどういうことなんだろう。

　少しネットで検索してみると、中国や米国で新たな検査キットが開発されたという記事がいくつも出てくる。「新型コロナウィルスの迅速検査キットを開発　江蘇省無錫市」、「香港科技大チーム　世界最速の新型肺炎検査装置を開発」、「米当局　新型ウイルスの検査キット配布　4時間で診断」など。いったい日本ではどうなっているのか。日本で対応できないのであれば、クルーズ船の乗客感染のニュースは世界で伝えられているというから、これらの検査機関等に連絡を取って、至急、検査キットを送ってもらえばいいではないか。

　しかし日本では、新型肺炎が疑われると内科医が診断しても湖北省への渡航歴がないと拒否し、それでも敢えて検査した患者に感染が確認されるという事態まで起こっている。そこで自治体の判断で必ずしも要件に合致していなくても検査をすることができると通知する事態になっているようだが、これらの状況を見ると、日本の方針は「できるだけ検査を行わないことで、感染者を少なくする」ということではないかと思えてくる。

　日本国内における新型肺炎の感染は既に広く一般市民にまで広がっているのではないか。今年はインフルエンザの感染者が少ないそうだが、代わりに新型肺炎に罹っているのかもしれない。そうであれば、インフルエンザの検査では陰性となり、新型肺炎の検査は行われないまま、高熱に苦しむ人が多くいる可能性もある。また、ここ1ヶ月間の肺炎による死亡者数はどうなっているのだろう。万一、例年よりも増加しているのであれば、そのうちの何割かは新型肺炎が原因かもしれない。

　クルーズ船のニュースが流れるたびに、日本政府の対応に不信感を覚え、多くの国民が疑心暗鬼になっている。人口1000万人を超える武漢市や温州市などで早々に都市封鎖の処置が取られている。日本では考えられないのではないか。習近平主席が謝罪したというニュースもあったが、実は中国の対応の方がよほどしっかりしているのではないかという気がしないでもない。そして今後のクルーズ船や国内感染に対する対応次第では、日本に対する世界的な評価が大きく下落していく可能性も否めない。正念場というにはもう遅すぎる気がしないでもない。

待ちぼうけ、コンプリート

　新年から3件、待ちぼうけを食らったという話題は「新年から待ちぼうけ」で書いた。この記事でも書いたとおり、3件のうち、中古プリンターの回収については予定より10日ほど遅れたが、宅配業者が回収に来て、無事ポイントも付いていた。またスマホケースについても返金請求をするなどバタバタが続いたが、PSで書いたとおり、記事投稿をしたその日にスマホケースが届いた。実に注文から39日。到着予定から26日遅れ。それでも届いたスマホケース自体に不満はなく、さっそく開封して使用している。

　そして3件目の「ナニコレ珍百景」についてはボツになったとばかり思っていたが、何と、先週の金曜日の夜、突然、テレビ朝日の担当者から電話があり、「9日(日)の放送で取り上げます」とのこと。えっ！　先に電話があった時は「取材に同行してくれませんか」ということだったので、都合の悪い日を伝えたのだが、結局、先方の都合と合わず、テレビ局（制作会社）側だけで取材をしたということらしい。放送内容については、同行できればもっと面白い物件を紹介できたのではないかと若干の不満もあるが、採用されただけでも十分うれしい。ちなみに「採用された方には3万円」とあるが、それについては何も言ってなかった。本当に送られてくるんだろうか。次は3万円の送金を待ちぼうけ？（この記事を書く前にメールチェックをしたら、番組スタッフから振込先等を確認するメールがありました。ああ、よかった）

　いやいや、そんなことはどうでもいい。新年からの待ちぼうけ3件がいずれも解決したということがすごい。「待てば海路の日和あり」とはこのことか？　いや、意味が違うな。「果報は寝て待て」とも違う。「石の上にも3年」も待たなかったし。「時が解決する」かな？　それほどイヤなことだったわけでもないけど。でも、特に「ナニコレ珍百景」については完全にあきらめていただけに、こんな結末になるとは驚いた。さて次は何を投稿しようかな。

富士ゼロックススーパーカップ 横浜F.マリノスvs.ヴィッセル神戸

　面白いゲームだった。昨年Jリーグ王者のマリノスと天皇杯王者のヴィッセルが戦う今季最初のタイトル戦。マテウスはグランパスに戻ったものの、エジガル・ジュニオが復帰し、またオナイウ阿道や水沼らが加入した。メンバーは昨季と大きく変わらず、今季も攻撃サッカーは健在だ。対するヴィッセルはリーグこそ8位だったものの、後半に調子を上げて、最後は天皇杯を奪取した。ビジャとポドルスキは退団したものの、代わりにドウグラスが入団。他は昨年までの選手が残っており、今季は十分リーグ優勝も狙える。

　マリノスの布陣は4-2-3-1。オナイウ阿道をトップに、右WG仲川と左WGエリキが開く。トップ下にはマルコス・ジュニオール。そして扇原と喜田が並ぶボランチも強力だ。DFは右から右SB松原、CBチアゴ・マルチンス、CB畠中、左SBティーラトン。GKにはパクイルギュが入った。対するヴィッセルは3-5-2。古橋とドウグラスの2トップの下に、イニエスタと山口蛍がIHで控え、サンペールがアンカーに入る。WBは右に西、左に酒井高徳。3バックは右からダンクレー、大崎、フェルマーレン。GKには昨年夏にマリノスから移籍した飯倉が守る。

　序盤はお互いプレスをかけ合い、互角の展開。8分、CH喜田の縦パスからOHマルコス・ジュニオールのスルーパスにCFオナイウ阿道が走り込み、ミドルシュートを放つ。11分にはGK飯倉からCB大崎へのパスを左WGエリキが奪い、右WG仲川のヘディングからGK飯倉がこぼしたところを左WGエリキがシュート。マリノスが攻めていく。

　しかし12分、ヴィッセルも左IHイニエスタのスルーパスにFWドウグラスが走り込む。CBチアゴ・マルチンスが快足を飛ばしてクリア。19分にはCFオナイウ阿道へのパスをCBフェルマーレンがカット。左IHイニエスタの落としからFW古橋がドリブルで駆け上がり、縦パスに走り込んだFWドウグラスのクロスにCBフェルマーレンが走り込む。しかしGKパクイルギュがキャッチ。次第にヴィッセルが攻撃のペースを握り出す。

　21分にはGKパクイルギュからCH喜田へのパスをFW古橋が奪うと、右に展開。FWドウグラスの落としから左IHイニエスタがミドルシュートを放つ。CH喜田がブロックした。続くイニエスタのCKをCBフェルマーレンがヘディングでフリック。抜け出したFWドウグラスがヘディングシュートを決めるが、これはオフサイド。しかし27分、GKパクイルギュのフィードをCBフェルマーレンがカットすると、FW古橋の落としから左IHイニエスタがドリブル。CBチアゴ・マルチンスと畠中が寄せたところを二人の間を通すスルーパス。FWドウグラスが抜け出してシュート。ヴィッセルが先制点を挙げた。イニエスタのパスがさすが。抜け出したドウグラスとのタイミングもばっちりで、今季はかなりのゴールを量産するのではないか。

　しかしマリノスも負けてはいない。29分には左SBティーラトンのパスからOHマルコス・ジュニオールがミドルシュートを放つと、36分、左SBティーラトンのクロスのクリアをCH山口がGKへバックパス。しかしこれに右WG仲川が走り込む。飛び出すGK飯倉ともつれる中で、こぼれたボールにOHマルコス・ジュニオールがヘディングシュート。マリノスがすぐに同点に追い付く。しかし40分、今度はマリノスのDFがミスをする。GKパクイルギュからのパスをCBチアゴ・マルチンスがGKに返すと、これをFW古橋が奪ってシュート。再びヴィッセルが勝ち越した。前半は2-1。ヴィッセルのリードで折り返した。

　マリノスは後半最初からCB畠中に代えて伊藤。CFオナイウ阿道に代えて左WG遠藤渓太を投入。エリキをCFに上げる。しかしキックオフ早々、ヴィッセルが高いプレスをかけて、FWドウグラスがシュートを放つ。4分には左IHイニエスタのサイドチェンジに右IH山口が走り込む。GKパクイルギュがカットするが、こぼれ球を右IH山口が拾ってクロス。しかしこれはDFがブロックした。マリノスも6分、右SB松原がミドルシュート。そして9分、CBダンクレーから左WGエリキがボールを奪い、戻しのパスをCH扇原がシュート。マリノスが再び同点に追い付いた。

　イニエスタも負けてはいない。10分には左IHイニエスタのスルーパスにFW古橋がボレーシュート。マリノスも13分、右WG仲川の縦パスに右SB松原が走り込み、戻しのパスからCH喜田がミドルシュート。17分にも右SB松原のスルーパスに右WG仲川が抜け出してシュート。GK飯倉がナイスセーブする。ヴィッセルは19分、FWドウグラスに代えて田中順也を投入。23分にはCKの流れから、右WB西のクロスにCBダンクレーがヘディングシュートを放つ。

　そして24分、CB伊藤の縦パスを右IH山口がカット。右に流して、IHイニエスタのクロスからこぼれ球を山口がミドルシュート。三たびヴィッセルが勝ち越した。3-2。しかし28分、今度はマリノスが右WG仲川のサイドチェンジから左WG遠藤が折り返して、CFエリキがシュート。三たびマリノスが追い付いた。すごいゲームだ。直後、マリノスはCH喜田に代えて和田。CFエリキに代えて、昨季の後半をケガで棒に振ったエジガル・ジュニオを投入した。

　33分、左SBティーラトンのミドルシュートは枠の外。37分、CH和田のスルーパスに右WG仲川が抜け出してシュート。だがGK飯倉がファインセーブ。38分、右WB西のクロスにCF田中が飛び込むが、その手前でCBチアゴ・マルチンスがクリアする。40分、ヴィッセルはFW古橋に代えて小川慶治朗、CHサンペールに代えて右IH安井を投入。山口蛍をアンカーに下げる。

　42分、左IHイニエスタのスルーパスに右WB西が走り込み、戻しを右IH安井が落とすと、CH山口蛍がミドルシュート。わずかにポスト右に外れた。43分、マリノスはOHマルコス・従二―るに代えて水沼を投入する。すると44分、CH扇原のサイドチェンジに右WG仲川が走り込むと、GK飯倉をかわすミドルシュート。だがCBフェルマーレンがブロックする。45+3分には右SB松原のスルーパスにCFエジガル・ジュニオが抜け出す。しかしシュートはGK飯倉がファインセーブ。直後にはCH扇原のスルーパスにOH水沼が抜け出すが、シュートは枠を外した。そしてタイムアップ。決着はPK戦に委ねられた。

　これがまたすごかった。先行のマリノスが、チアゴ・マルチンス、扇原とゴールを決めれば、ヴィッセルもイニエスタと田中順也がゴールを重ねる。しかし3人目、エジガル・ジュニオのシュートをGK飯倉がファインセーブ。昨季までチームメイトの飯倉が立ちはだかる。しかしヴィッセルも小川慶治朗のシュートはポストを叩く。そして4人目の水沼と西。5人目の松原と大崎。さらに6人目の和田がポストを叩けば、フェルマーレンも大きくふかしてしまう。さらに7人目、遠藤のシュートはバーを叩く。実に9人連続PK失敗。そしてヴィッセルの7人目は山口蛍。しかしさすがに山口はしっかりと決めて、ヴィッセルがPK戦を勝ち抜いた。天皇杯に続いて、富士ゼロックススーパーカップ初優勝。今季初タイトルをしっかり確保した。

　しかし面白いゲームだった。ヴィッセルは天皇杯優勝で一皮むけて、今季Jリーグ優勝候補の一つに躍り出た。しかしマリノスの強さも変わらない。前半は一時ヴィッセル・ペースだったが、後半には持ち直し、勝利への執念を見せた。さらにはフロンターレやFC東京も黙ってはいないだろう。アントラーズが早々とACLのプレーオフで敗退したこともリーグ戦では有利に働くはず。今季は昨季以上に混戦のJリーグになりそうだ。楽しみにしたい。