とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

美味・絶景・饒舌 富山満喫(1日目)

 GW初日の2日早朝、6時に家を出て名神から高速に乗る。6時台というのに早くも一宮IC付近で5分ほど渋滞していたのには驚いたが、わずかですり抜け、北陸自動車道は快適クルージング。8時に尼御前SAで朝食をとって10時頃に砺波ICを出て、となみチューリップ公園に向かう。
 公園手前の普通専用駐車場に招き入れられ、遠いのではないかと危惧したが、徒歩3分で南口から入門。入場するとそこはチューリップ真っ盛りの世界。赤・青・黄色は言うに及ばず、白・オレンジ・ピンクに黒や緑まで。チューリップの畝の間に入って、チューリップに囲まれてハイ・ポーズ! ホント、キレイ。
 フォト・ボランティアのお姉さんが家族連れ写真を持参のカメラで撮ってくれるのもうれしい。たくさんのチューリップが広い花壇を埋め尽くす大花壇を過ぎ、水にチューリップが浮かぶ水上花壇。大賑わいのチューリップタワーは通り過ぎ、テーマ館であるチューリップ四季彩館へ。ここでも写真撮影にフォト・ボランティア。なかなかきれいに写っていたので奮発して写真を買ってしまった。1,000円也。その他にも、チューリップの歴史をお勉強するチューリップ・ミュージアムや黒いチューリップを使った展示など、なかなか楽しめる。ちなみに妻はチューリップの球根を予約購入。秋になったら送ってくれるそうなので、来年はわが家でチューリップが楽しめそう。
 一面、オレンジ色が広がるチューリップ畑を眺め、様々な品種のチューリップが並ぶ品種花壇を楽しみ、ふるさと広場で先ほど買ったます寿司に氷見牛入り焼きそば、白エビ天うどんを食べる。その後、美術館の壁面に飾られた花びらで作ったデコレーションパネルや水車苑などを楽しんで2時間半。旅行者なのでこれで帰ったが、地元ならば1日遊んでも飽きない。けっこう全国から来ているようで、これで1,000円ならいいかも。
 空は快晴。金曜日に駅で手に取った富山の観光パンフに、高岡開町400年で濠めぐりの案内が載っていた。加賀藩二代藩主前田利長入城400年を記念し、古城公園の濠をめぐる遊覧船を運行しているとのこと。高岡城も前田利長も知らないけれど、お濠を船で廻るのは涼しげで楽しそう。
 道に迷ってようやく船着き場にたどり着くとちょうど14:00の船が出航した直後。どうしようかと迷っていると、船着き場のおじさんが「どこから来たの?」と声をかけ、その後から出るわ出るわの軽口トークショー。聞くと普段は高岡市内北部の伏木の渡しの船頭をしており、今年に限って「1年限定の派遣労働でござい。」しかも渡しのある小矢部川河口に今年8月橋が開通する予定の「リストラ寸前」。「100年後の開町500年にはまた船を出すのでその時再びお会いしましょう。」
 少し遅れてやってきた女性ガイドさんも「普段は伏木の観光ボランティアをやってます」と気さくな応対で伏木の歴史と魅力を語る。そうこうしているうちにあっという間に30分が過ぎ、遊覧船に乗り込むことに。この二人の名コンビのガイドに乗船客も笑いの渦で、楽しくも気持ちがいい時間を過ごさせていただいた。ちなみに乗船料は800円。
 続いて向かった高岡市山町筋は土蔵造りの商家が並ぶ重要伝統的建造物群保存地区。無料駐車場に車を止め、土蔵造りのまち資料館、菅野家と廻る。それぞれ館内にいたガイドさんが、気さくな人柄そのままに純朴で丁寧な解説をしてくれる。「今日は忙しくてお昼も食べてないのよ。」と言いながら明るく熱心に案内をし、団体客を見送った後も「娘が学生で東京にいるのよ。今度行ったら川越を案内してもらおう。」と世間話に興じ、「それじゃ食事をしてくるわね。どうもありがとう。」と別れる。元気だ。面白い。
 続いて、高岡市金屋町も訪れる。こちらは鋳物職人が住む細格子の町並みだ。こじんまりとした展示の鋳物資料館で案内の女性と会話。こちらはガイドさんではないので饒舌なお話はないが、気負いのない普通の会話がやさしくうれしい。資料館の後、町並みを歩き、茶店で一服。築200年の古い商家の座敷を開放した上品で気持ちのいいお店。
 できれば伏木も行きたかったが、もう5時近くで日も傾き出したので、宿へ向かう。宿は鯰温泉。そんなに期待していたわけではないが、思った以上にわびしい雰囲気。でも元気のいい仲井さんが出てきて会話が弾む。「ここは銭湯もやっているので、温泉は一般客と一緒に9時までになるのよ。ごめんなさいね。インターネットで予約したんですか。そんなこと書いてなかったでしょ。ハハハ。でも朝は7時から貸し切りで入れますから。」
 2種類ある温泉はいつまでもホカホカと気持ちがよかったし、なにより最高なのが食事。見た目は少し貧相に思えたが、食べてみるとそのおいしさにびっくり。ホタルイカの朴葉焼、エビ・カニたっぷりの茶碗蒸し、もちろんお刺身はおいしいし、潮汁も絶品。その場で火をつけて炊く釜飯も魚介類にキノコがたっぷり入っておいしい。
 旨い料理、癒しの温泉、奇麗なチューリップ、歴史の町並み、そして温かい人柄。富山の1日目は言うことない、いいこと尽くめで過ぎました。本当に楽しい1日だった。続きはまた明日・・・。