とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス 巻・津田の控え組でドローを拾う

 GW中の連戦もこれが最後。ヴィッセルマルセウがなじんでいないけれど、けっこういいサッカーをやっているという印象があったが、そのとおり。かろうじて引き分けを拾ったという試合。
 名古屋は30度を超える暑さだったが、神戸は23度とそれほどでもない。だからか前半から両チーム早いつぶしにきびきびした動きが目立つ気持ちのいい試合展開で始まった。グランパスはゆったりしたボールキープからパスを回してチャンスを窺おうとするが、ヴィッセルの方が早いプレスからドリブルを織り交ぜて前への圧力をかける。
 18分に玉田の粘りから早いリスタートによるフィードが小川に渡りFKを得る。これをやわらかいボールで蹴った玉田のFKがポストに当たる。これが今日のゲームのグランパス最大のチャンス。その後は、26分、茂木からパク・カンジョのシュート、29分、田中のクロスからパクのシュートの跳ね返りを北村が豪快シュートと、ヴィッセルの攻勢が続く。
 ところが先制は意外な形でやってくる。後半4分、中盤左サイドのスローインからキム・ナミルの作り直しのバックパスが誰もいないヴィッセルのゴールに吸い込まれていく!
 しかしこれで攻勢になれなかったのが今日のグランパス。12分、田中英雄のヘナチョコ・スルーパスを増川が処理をもたつく間に茂木が切れ込み奪い去ってゴール!同点に追いつく。そして18分、キムからの前線へのフィードに茂木が飛び込み、楽に楢崎が処理したはずが、楢崎の身体にぶつかって倒れた茂木のPKが認められ、マルセウがゴール。そんな!
 その後もあせるグランパスに対して、松岡・キムの両ボランチがよく効いて、中盤でほとんどボールを持たせてもらえず、逆に31分、CKからキムのヘッドがポストを叩く。41分には途中交代の鈴木規男のスルーパスに田中が切れ込み、最後は我那覇に渡るなど惜しいシーンを連続して作られた。
 冷静な宮本に北本の守備、松岡・キムのボランチ、内山・石櫃の両サイドも攻守のバランスがよく、思い切った攻め上がりを見せる。そして何と言っても、草なぎ君そっくりの茂木が、酒に乱れることなく精力的に切れのある動きを繰り返し、再三チャンスを演出する。
 考えてみれば3点ともヴィッセルの選手が入れているんだし、負けもやむなしと思った後半ロスタイムに奇跡が起きた。楢崎からのロングフィードに競り勝った巻が落としたボールを途中出場の津田がうまく拾い、宮本を抜き去ってDFに囲まれながらも強引に同点シュート!
 控えの二人でドローに持ち込んだのは大きいのではないか。これでGW中、なんと予想外の4勝2分け。選手をうまくローテーションしてきたのがよかったのか、はたまたピクシー・マジック? これでなんとか上位に踏みとどまったグランパス。しかし今日もマギヌンバヤリッツァの欠場が大きいことを露呈してしまった。二人が復帰する6月以降が勝負だ。がんばれグランパス