とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

涼を求めて ヤナとうだつのあがる町・美濃市

 最近の大学は7月末に期末試験のあるところが多いようで、加えて補講もしっかりやるので、うちの娘も先週の3連休は学校と部活にレポート作成、試験勉強で相手をしてくれなかった。それでも夏休みが始まり各地で渋滞というニュースを聞くと、「うちもどこかへ行こうよ」と妻が言うので、仕方なく東海北陸道へと車を走らせた。
 家を出たのが10時半で、美濃市へ行こうとは思っていたが、美濃ICを出たら正面に「洞戸観光ヤナ 15km」の大きな看板。「15kmなら15分も走れば着くじゃないか。涼しそうだし。」ということで急遽お昼はヤナで鮎料理ということになった。
 板取川をさかのぼると、川には大勢の鮎釣り客が長い釣り竿を川面にきらめかせている。前日も雨が降ったはずで、豊富な水量に危なさも感じるが、何より涼しそう。川沿いに走ること15分。「洞戸観光ヤナ」にはお昼前に着いた。
 二棟ある小屋には既に大勢の客が席に着いていたが、客待ちのリストを見ると、5〜10組程度で我慢できないほどではない。15分も待つと名前を呼ばれ席に着く。鮎の塩焼き2本に魚田が1本、甘露煮1匹に雑炊がつくAランチが3,000円。これに刺身とフライがつくCランチが4,500円。二人でこれだけ頼むと、サービスに干物と骨を揚げた口取り等がついてきた。
 それより驚いたのは鮎。一人当たり3本の串刺しされた鮎が出てきて、「塩を振って焼いてください。魚田はそのまま焼いて味噌だれをつけてお召し上がりください。」そうなんだ。刺身に添えられた鮎の頭と尻尾はときどき刎ねるし、なかなか野趣があってよろしい。「ひっくり返さねば!もう焼けたんじゃないか!焦げるぞ!」と騒がしくのんびり楽しむというわけにはいかないが、これもまた一興。
 ヤナは8/15まで工事中だそうで、子供たちがつかみ取りコーナーで遊んでいたのは少し残念だったが、家からけっこう近いし、また来てもいいなと思った。
 食後に当初の予定の美濃の町並みを見に行く。美濃和紙あかりアート館の駐車場に止めて、美濃和紙あかりアート展優秀作品などを観賞。どれもすばらしい出来。美濃和紙あかりアート展の夜景をスクリーンにした展示は秀逸。
 その後は、うだつのあがる町並みを歩く。私は数年前に一度訪れているが、当時からさらに整備が進み、新たな店舗がいくつもオープンしている。和紙の店や酒蔵をいくつか回るうちには疲れて喫茶店を探す。「Abeille.S」というおしゃれなカフェ兼ケーキ屋で休憩。レトロ・モダンなこんなお店ができるようになったんだ。ちょうどかち合ったボーイスカウトの子供たちには少し閉口したが、それ以外はさみしくもなくうるさくもない適度な客数で落ち着いて町並み巡りを楽しむことができた。お店の方も変に観光ずれしていない点が好感を持てる。できれば美濃和紙あかりアート展の時に再訪したいが、その時は戦場のようだろうな。少し尻込み。
 帰りに旧名鉄美濃駅に寄る。懐かしい車両が3両展示され、鉄道コレクターには垂涎の鉄道部品等も販売されている。なるほど。それじゃ家に帰ろう。帰りはさすがに高速の渋滞に会い1時間半ほどかかったが、夕方には帰宅しておみやげの鮎の甘露煮を娘と一緒に食べた。ああ、美味しかった。