前節のトットナム戦に完敗し、優勝戦線から脱落したと思われたアーセナルだが、チェルシーもトットナムに負けたことで再び優勝の可能性が出てきた。そんな状況を反映したゲームが見られるかと思っていたが、16位ウィガンに手ひどい逆転負け。今度こそアーセナルの今シーズンが終焉した。
前節の後半、素晴らしい動きを披露したファンペルシーだが、体力面での不安からかベンチに温存。しかし問題はボランチから後ろ。セスク、ソングに代わって弱冠19歳のイーストモンドを起用。CBもフェルメーレンのケガによりシルベストルとキャンベル。さらにGKアルムニアも手首の故障で今シーズン初先発のファビアンスキー。
ウィガンも降格争いに火が付いて、序盤から積極的にプレスをかけていく。11分には中央からのこぼれをエンゾグビアがミドルシュート。それ以外には決定機はなかなかつかめなかったものの前からの圧力にアーセナルもパスが回らず、セットプレーか個人的な突破以外にはチャンスをつかめない。
それでも41分、ベントナーのスルーパスにウォルコットが抜け出し、DF2人とGKに挟まれながらうまく身体を使っての技ありゴール。44分にも同じくベントナーとのコンビでヒールパスから抜け出すが、今度はゴールならず。リードしているとは言え、アーセナルらしからぬ面白みのないゲーム展開。
後半に入り2分、CKからシルベストルがヘッドで追加点。これでアーセナルが守りに入ったか、はたまたウィガンのホーム魂に火が付いたか、ウィガン・ペースになってくる。
4分、エンゾグビアがワトソンとのワンツーからGKと一対一。16分にはエンゾグビアからのパスにワトソンがミドルシュート。21分にもディアメからのスルーパスをロガリェガがシュート。アーセナルにキレなし連携なし。すっかりウィガン・ペース。
そして35分、エンゾグビアから左サイドのモーゼスにパスが出て、クロスをワトソンが待望のゴールを決めると、後はウィガンの猛攻状態。43分、エンゾグビアのCKにワトソンがヘッド。GKを抜くがDFがかろうじてクリア。そして44分、CKをGKファビアンスキーがファンブルするとCBブランデルがヘッドで押し込み同点に追いつく。
ロスタイム4分。ようやくアーセナルがファンペルシーを投入するが、ウィガンの勢いは止まらない。46分、ロダリェガのキープからエンゾグビアが受けてドリブルで中へ切れ込み、DF3人に囲まれながらシュート。なんと11分間で3点を挙げて逆転。アーセナルを地獄の底に突き落とした。
それにしてもひどい試合。ここまでどうしようもなければ優勝争い脱落も仕方がない。それにしても毎年けが人で悩まされるアーセナル。今シーズンも例外ではなかった。華麗なパスサッカーで優勝を飾る時は訪れるのだろうか。ずっと心待ちしているのだが・・・。