とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マンC痛い敗戦 こんなことなら中止の方が・・・

 雪の影響で10試合のうち7試合が中止になったプレミアリーグ第18節。上位陣の中で唯一ゲームのあったマンCは15位に低迷するエバートンが相手。勝てば勝点上は首位に立てるゲームだったが・・・。
 チェルシー戦は後半粘って同点に追いついたエバートンだが、その後のウィガン戦も引き分けで、これで7試合勝ちなし。一方のマンCは逆に7試合負けなしだが、第16節のボルトン戦は攻撃に形が作れず、テベスの個人技で奪った1点を最後まで守り切る展開。前節のウェストハム戦はテベスがイエロー累積欠場の中、3得点。しかし、前半はバロテッリとジョーがなかなか噛み合わず、Y.トゥーレの個人技と途中交代のアダム・ジョンソンダビド・シルバからのスルーパスに走り込んでの得点。トップ下に入ったD.シルバはよかったが、テベスが戻ってどういうゲームができるか興味があった。
 しかし始まってみると、攻撃よりも累積欠場のデヨングの穴が大きかった。4分、左SHオズマンから左SBバインズが上がってクロス。これを1トップのアニチェベがヘッドで流し、右SHコールマンからの折り返しのクロスにケーヒルがニアで待ち構えてヘディングシュート。エバートンが初めてのチャンスをあっさりと得点につないで先制点を挙げた。コロ・トゥーレがサイドに引き出され、中が薄くなっての失点。デヨングがいればと思わせた。
 マンCも11分、Y.トゥーレからD.シルバがシュート。14分にはCKにバロテッリがヘディングシュート。しかし2点目はエバートンに訪れる。19分、右SBサバレタがケーヒルとぶつかって流血。治療のためピッチを離れた隙に、バインズがスルスルと上がる。アニチェベが上げたクロスをケーヒルが落とすと、バインズがそのままゴール前まで走り込み、DFの間を抜いてカーブを描きゴール隅に飛び込む芸術的なシュートが決まった。
 マンCも反撃に出る。25分、D.シルバがテベスのスルーパスに走り込むが、GKがセーブ。27分、ミルナーからサバレタのクロスはテベスの直前でDFがクリア。28分、CKからバロテッリのシュートは外れる。32分にはCKから、コンパニー、D.シルバが2本、バロテッリ、さらにサバレタとシュート重ねるが、いずれもエバートンのDF陣がブロック。37分にもコラロフの強烈なFKはGKハワードがセーブ。さらにCKからD.シルバ、Y.トゥーレのシュートもブロック。前半の後半はマンCが猛攻状態だが、エバートンの守備が固くゴールを破れない。マンCが力で押すが、変化に乏しく単調で、エバートンも守りやすかったのではないか。
 後半頭からマンCは前半ボランチに入ったミルナーに代えてアダム・ジョンソンを投入。Y.トゥーレをボランチに下げ、テベスと重なりがちだったD.シルバをトップ下に入れてA.ジョンソンを右SHに張らせる。これでようやくマンCの攻撃に流動性がでてきた。
 2分、クロスをDFが返したところをバリーがミドルシュート。6分にはテベスポストプレーからコラロフミドルシュート。そして15分、アニチェベが2枚目のイエローで退場。しかしこれでさらにエバートンが守備を固める。
 25分、バリーからD.シルバのシュートをDFが弾いたところをバリーがミドルシュート。26分、テベスからバリーのスルーパスバロテッリが抜け出すが、足を滑らしシュートを打てず。しかし27分、A.ジョンソンからY.トゥーレ、D.シルバのスルーパスにA.ジョンソンが受けて前を向き、DFを引き付けて右にパス。これをY.トゥーレがシュートすると、ボールはジャギエルカに当たってゴールに吸い込まれた。ようやくマンCが1点を返す。
 エバートンは29分、オズマンに代えてビリャレトディノフ、31分にはコールマンに代えてサハを投入。ケーヒルを中盤に下げて守備を固める。
 32分、Y.トゥーレのループパスにバロテッリが抜け出し、GKをかわしてシュートを放つがポストに当たる。これをテベスがシュート。だがGKハワードが戻ってブロック。ハワードの気迫。バロテッリにツキなし。これで負傷し、38分ジョーに交代。
 40分、バリーからコラロフのクロスをDFが弾き返したところをバリーがシュート。しかしこれもDFがブロック。41分、コラロフのクロスをD.シルバがシュート。ジョーに当たりゴールならず。42分、Y.トゥーレのミドルシュート。44分、CKからD.シルバのシュート。ロスタイム2分、テベスがドリブルからシュートを放つが、GKがナイスセーブ。
 結局、マンCは攻め続けるが、同点ゴールは入らず、8試合ぶりの敗戦を喫した。
 これまでも攻撃のバリエーションは乏しかった。デヨングの欠場で守備に穴があいての敗戦。他のゲームがなかったので首位に勝点差2は変わらないが、ゲーム差も2。今後、首位を狙おうとするなら攻撃の整備が不可欠だ。このゲームの後半のように、D.シルバのトップ下起用にA.ジョンソンらの攻撃力を組み合わせれば可能性はあると思うが、マンチーニ監督はバロテッリを何とかしたいようだ。しかし、このまま先発起用してもあまりいい結果は出ないのではないか。途中交代で慣れさせて、結果が出るのを待つべきだと思うが、どうだろう。いずれにせよ、マンCの苦悩はまだまだ続きそうだ。