とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

さすがカズ! 前半は代表も魅せた!

 昨日行われた日本代表対Jリーグ東日本大震災支援のためのチャリティマッチ。90分で選ばれた全選手が出場するという顔見せ興業で、サッカーの楽しさを見るゲーム。しかしこうしたゲームではきっちりとゴールを挙げるところがさすがカズ! まだまだその存在感は絶大だ。
 前半、日本代表は3-4-3で臨んだ。ザッケローニ監督お得意のフォーメーションということで、代表の選手たちがこれをどうこなすか興味があったが、3バックは今野が中央に入り、ほぼ完璧にこなしていた。両サイドの内田と長友には、「守備に戻らなくてもいいから、もっと高い位置で」という指示が飛んでいたようだが、まだこなしきれていない印象。特に長友は3バックのサイドハーフとして起用するには攻撃力が物足りない。まあ、当分は主要なフォーメーションではなく、ゲーム途中で採用するオプションだろうが。
 ゲームは前半、日本代表ペースで進んだ。7分、長友のミスパスJリーグ選抜の佐藤がカットしてループシュート。川島がナイスセーブ。しかし代表チームの前への圧力が強い。15分、本田のドリブル突進を憲剛が止めてファールを受けると、遠藤のFKが壁の右端、憲剛の上を越えてゴールに吸い込まれた。W杯を思い出させるビューティフル・ゴール。19分にも本田のスルーパスに岡崎が走り込み、シュート。あっという間に代表チームが2点を先行する。
 Jリーグ選抜も23分、CKのクリアをリャン・ヨンギが前に送り、闘莉王が競るが、GKがセーブ。逆に29分、クリアボールの処理を小野がもたついたところを岡崎が拾って、前田へ。スルーパスに本田が走り込み、シュート。楢崎がスーパーセーブ。32分にもパスカットから内田が持ち込んでシュート。さらに36分、今野がパスカットからドリブルで持ち上がり、前田のポストプレーの間にさらに前に出て行く。ここは、前田がつぶされチャンスを潰したが、とにかく代表メンバーの前への意識がすごい。CBの今野までも最前線に出て行く。
 こんな調子だと後半はどんなゲームになるかと思ったが、何と代表チームは、今野、伊野波を残して総取っ替え。ちなみに川島は前半30分に西川に交代済み。誰がどうなったのか、よくわからなかったが、後半出場組では阿部と李、槇野の積極性が目立った。逆に、乾、藤本は目立たず。松井はドリブルをしてボールを動かしたが、あまり効果的ではなかった。ちなみに、後半27分から出場した家長はいつもの家長だった。スピードが足りない。
 逆に目立ったのは、Jリーグ選抜で後半から出場の中村俊輔。12分には俊輔の大きなサイドチェンジからこれも途中交代の原口がシュート。DFがブロック。16分には駒野のループシュートがあわやバーの上。代表も13分、阿部からのパスを藤本がシュート。これはGK正面。
 18分、Jリーグ選抜が、関口、マイク・ハーフナー三浦カズを投入。これで新井場、闘莉王以外は全員交代。
 代表は李が積極的。26分、ミスパスをカットした李のシュートはGK西川が好セーブ。28分にはループシュート。これも西川がナイスセーブ。
 Jリーグ選抜はマイク・ハーフナーをポストに、原口、平井、関口にカズが入って、前が動き出す。29分、原口が平井をポストに抜け出し、スルーパスに関口がシュート。32分にはカズから原口をつないで平井がシュート。そしてその時がやってきた。
 37分、GKからのフィードを前線に上がっていた闘莉王がヘッドでつなぎ、カズが抜け出してシュート。見事、ゴールを決める。カズダンスが爆発。お祭りにはカズがよく似合う。
 ゲームはこのままタイムアップ。まあ勝負はもともと度外視だろうが、カズがゴールを挙げてゲームは最高に盛り上がった、さすがにカズ。代表も3バックがまずまずの及第点。本田や内田、長谷部に加え、岡崎や李、槇野の代表メンバーが頑張った。個人的には阿部のガンバリもうれしい。また、Jリーグ選抜チームの関口や平井も元気でこれからが楽しみ。U21メンバーの宇佐見や永井もいる。さて、日本代表はこれからどんなチームに育っていくのか。被災地で観戦した人々の胸に大きな夢が広がっただろうか。