とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

公務員は女性の職場

 新年度を迎え、被災した自治体でもこの春から新たに公務員として採用された若者たちを迎える式典が行われた。テレビで見ていると、女性が多いなあと思った。迎える首長や幹部職員は一様に作業服を着たおじさんたちでスーツ姿の若々しい姿と対称的に映る。
 昔、過疎地域の町で働いていた時のこと。町役場に行くと、地元の市役所に比べて若い女性が多いことに気が付いた。もちろん窓際にはいかにも田舎のおっさんたちが並んでいるのだが、窓口には若くて聡明な女性たちがテキパキと働いている。聞くところによると、彼女たちの中にはけっこう国立大卒の女性も多いと言う。もちろん窓際のオヤジたちは高卒。当時の町長は農業高校卒だった。
 過疎の町では国立大を卒業した男性は都会で就職してしまう。しかし田舎では若い女性に対して、大学までならまだしも就職後も都会で一人暮らしすることは認めない親も多い。そうした時、実家から通えるある程度の規模の職場として町役場はうってつけだ。過疎の町では役場が最大の雇用を抱える職場ということも多い。
 こうした職場事情だけでなく、公務員は女性にうってつけの職場に見える。国のキャリアを除いては大きな転勤はないから、多少遠くても実家から通勤することが可能だ。結婚・出産後の育児休暇なども取得しやすい。基本的に男女同権なので、給与格差もなく昇進の障害も少ない。
 地方自治体は最近、公務員バッシングが多く、クレーマーも増えていると想像するが、こうした対応も女性の方が適していそうだ。
 小学校の教師の大半が女性になって久しいが、公務員もそのうちにそうなるかもしれない。そうなったとき、公務員観は変わるのだろうか。政治家と官僚と公務員は分けて考えなければいけないんじゃないか。そう思う。