とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

真の強者の勝ち方 マンU、エバートンを一刺

 アーセナルマンUとの決戦の前のボルトン戦に敗れ、優勝の可能性が限りなく小さくなってしまった。マンUとしては、アーセナルチェルシーと最終決戦の前に一つでも落としたくないところ。だが相手は7位と今シーズン好調のエバートン。しかもアーセナル戦の前にシャルケとのCL準決勝第1レグを挟むだけに、なるべく余力を残して勝ちたい。そのためのベルバトフギグスキャリックスコールズらの温存だったはず。
 立ち上がりからマンUがポゼッション高く、ゲームの主導権を握るが、エバートンも負けじとよく攻めてくる。13分、ルーニーが左に流しナニがシュート。GKハワードがキャッチ。21分には、右SBファビオがパスカットからドリブルで前進ルーニーから右に流してエルナンデスがシュート。しかしこれもGKハワードがキャッチする。
 しかしさすがにマンUの攻守の転換は早い。がっちり守って次の瞬間には圧倒的なスピードで攻めていく。25分、アンデルソンの深い位置からのロングスルーパスエルナンデスが抜け出してシュート。GKハワード、好セーブ。31分にもルーニーが左に流し、エルナンデスがシュート。これもGKハワードのナイスセーブ。
 38分、ルーニーからバレンシアがドリブル。クロスにナニがシュートするも、エルナンデスに当たってアウト。39分、アンデルソンの長いスルーパスルーニーが抜け出し、ドリブルからシュート。DFがブロック。エバートンは集中した守りでマンUにゴールを許さない。特にボランチでネビルがよく危ない場面をケアし、CBジャギエルカが身体を張る。
 前半を守り切ったエバートンが後半頭からケーヒル、アニチェベを投入し、攻撃にアクセントをつけると、立ち上がりはエバートンが攻勢に出る。11分、アニチェベがドリブルでPA内に切れ込み、ファーディナンドに倒されるが、PKを取ってもらえない。このゲームの主審はファール性の当たりを流すことが多い。プレミアリーグらしいと言えばそうだが、若干マンU有利の判定だった。
 14分、DFのクリアを拾いギブソンがシュート。ジャギエルカがブロック。逆にエバートンロドウェルミドルシュートは惜しかったが、GKファンデルサールが指先で弾き出した。
 マンUルーニーエルナンデスの連携がイマイチ。12分オシェイに代えてエブラ、18分にはナニに代えてオーウェンを投入すると、ルーニーが中盤に下がり、そこからマンUが押し返してくる。29分にはファビオのクロスをオーウェンがシュート。DFに当たりポストを叩く。さらにギブソンに代えてギグスを投入。ギグスが左SHに張って、エブラともども左サイドから鋭く正確なクロスが飛んでくる。ルーニーボランチの位置でボールを捌く。
 32分、オーウェンのドリブルからアンデルソンがシュート。DFがブロック。34分、ルーニーのFKはGKハワードがジャンプしてわずかにクリア。36分、エブラのクロスをバレンシアがシュート。DFが弾いたところをもう一度バレンシアが拾ってクロス。エルナンデスのヘディングシュートはGKハワードがナイスセーブ。
 必死に守り続けたエバートンだったが、ついにその時は訪れた。39分、こぼれ球を拾ったアンデルソンからバレンシアがクロスを入れると、DFに当たって山なりにファーサイドに飛んだ先にエルナンデス。見事に決めてついにマンUが先制。その後はマンUがうまく時間を使ってエバートンの反撃を許さず、このまま1-0でゲームを締めきった。
 マンU完勝。一時は引き分けかと思ったが、さすがに真に強いチームは勝負強い。ここがアーセナルとの違い。マンUの強さを実感するゲームだった。アーセナルとは残り4ゲームで勝点差9。ほぼ決着をつけたと言ってよい。これでアウェイのシャルケ戦に最大限の戦力を割くことも可能になった。すべてはファーガソン監督の筋書きとおりに進んでいるようだ。内田よ、なんとかひと泡吹かせてくれないか。