とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

サンフレッチェ、アントラーズとも昨シーズンよりも戦力ダウンしているかも。特にアントラーズは深刻。

 Jリーグ第13節は、まずサンフレッチェアントラーズ戦をビデオ観戦。結果は森崎浩司のスーパーミドルシュート2発でサンフレッチェが勝利したが、内容的にはどっちもどっち。だが、アントラーズの方が状況はより深刻。下手すると降格圏内を上下するかもしれない。
 立ち上がりは、ホームの声援を受けてサンフレッチェが積極的。9分、李からムジリが落としたボールを森崎浩司ミドルシュート。豪快にサンフレッチェが先制する。12分にもムジリがドリブル前進してシュート。13分、CKに佐藤がヘディングシュート。アントラーズは興梠のワントップにフェリペがトップ下、野沢が右、大迫が左に開くが、ボールを引き出す動きがなく、ほとんどチャンスを作れない。
 サンフレッチェは17分、右WBのミキッチがドリブルでDF二人を抜いてクロス。DFのクリアを李がシュートするが枠に飛ばない。すると18分、左サイドから大迫が上げたクロスにフェリペがジャンプし、CBの森崎和幸と横竹を引き付けた後ろのスペースに興梠が飛び込みゴール。アントラーズが同点に追いついた。
 31分には大迫から青木、大迫とつなぎ、左SBアレックスのクロスにフェリペがシュート。直後、サンフレッチェミキッチの突破からクロスに佐藤が飛び込む。サンフレッチェは前線でボールが収まらず、攻撃はミキッチの単独突破位しか可能性を感じない。対するアントラーズも昨シーズンのマルキーニョスのように前線でタメを作れる選手がおらず、興梠やフェリペらが前線で上下動してもピンポイントでボールが入らない限り、ゴールが生まれる気配がない。43分に右SBの西のサイドチェンジからフェリペのクロス、45分には西のクロスから大迫とヘディングシュートとチャンスをつかんだが、サンフレッチェDFを崩すところまでいかない。
 サンフレッチェペトロビッチ監督の方が停滞感を感じていたか、後半初めから左WBを服部から石川に交代。これでサンフレッチェの攻撃が活性化する。4分、石川からのパスを李がスルーパス。佐藤が抜け出しシュートを放つがDFがブロック。12分、石川のクロスを佐藤が落とし李がゴール前に迫る。16分には森脇のクロスを李がスルーして石川がシュート。
 ちなみにサンフレッチェの3バックは昨シーズンと同様流動的。ポジションチェンジも頻繁に、森脇が再三持ち上がってくるが、横竹はやや自重気味。槙野がいた昨シーズンに比べると左サイドの攻撃力が落ちている。石川の起用で補うという考えか。17分、その石川が積極的にミドルシュート。さらに21分、石川がムジリ、李をポストに使いつつ右サイドまで進出してシュート。この若者は使える。
 アントラーズは17分大迫に代えて増田、27分には小笠原に代えて柴崎を投入。二人はよくボールに触り、攻撃の起点になろうとする。サンフレッチェも29分、ムジリと佐藤に代えて、高萩と山崎を投入。しかしこちらはあまり効果がなかった。
 27分、野沢のFKのこぼれ球を増田がシュート。44分、野沢のパスに興梠がシュート。GK西川がクリア。そして46分。アントラーズに押され気味だったサンフレッチェがロスタイムに乾坤一擲、森崎浩司ミドルシュートが見事にネットに突き刺さる。サンフレッチェが勝ち越し。アントラーズもロスタイム、増田のFKをGK西川がパンチングで弾いたところを野沢がシュート。しかしわずかにコースを外すとともにタイムアップ。土壇場のスーパーゴールでサンフレッチェが競り勝った。
 サンフレッチェは昨シーズンに比べて槙野がいない分、流動性が弱まったが、それでも李と佐藤、ムジリが機能して、石川が絡めば昨シーズン程度にはやれるかもしれない。深刻なのはアントラーズマルキーニョスの穴が大き過ぎる。今はまだ小笠原や野沢、興梠らの名前で戦っているが、そのうちにアントラーズ怖れるに足らずという印象が根付くと、ただのチームになりかねない。大丈夫だろうか。こんなことならグランパスACL決勝トーナメントでアントラーズと対戦できればよかった。って、グループ最弱と目されるアルアインに負けて2位になったのは自業自得なんだけど・・・。