とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

いいゲーム、いいチーム ガンバ対エスパルス

 Jリーグ第14節。代表戦で2週間空いて、5連戦の初戦。勝っておきたいが負けたくないゲーム。ガンバはACLセレッソに終了間際の失点で敗戦。前節もフロンターレにロスタイム、憲剛のFKで逆転負け。調子は悪くないと思うが連敗。一方のエスパルスは、昨シーズン末の大量放出でフロントはヤル気あるのかと思ったが、シーズンが始まってみると意外にも好調。高原やアレックスも次第にチームに溶け込んで、いいチームに仕上がりつつある。いいゲームになるのではという予感どおりの好ゲームだった。
 立ち上がりはエスパルスが積極的。2分、高原のスルーパスに大前が飛び出してクロス。高木が走り込むが、その前で加地がクリア。ガンバはしっかり守ってカウンター。イグノが再三裏を狙って走り込むが、ゲームはエスパルス・ペース。11分、太田のクロスをアレックスがボレーシュート
 しかし先制点は押されていたガンバが挙げた。15分、二川のCKをアドリアーノがヘディングシュート。一発ズドン。
 エスパルスは高原がよく動いてDFを引き付け、ポストとなり、トップ下に控えるアレックスが最前線に飛び出してくる。高木、大前の両ウィングに太田、辻尾の両SBもよくボールに絡んで押し上げる。
 ガンバは個人技がベース。24分、左SBキム・スンヨンのクロスにアドリアーノが強さを見せる。26分、二川のスルーパスに宇佐美が抜け出してシュート。DFブロック。28分、二川から今度はふわっとした縦パスにイグノが抜け出してシュート。32分には宇佐美がドリブルからシュート。GK碓井セーブ。43分、アドリアーノがドリブルからシュート。得点した以降はガンバ・ペースでゲームが進むが、前半はそのまま終了した。
 後半に入り、エスパルスが怒涛の攻めを見せる。2分、アレックスのFKをGKが弾き返し、拾ったイグノに大前が激しいチェック。こぼれ球を岩下が戻し、アレックスのクロスに高原がボレーシュート。GK藤ヶ谷が身体に当てるが平岡がヘディングで戻すと、太田が走り込んでシュート。エスパルスが同点に追い付く。さらに5分、右中盤でもらったFKを大前が蹴ると、太田と明神が前に飛び込み、抜けたボールがそのままゴール内に飛び込んだ。GK動けず。あっという間にエスパルスが逆転。
 ガンバも反撃する。9分、武井のドリブルからイグノが受けてドリブル、最後はアドリアーノがシュート。DFクリア。その後も攻め込むがエスパルスのカウンターも鋭い。11分、相手CKを拾った高原が強さを見せて前を向くと、高木が飛び出してドリブル。右を上がった大前にパスを送るが明神がクリア。
 そして12分、キム・スンヨンからパスを受けた宇佐美がドリブルで前進。辻尾に阻まれると中に切れ込んで平岡をかわしシュート。ブロックに飛び込んだ岩下の足に当たったボールが弧を描いてゴールネットに吸い込まれる。ガンバ同点。18分にもイグノが二川とのパス交換からクロスを入れると、戻ったアレックスの頭に当たって逆サイドに待つ宇佐美に届きシュート。しかし岩下が必死のブロック。
 19分、エスパルスが高原、岩下に代えて、小野と小林を入れると、ガンバも20分、イグノと武井に代えて、遠藤と平井を投入。エスパルスはアレックスを前線に、平岡をCBに下げて、守備的BFを一人減らして村松がアンカー。その前に小野と小林を並べる。対するガンバはアドリアーノと平井のツートップ。
 21分、小林のクロスに小野がオーバーヘッド。25分、遠藤のCKを宇佐美がボレーシュート。GK正面。27分、宇佐美のループ状のスルーパスに二川が飛び出す。直後には小野がミドルシュート。30分、アドリアーノのスルーパスに宇佐美が抜け出しシュートを放つと、直後に高木がミドルシュート。一進一退の攻防。33分、平井のキープに平岡が引き出され、左サイドのフリースペースにキム・スンヨンが走り込んでクロス。遠藤がつないでアドリアーノが反転シュート。危ないシーンだったが、わずかにコースを外す。37分には平井がドリブルからシュートを放つが、ボスナーがブロック。終盤、辻尾が再三いい守備を見せてガンバの攻撃を食い止める。結局、このままゲームセット。2-2のドローで終わった。
 しかしお互いよく攻めてよく守った、清々しさが残るいいゲームだった。両チームとも順位は中位にはいるが、今後に期待が持てる内容。欲を言えば勝ち切るゲームができればいいのだろうが、そこはグランパスがしぶとく勝っていくので、両チームにはいいゲームを見せてもらえばそれでいい。