宮市擁するボルトンが首位マンCに挑む一戦。ミッドウィークに代表戦があったこともあってか、マンCは攻撃の中心のダビド・シルバとアグエロをベンチに置き、ピサロをボランチ、ヤヤ・トゥーレを1列前に起用してきた。対するボルトンは本来CBのリームを前に出し、3ボランチの守備的な布陣で臨むが、それにしてはプレスが甘い。
キックオフ直後、アダム・ジョンソンの縦パスにバロテッリが落とし、右SBサバレタ、A.ジョンソンのスルーパス、サバレタのクロスに最後はナスリがシュート。宮市のサイドを自由奔放に使われる。2分にも、Y.トゥーレのスルーパスにバロテッリがポストとなってナスリがシュート。GKボグダンがナイスセーブ。さらに4分、A.ジョンソンからY.トゥーレのスルーパス、A.ジョンソンが抜け出しクロスにバロテッリ。やや後ろになってシュートはうまく打てなかった。
宮市が攻撃の場面で顔を出したのは11分。中盤からのスルーパスに抜け出して、最後は切り返しからDFの股を抜くシュートを放つが、GKハートの正面。
先制点は23分。左SBクリシーが中に入っていくと、フリーの状態からミドルシュート。これがDFステインソンに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれる。ボルトンは3ボランチにした割には中盤がスカスカ。プレスも甘いし、連携もうまくいかない。26分にもA.ジョンソンが中盤でフリーになってミドルシュート。29分、バロテッリのFKも危なかった。31分にはリケッツを抜いて、Y.トゥーレがシュート。GK正面。
ようやくボルトンが反撃したのは34分、ボランチ、レオコーカーの上がりからヌゴグにスルーパスを出すが、ヌゴグのシュートはGK正面。ボルトン最大のチャンスは37分、ヌゴグがポストに入り左サイドに送ると、宮市が拾って、途中交代で入ったコロ・トゥーレをかわし、右足でファーサイドにカーブをかけたグラウンダーのシュート。しかしGKハートがわずかに指先で触ってコースを逸らした。
45分には、K.トゥーレがY.トゥーレとのワンツーからシュート。ボルトンの守備は2本のダイレクトパスで簡単にフリーにしてしまう。ロスタイムにもCBコンパニーが一旦Y.トゥーレに預けて上がり、Y.トゥーレのドリブルからコンパニがはたいてバロテッリがシュート。GKボグダンが左足1本で止める。
前半は押し気味ながら1点しか奪えなかったマンC。後半1分、ボランチ、バリーのスルーパスにバロテッリが抜け出しシュート。これもGKボグダンが好セーブ。16分、K.トゥーレがナスリとのワンツーからシュート。余裕で攻められるが、その緩いボルトンのペースにマンCも次第に染まってきて、中弛みの緩いゲームになってくる。引き締めるためか17分、ピサロに代えてジェコを投入。20分にはジェコがゴール前でパスを受けると、ボルトンのMFプラットニーのクリアボールがゴールに向かって飛び、バーを叩く。危ない。
そして24分、A.ジョンソンがPA右角からDF二人の間を縫ってドリブルで上がり、ライン際でヒールパス、バロテッリが受けてシュート。ようやくマンCが追加点。
その後は、チャンスがあるもののシュートまでは至らず、宮市も38分、43分とクロスを上げる場面があったが、中で合わない。このまま時間が過ぎ、2-0でマンCが勝利した。
19位のチームに負けてはいられないだろうし、D.シルバ、アグエロを最後まで温存しての勝利はマンCにとっては予定どおり。ボルトンにしても、チェルシー、マンC戦の連敗は計算済みで、ここで連携を計って次節以降の降格争いに臨む予定だっただろう。この2ゲームでわかったのは、ボルトンの攻撃は宮市頼みということ。特にマンC戦は宮市しか有効なシュートを放っていなかった。
それでもヌゴグのポストプレーは健在だし、マーク・デービスやイーグルスも中盤でもう少し余裕があれば、宮市にいいパスが出せるだろう。次節以降に期待したい。