W杯王者のスペイン相手に1-1のドローといいゲームを見せたイタリア。対するクロアチアはアイルランド相手に3-1の勝利。だがイタリアは前半序盤からスペイン戦同様、前からの厳しいプレスを見せてクロアチアを押し込んでいく。
3分、左SHジャッケリーニのクロスにバロテッリが素早い反転から強烈なシュート。わずかに枠を外す。11分にはカッサーノのクロスからバロテッリがフリー。だが一瞬躊躇する間にDFが詰めて、シュートブロック。カッサーノが拾い、中に戻してマルキージオが強烈なミドルシュート。だがこれもわずかにバーの上。さらに14分にはピルロからの長いスルーパスがバロテッリに飛ぶが、シュートは打てず。
イタリア・ペースで攻めるが、なかなかゴールが決まらない。クロアチアも15分、左SBストゥリッチのクロスがゴール前に入るが、マンジュキッチはわずかに届かない。逆に16分、イタリアもカッサーノのクロスにバロテッリが強烈なシュート。GKプレティコサの正面。バロテッリは再三チャンスをつかむがどうしてもゴールが決まらない。
クロアチアは20分、右SBスルナがクロス。これもFWイエラビッチにわずかに届かない。クロアチアはイタリアの3バックのサイドから長いクロスをゴール前に放り込み、高いイエラビッチとマンジュキッチで勝負。27分にはCKから左SHペリシッチがヘディングシュート。GKブッフォンがキャッチ。しかし前半終盤には次第にイタリアがペースをつかんでいく。
32分、バロテッリからカッサーノがフリー。だがシュートを打たず、スルーパス。DFにブロックされる。こぼれ球をマルキージオがミドルシュートを放つが枠に入らない。33分にはピルロの縦パスを戻りかけたボヌッチがスルーパス。カッサーノが抜け出すが、シュートはサイドネット。34分にもバロテッリがミドルシュート。さらに37分、カッサーノのスルーパスにマルキージオが抜け出しシュート。GKプレティコサがナイスセーブ。さらにマルキージオがシュートを放つが、GKがまたも止める。
そして39分、バロテッリがPA右角で倒されてイタリアがFKを得る。これをピルロが壁の上からきれいに落としてゴール。イタリアが待望の先制点を挙げた。
後半、クロアチアが反撃を開始する。2分、前半はほとんどボールに触れなかったモドリッチがドリブルで中に切れ込みシュート。GKブッフォンがセーブ。4分にもモドリッチがミドルシュートを放つ。しかしイタリアの守備も堅い。16分にはカウンターからバロテッリがミドルシュート。これも強烈だが、枠に入らない。この日、何本か放った強烈なシュートの1本でも入っていたら、イタリアはもっと楽に勝利できていたはず。だが追加点を取れずにいるうちに、クロアチアが反撃する。
27分、左サイドから途中交代で左SHに投入されたブラニッチからの長いクロスにマンジュキッチがワントラップからニア上部にシュートを突き刺す。クロアチア同点。イタリアのCBキエッリーニが彼らしくない、マークを外し、頭の上を越された。
31分にはイタリア途中交代のモンテリーボがミドルシュート。これもGKプレティコサがナイスセーブ。その後はイタリアも運動量が落ちて、パスが前半のようにはつながらなくなり、がっぷり四つ。そのまま長いロスタイムまで戦って、1-1のドローで終わった。
イタリアはスペイン戦に比べるとピルロからのパスが少なかったが、前からのプレスと攻めの姿勢はすばらしい。後はバロテッリが目を覚ますのを待つだけ。一方のクロアチアもFIFAランクはイタリアの12位を上回る8位に恥じない堂々の戦いぶり。次節はスペイン戦だが、スペインにとってもけっして楽な相手ではない。
スペインはその後のアイルランド戦で4-0と快勝したが、クロアチア戦は引き分けでもおかしくない。そうすると3チームが1勝1敗1分けで並ぶ。アイルランド戦の得失点差の勝負になる。イタリアはアイルランド戦でどれだけゴールを挙げられるか。クロアチアはスペインに負けないゲームができるか。結果は第3戦に持ち込まれた。