とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

男子五輪代表、メキシコ戦好ゲームで五輪に弾み。

 開始1分、メキシコのボランチ、ヘレラのミスパスを清武がカットして、永井のクロスに東が飛び込んだ。日本が先制して始まったゲーム。勝ったとはいえすっきりしなかったニュージーランド戦、ベラルーシ戦の反省も踏まえ、序盤から集中力高くゲームに入っていった日本だったが、ゲームは次第にメキシコ・ペースになっていく。
 9分、CBレイエスの縦パスをCFペラルタが落として、左SHポンセがシュート。ここはDFがブロックしたが、13分にはカウンターから右SHアキノがドリブルで上がり、サイドチェンジをポンセミドルシュート。ゴール右隅に飛んだボールはGK権田がナイスセーブ。
 メキシコはショートパスをつなぎ、速い寄せと動き出しで日本DFが後手に回る。そして両SHが速い。28分にはアキノからのワンツーをペラルタが落としてアキノがミドルシュート。日本のプレスがついていけない。だがDFは粘り強く守りゴールを許さない。
 32分、吉田からのフィードを受けた永井が反転してスルリと抜け出し、ゴールに向けて走り出す。間一髪GKにクリアされるが、永井を使った攻撃には可能性を感じる。
 そして39分、ゴールキックを受けた清武がドリブルで前進して前に出てきたGKをかわすループシュート。だが惜しくもDFがクリア。するとその直後、レイエスのフィードをFWファビアンが受けて右に流すと、アキノが高速ドリブルで前進。クロスをヘレラが落とすと、ファビアンが強烈なミドルシュート。ついにメキシコに同点に追いつかれた。
 日本も45分、扇原の縦パスを左サイドで受けた永井がDFをかわしてクロスを入れると、清武がダイレクトボレー。しかしこれは枠を外した。
 先制したもののメキシコにペースを握られ、同点に追いつかれた日本は、後半頭から宇佐美に代えて斎藤を投入する。このゲームでの宇佐美は中盤のさばきに終始し、いい場面を作ることができなかった。
 3分、ヘレラからポンセのサイドチェンジをアキノが受けて、中へドリブル。斎藤が間一髪クリア。斎藤は絶好調。守備に攻撃に動きの良さが目立つ。13分、ファビアンのCKに競った吉田の頭に当たったボールにヘレラがボレーシュート。ここはミスに助かった。メキシコの寄せが速くスローインさえ出すところがない。それでも前半に比べれば高いプレスを見せて互角の展開に持ち込んでいく。
 メキシコは20分にエース、ドスサントスを投入。日本は22分、山村。25分には永井に代えて大津を投入した。31分、山村をヘレラが突いて、ドスサントスが奪い、ファビアンとのワンツーからシュート。しかしDFのブロックから日本もカウンター。右SB酒井宏樹が上がり、DFのクリアを大津がカットし、東が受けて、斎藤とのワンツーで抜け出す。が、スルーパスをうまくトラップできず、チャンスを逃す。それにしてもドスサントスはさすがに巧い。
 37分には途中交代のヒメネスPA内でドリブル。コルテスとの絡みでDFをかわしゴール前まで侵入するが、最後はCB鈴木がクリア。日本も粘り強く守り切った。40分、PA付近からの日本のFK。だがこれをクリアするとコルテスがカウンター。ドスサントスにつなぎ前進するが、GK権田がよく飛び出してブロック。立ち上がったドスサントスからコルテスがシュートを放つが、枠を外した。
 そして42分、吉田からのFKのフィードを交代したばかりの杉本がDFと競って、こぼれ球に大津が見事なボレーシュート。これが決まって日本が勝ち越し点。ゲームはこのまま終わり、本番前のラストマッチは強豪メキシコ相手に勝利を挙げて、五輪初戦スペイン戦に弾みをつけた。
 大津のシュートは本番に取っておきたいような見事なものだったが、前半苦戦したメキシコに後半互角に戦い、かつ勝ち越したことは自信になる。ニュージーランド戦、ベラルーシ戦と心配した五輪代表だったが、ようやく本番モードが漲ってきた。この勢いでスペインにチャレンジしてグループリーグを突破してほしい。その後のことはまた考えよう。まずはスペイン戦で引分けでもいい、勝ち点を奪うことを期待したい。