とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

田中陽子が両足でFKを決める。ヤングなでしこ伸び伸び勝利で決勝トーナメント進出。

 U-20女子W杯。グループリーグ第3戦は既にグループリーグ敗退が決まったスイスが相手。日本は藤田の体調不良で田中陽子ボランチで起用。トップ下に柴田を置いた。
 ゲームは序盤から日本が圧倒する展開。10分、田中陽子のクロスにCB木下がシュート。CBも積極的に上がってくる。15分、田中陽子からパスを受けた猶本がドリブルで前進。最後は横山にスルーパスするもGKベーニがブロック。17分には田中陽子のスルーパスに柴田が抜け出し、GKをかわすループシュートを放つがわずかに枠を外す。24分、田中陽子が右に流し、田中美南が中に切れ込んでニアへシュート。GKベーニがナイスセーブ。スイスのGKベーニはルックスも可愛いが、プレーも前への飛び出しが積極的で好プレーを連発する。25分には猶本の縦パスを横山が左に開き、浜田が走り込んでクロス。柴田が飛び込むが、ほんのわずか届かない。
 一方的に攻めながらなかなかゴールが奪えない日本だったが、30分、田中陽子PA直前で足を踏まえて倒れFKをゲット。田中陽子が右足で蹴ったFKがきれいに左上隅に飛び込んだ。ナイスゴール。ようやく日本が先制した。
 30分にも横山がドリブルから得意のミドルシュート。37分、田中陽子の縦パスを道上が受けてキープからスルーパスに柴田が走り込む。DFがブロック。39分、田中陽子が右に流し、中に切れ込んだ田中美南ミドルシュートはポストにはね返される。44分にはCB土光の縦パスから猶本のスルーパスに柴田が抜け出すが、GKベーニがブロック。それでも日本が1-0とリードで前半を終えた。
 後半に入っても日本ペース。日本は後半頭からCF道上に代えて西川を投入する。と2分、田中陽子のドリブルがPA正面で止められる。横山が蹴るかと思いきや、田中陽子が今度は左足でFK。これもきれいに決まって日本が追加点を挙げる。すると7分、田中陽子のCKからDFのクリアボールを拾った西川が反転してシュート。これが見事に左隅に決まり3点目。あっという間に3点差をつけた。
 田中陽子はここでお役御免。8分、中里に交代。13分、猶本の縦パスを柴田が左に流し、西川が中に戻すと猶本がミドルシュート。GKベーニがファインセーブで弾き出す。
 15分、セミリがミドルシュート。これがスイスのこのゲーム最初にして唯一のシュートだった。しかしこの時間帯から猶本に何本かパスやトラップのミスがあり、猶本もそろそろ交代かなと思ったら、27分、入れたばかりの中里に代えてCB坂本を投入。木下をCMに上げる。中里はどうやらケガをしたようだ。
 32分、猶本のスルーパスに柴田がDFと競ったこぼれ球を横山が拾ってミドルシュート。33分には猶本の縦パスを柴田が落とし、木下が右に展開すると、田中美南がDFをかわす切り返しからシュートを放つ。GKベーニがファインセーブ。36分には木下のミドルシュートがバーを叩く。
 そして39分、スイスのパスミスを横山が拾ってスルーパスに猶本がPA内に走り込む。飛び出したGKと交錯し倒されると、PKの判定。これを猶本が落ち着いて決めてゴール。日本が4点目を入れた。43分にはCKから横山のクロスに西川がヘディングシュート。これはコースを外したが、西川も道上に負けずいいプレーを披露した。
 このゲームのMVPは何と言っても田中陽子。左右の足を使ってのFKで2点はすごい。世界でも少ないのではないか。柴田と横山もがんばっていたが、特に田中美南がよかった。再三の右サイド突破で守備も忘れずハードワークができる。できればゴールが欲しかったが、陰のMVPは田中美南だ。
 これで決勝トーナメント進出。準々決勝はU-17女子W杯の決勝戦でPK戦の末敗れた韓国が相手。この調子でU-17のリベンジと男子U-23の雪辱を晴らしてもらいたい。さすがにフジテレビの放送も美形優先から変わってきた。やはり彼女らには技術と勝利で魅せてほしい。ガンバレ!ヤングなでしこ