とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マンチェスター・ダービー ユナイテッドのラッキーか、シティの悔しさか。

 もう先々週になるが、ようやくマンチェスター・ダービーを観ることができた。ユナイテッドに香川がいないのは寂しいが、両チームCBを除いてはベストの布陣。シティはCBに19歳のナスタシッチ、ユナイテッドはエバンスを起用した。
 序盤から激しい球際の攻防が続く。ホームのシティの方がやや優勢か。6分、CHヤヤ・トゥーレのFKにGKデヘアがナイスセーブ。11分、OHダビド・シルバのスルーパスに左SBクリシーが上がって、クロスにFWバロテッリボレーシュート。しかし大きく外してしまう。このゲーム、クリシーの頑張りがよく目立つ。
 しかし16分、ユナイテッドのカウンターから左SHアシュリー・ヤングがCFファンペルシーとのワンツーで抜け出し、クロスにFWルーニーが切り返してシュート。当たり損ねと思ったが、コロコロと吸い寄せられるようにコースが変わり、ゴールに転がり込んだ。GKハートがなすすべなく見送る。
 その後、ユナイテッドに元気が戻り、22分にはヤング、バレンシア、さらにファンペルシーとクロスが入るが、GKハートを中心にはね返す。シティは21分、コンパニーが足の不調を訴え、コロ・トゥーレに交代する。23分、アグエロが彼らしいドリブルで4人を抜いてシュート。GKデヘアがファインセーブを見せる。
 そして29分、右SBラファエルがクロスを入れると、ルーニーがシュート。中央の守備が遅れた。ゴール。ユナイテッドが追加点を入れて突き放す。マンチーニ監督呆然。CB交代による影響が出たかもしれない。シティも43分、スローインからD.シルバがつなぎ、バロテッリの落としにバリーがシュート。だがわずかにコースを外れる。押していたシティだったが、意外な結果で前半を終えた。
 後半さっそくシティが攻勢をかける。4分、前半から足の不調を訴えていたCBエバンスをスモーリングに交代。シティは7分、バロテッリに代えてテベスを投入。これでゲームが一転する。12分、クリシーアーリークロスアグエロループシュート。惜しい。
 14分、ファンペルシーがPA右角でボールキープからミドルシュート。ポストに当たる。はね返りをA.ヤングが押し込むが、オフサイドの判定。ビデオで見返すと微妙。だがその直後、K.トゥーレのフィードをテベスが受けて、一旦アグエロに預けて抜け出しシュート。GKデヘアがスーパーセーブ。D.シルバが詰めてシュート。またもGKデヘアがはね返す。テベスが拾って中に戻すと、Y.トゥーレがシュート。ようやくシティが1点を返す。
 その後も激しい攻防が続く。33分、ルーニーから左サイドを上がったCHクレバリーに展開し、クロスにファンペルシーがヘディングシュート。34分、ナスリが右サイドから中に切れ込み、スルーパスにD.シルバが切り返してシュート。GKデヘアの肩に当たってバーを叩く。39分にはナスリのクロスにテベスがシュート。39分、Y.トゥーレに代えてジェコを投入。CHをバリー1枚にして3トップ。ユナイテッドもバレンシアに代えてフィル・ジョーンズを投入。守りを固める。
 そして41分、テベスのCKをDFがはね返すと、右SBサバレタがシュート。これがフィル・ジョーンズの股の間を抜けてゴールに飛び込む。ついにシティが同点に追い付いた。これでさらに勢いを得たシティの攻勢が続く。45分、アグエロの落としをD.シルバがシュート。GKデヘアがセーブ。ロスタイムにもアグエロの落としからテベスがシュート。これもGKデヘアが立ちはだかる。
 そしてロスタイム2分、右SBラファエルのドリブルを後ろから追いかけたテベスの足が触りファール。PA左絶好の位置からのFK。ファンペルシーの蹴ったボールは壁の右端でナスリが何気なく出した足に当たりコースが変わりゴールに飛び込む。これが決勝点となりユナイテッドが勝利。2位シティとの勝ち点差を6に広げた。
 それにしてもテベスのファール、ナスリの足。シティは引き分けられたゲームを軽率なプレー2つで落としてしまった。悔やみきれない一戦。一方、ユナイテッドは先制点のルーニーの得点と言い、ラッキーだった。中でもファンペルシーの献身的なプレーが目を引いた。すっかりユナイテッドに溶け込んで、ピッチを広く動いて連携的なプレーをしている。こうしたプレーのご褒美とも言える決勝点。この得点で完全にユナイテッドの一員になれたことだろう。
 ゲーム後のインタビューでマンチーニ監督が「負けるような試合ではなかった。これがサッカーだ。だがまだ十分我々が優勝できると思っている」と語っている。ファーガソン監督もCLによる日程の過密を指摘し、マンCの逆襲に警戒を怠らない。両監督の言葉に期待したい。そして次の対戦では香川の活躍を見てみたい。