とんま天狗は雲の上

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日本人4人が出場したシュツットガルト対ニュルンベルク戦。それぞれの活躍とそれぞれの課題。

 日本人選手が2人ずつ、合わせて4人が出場したブンデスリーガ第23節、シュツットガルトニュルンベルクの一戦。先発したのはニュルンベルクの清武と金崎。シュツットガルト酒井高徳。前半4分、清武のキープに酒井が絡むと、7分には酒井が力強いドリブル。清武と並んで、今、ブンデスリーガで最もレギュラーとして活躍している酒井高徳。その理由がよくわかる。やはり日本人にしては強い身体と積極的な攻撃力が評価されているのだろう。
 10分には清武から左に展開。金崎がドリブルで切れ込んで酒井をかわしクロスを入れる。シュツットガルトも13分、酒井のクロスからヘディングシュート。初先発した金崎は序盤こそ縦にドリブルを仕掛ける場面が多かったが、酒井に縦を切られると中に絞ってそこから前に飛び出していく動きが見られるようになってくる。積極的な攻め上がりが特徴の左SBピノラとの関係もある。だが、中盤の選手とのコンビネーションはまだ。決定的なパスが出てくる場面は少ない。
 一方、清武もシュツットガルトの厳しいマークにあって、なかなか前を向けない。前節の前まで複数失点で5連敗と守備に課題のあったシュツットガルトは、かなり守備を意識して中盤から厚く守ってきた。
 24分、CFイビシェビッチが切れ込んでシュート。35分、酒井を起点にイビシェビッチのスルーパスに右SHハルニクが走り込んで、切り返しからシュート。さらに45分、左SHトラオレのクロスにイビシェビッチがヘディングシュート。決定的なチャンスは作れないが、シュツットガルトが堅い守備からカウンターで攻め込んでいく。あまり華のない退屈なゲームながら、シュツットガルトが押し気味で前半を終えた。
 前半の出来に不満だったか、金崎が前半でエスバインに交代する。しかし後半のエスバインも大して活躍できなかった。金崎の方がまだチャンスを作っていた。これからも先発起用のチャンスはあるのではないか。
 そして後半6分、ハルニクがドリブルからシュート。GKシェーファーが一旦ははね返すが、トラオレが詰めてシュート。シュツットガルトが先制する。その後も10分、右CHゲントナーのクロスからイビシェビッチがシュート。16分、左SBモリナーロのスルーパスにトラオレが走り込んで、クロスにハルニクがシュート。シュツットガルトが攻めていく。
 ニュルンベルクも17分、清武のFKにCFポルターがヘディングシュート。次第にシュツットガルトのプレスが弱くなり、清武がボールを触る場面も多くなってくる。22分にはポルターに代えてペクハルトを投入。シュツットガルトも28分、お待たせ岡崎が交代出場。
 すると、岡崎らしい引き出す動きを見せる。交代したハルニクよりははるかに攻撃に貢献している。と32分、酒井の落としから左CHホルツハウザーのスルーパスに岡崎が走り込む。ところがここでキープができずボールを奪われるとカウンター。清武から右に展開し、右SBチャンドラーのスルーパスにCHフォイルナーが走り込みシュート。ニュルンベルクが同点に追い付いた。
 その後は両チーム、チャンスはあったもののゴールは奪えず、1-1のままゲームを終えた。
 すっかりチームの中心の清武は、マークが厳しくなかなか前を向けない。金崎とはいいコンビを見せていたが、金崎もさらに他の選手たちとの連携を深めていく必要がある。酒井高徳はよくチームになじみ、攻守に貴重な駒となっていた。シュツットガルトでさらに大きく成長してほしい。そして岡崎はさすがの動き。先発から起用すればもっと攻撃にバリエーションができると思うのだが。みんなそれぞれ活躍し、みんなそれぞれ課題もある。4人の更なる成長が楽しみだ。