とんま天狗は雲の上

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なでしこリーグエキサイティングシリーズ第5節 ベレーザ対レオネッサ

 前節、早々とベレーザなでしこリーグ優勝を決めた。今年のベレーザは強かった。CB岩清水や左SB有吉、CH原といった従来からいた選手に加え、CH坂口はもちろん、OH上辻の加入。そして最大の貢献はCF田中美南の成長だろう。対するレオネッサはW杯の疲れなどもあり、結局最後まで調子を取り戻せずに終わった印象だ。だが今季最終節となるベレーザとの対戦は違う。レギュラー・リーグでは2連敗。エキサイティングシリーズでは何とか雪辱を果たしたいところ。

 しかし序盤からベレーザが攻撃で圧倒してペースを握る。3分、OH上辻のFKは壁に当たる。18分、OH上辻のCKにCH阪口がヘディングシュート。GK海堀が何とかナイスセーブでキャッチする。しかしさらに押し込んでいくベレーザ。27分、CB村松がミドルシュートを放つと、35分には左SH長谷川がミドルシュート。GK海堀が弾く。37分、OH上辻のクロスをCH阪口がヘディングで落とし、CF田中美南が胸トラップからシュート。枠を外す。

 レオネッサもようやく42分、右SH川澄のドリブルからFW高瀬のスルーパスに川澄が抜け出すと、クロスはDFにブロックされたが、そこから得たこのゲーム初めてのCKにCH澤がヘディングシュート。バーを叩く。シュートもこれが前半唯一のシュート。44分にはCH阪口の縦パスを受けたCF田中美南が反転からミドルシュート。わずかにポストの左に外す。さらに45分、CH阪口のミドルシュート。前半はベレーザが圧倒するが、結局ゴールは生まれず、スコアレスで折り返した。

 ベレーザは後半最初からOH上辻に代えて隅田を投入する。後半も変わらずベレーザ・ペース。6分、左SH長谷川がミドルシュート。16分、右SB清水のクロスをCF田中が落とし、右SH中里がミドルシュート。18分、隅田のCKにGK海堀がパンチング。これがDFの背中に当たりゴール前にこぼれる。CH阪口が狙うが、その前でGK海堀が再度クリアした。

 レオネッサは10分、FW増矢に代えて大野を投入。少しずつレオネッサが攻める場面も増えてくる。24分、右SH川澄のDFの股下を抜くクロスにFW大野が飛び出して、GKをかわしてシュート。ゴールネットを揺するが、オフサイドの判定。ベレーザも27分、CH阪口の縦パスからCF田中がドリブルで仕掛けてクロス性のシュート。ゴール前を横切る。29分には右SB清水のクロスにCF田中がヘディングシュート。枠を外す。

 32分には右SB清水のクロスから左SH長谷川がミドルシュート。バーを叩いて下に落ちるが、ラインは割らない。レオネッサも33分、FW大野のクロスにFW高瀬がシュート。だがGK曽山がナイスセーブ。34分、ベレーザは右SH中里に代えて、FW荒川を投入する。39分、CH阪口の縦パスを左SH長谷川がつなぎ、FW田中美南が左サイドに回り込んでドリブルで仕掛け、シュートを放つが、わずかにポストの右。迫力のある仕掛けが素晴らしい。42分にはFW田中のキープからCF荒川の落としを右SB清水がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。このゲーム、右SB清水は再三上がっては攻撃参加し、よくがんばっていた。そしてアディショナルタイム、CH原からの縦パスを受けたFW荒川が反転して前に抜けると、クロスにFW田中美南がシュート。しかしこれも枠を捉えられなかった。

 結局、最後まで攻め続けたもののゴールを決められない。強豪同士の意地のゲームはスコアレス・ドローで終わった。内容を考えればベレーザにとっては悔しいゲーム。しかしあれだけ押された中で最後までゴールを守り切ったレオネッサもほめるべきだろう。中でもCH澤の読みのある守備が再三ピンチを防いでいた。やはりこの2チームの対戦は面白い。今季はもう1回、皇后杯で観られるだろうか。当たるとすれば決勝戦でしかない。両チームの勝ち上がりを期待しよう。いやそれとも今年はレッズレディース対ベレーザの決勝戦も観てみたい。今季の女子のゲームはどのチームもクオリティが高く面白い。