とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー選手権 準決勝 星稜対日大藤沢

 初戦こそPK戦だったが、その後は着実に勝ち上がってきた星稜。監督の交通事故が悲劇的要素で注目を集めているが、昨年の準優勝校ということでやはり実力は高い。対する日大藤沢は準々決勝の静岡学園戦を観たが、しっかり守って速攻と高さのあるセットプレーが武器のチーム。今年の星稜はどんなゲームを見せるかを楽しみにした。
 序盤から星稜が攻め込んでいく。6分、左SH藤島のドリブルからクロスにFW森山がヘディングシュート。13分には左SB宮谷が切り返しからクロスを入れる。星稜が左サイドから攻めていく。そして23分、CB高橋のフィードに走り込んだ左SH藤島を右SB大野がすれ違いざま、足を引っ掛け倒してしまう。PK。これをCH平田が蹴るが、GK鈴木がファインセーブ。しかしはね返ったボールをCH前川がクロス。ゴールに向かって飛んだボールの処理は難しい。CB小野寺が自陣ゴールへ押し込んでしまった。オウンゴール。星稜が先制点を挙げた。
 押し込まれる日大藤沢はなかなか攻撃が形にならない。27分、右SH田場がドリブルから中に切れ込んで、CH西尾が左に流してCF前田がシュート。しかしCB鈴木が身体を張ってはね返す。星稜は左サイドだけでなく右サイドも積極的。32分、今大会初出場の右SH杉原が思い切ったミドルシュートを放つと、35分、左SH藤島のドリブルからFW森山が追い抜いてさらに深くえぐり、クロスに右SH杉原がDFに前に入られたものの思い切ったシュート。これが決まり、追加点を挙げる。
 37分にはFW守山のスルーパスにCH平田が駆け上がる。GK鈴木がセーブ。日大藤沢も43分、右SH田場から右に展開。右SB福屋のクロスにOH今井が飛び込む。が、GK阪口がセーブ。45分、CH西尾のFKにCF前田がヘディングシュート。しかしアディショナルタイム1分、FW守山からのパスにFW大田が意表を突く思い切ったシュート。これがCB小野寺の手に当たり、PK。これを大田が決めて、星稜が前半のうちに3-0とリードした。
 反撃したい日大藤沢は後半最初からCF前田に代えて栗林を投入。左SBも大野を三明に交代する。後半1分、左SH中村から左に流し、左SB三明のクロスにCF栗林がヘディング。だがDFがクリア。交代した選手が攻撃に絡み、日大藤沢が攻め込んでいく。9分にはOH田場がミドルシュート。しかしCH平田が身体を張る。星稜も12分、DFからのフィードにFW森山が抜け出しシュート。森山の思い切った走り込みと仕掛けがよく効いている。そして次第に再び星稜ペースに。
 23分、CH前川のCKにCH平田がヘディングシュート。26分、CKの流れからCH前川が入れたクロスをCB鈴木が落とし、右SB原田がシュート。日大藤沢も21分FW佐藤、26分右SH石井と攻撃的な選手を投入し、必死に攻める。30分、三明のクロスからOH田場がシュート。さらにDFがブロックしたこぼれ球を右SH石井がシュートするが、枠を外す。33分、FW佐藤が右SH石井とのワンツーからシュート。しかしGK阪口がナイスセーブ。36分、CH砂賀の縦パスを受けたOH田場が反転してシュート。だが枠に入らない。その後も必死に攻める日大藤沢。しかし星稜の守備は堅い。中盤をよく制し、ルーズボールを星稜が抑え、日大藤沢にチャンスを作らせない。結局このままタイムアップ。3-0の快勝で星稜が決勝進出を決めた。
 やはりさすが優勝候補。FW森山の突貫振りやFW大田の技術、両SHの仕掛けとスピードもさることながら、攻守のバランスがいい。特にCHの平田と前川の二人がよく効いていた。これで決勝はPK戦を勝ち上がった前橋育英が相手。どんなサッカーをするのか観ていないが、終了間際に同点に追いついての勝ち上がりは勢いがある。どんなゲームになるのか。明日の決勝戦が楽しみだ。