とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第14節 アーセナル対トッテナム

 6連勝のあと3戦連続の引き分けで勝ち点を伸ばせなかったアーセナルだが、前節ボーンマス戦では3-4-3の新しい布陣で久しぶりの勝利。3バックはパパスタソプロスをセンターにムスタフィとホールディングで組み、ジャカとトレイラのダブルボランチ。FWはオバメヤンのワントップにムヒタリャンとイウォビのシャドーで組んできた。前節出場のなかったエジルはベンチ外。対するトッテナムは前節すばらしい内容でチェルシーに勝利。CLのインテル戦も勝利して、勢いに乗る。先発はCBアルデルウェイレルトをフェルトンゲンに代えた他はチェルシー戦と同じ。ダイアーをアンカーにアリとシソコがIHに入り、右SHソンフンミン、左SHエリクセンという布陣。もちろんCFにはケインが入る。

 開始2分、右FWムヒタリャンのドリブルからクロスにCFオバメヤンがヘディングシュート。序盤からアーセナルはショーカウンターが炸裂。オバメヤンを走らせる速い攻撃でトッテナム・ゴールに迫っていく。そして10分、CFオバメヤンのドリブルを右SBオーリエが倒して、中盤深い位置でFKを得ると、CHジャカのクロスに競り合ったCBフェルトンゲンがハンド。このPKをCFオバメヤンが決めて、アーセナルが幸先よく先制点を挙げた。

 アーセナルは13分にもショートカウンターから左WBコラシナツのクロスにCFオバメヤンがシュート。18分、CHジャカのFKに左WBコラシナツが走り込み、クロスに左FWイウォビがシュート。GKロリスがナイスセーブ。19分、左FWイウォビの縦パスに左WBコラシナツが走り込み、クロスに右WBベジェリンがシュート。DFブロックのこぼれ球をCHトレイラがミドルシュートを放つが、枠は外した。

 カウンターで攻め込むアーセナルに対して、組織的な攻めがつながらないトッテナムだが、右SHソンフンミンだけは前節の好調さを維持している。23分、ソンフンミンがハーフライン付近からドリブルを始めると、誰も止められずにミドルシュート。GKレノがナイスセーブ。27分にも右SHソンフンミンが長駆ドリブルから右に流して、右SBオーリエのクロスにソンフンミンが飛び込む。だがこれはGKレノがキャッチした。

 ソンフンミンしか攻め手がないトッテナム。だが30分、そのソンフンミンがCBパパスタソプロスに止められてFKを得ると、エリクセンのクロスにCHダイアーがニアに飛び込みヘディングシュート。トッテナムが同点に追い付いた。すると直後の34分、トッテナムは自陣深い位置からのフィードをCFケインが落とし、またも右SHソンフンミンがドリブル。PA内で堪らずCBホールディングが倒し、PKを献上。これをCFケインが決めて、トッテナムがあっという間に逆転した。

 気落ちしたアーセナルだが、前半終了間際にはショートCKからチャンスをつかむ。アディショナルタイム1分、CHジャカのクロスにCFオバメヤンが折り返し、CBムスタフィがオーバーヘッドシュート。45+3分にはやはりCHジャカのクロスにCBムスタフィがヘディングシュート。しかしGKロリスがナイスセーブ。前半は2-1。トッテナムのリードで折り返した。

 アーセナルは後半頭にムヒタリャンとイウォビを下げて、FWラカゼットとOHラムジーを投入。3トップの構成を2トップ+トップ下に変える。しかし後半序盤はトッテナムが攻勢。1分、CFケインがミドルシュートを放つと、5分にもFKからCFケインが直接狙う。しかしGKレノがナイスセーブ。すると11分、右WBベジェリンのフィードにOHラムジーが走り込み、横に流して、FWオバメヤンがミドルシュート。これが決まり、アーセナルが同点に追い付いた。

 これで元気になったアーセナルは再びショートカウンターによる速い攻撃を取り戻す。15分にはCHジャカのCKをCBホールディングがヘディングで折り返し、CBムスタフィがシュート。DFブロックのこぼれ球をCHトレイラがミドルシュートを放つ。16分にはCHジャカのCKからCBパパスタソプロスがヘディングシュート。しかし23分、右WBベジェリンの不用意な横パスを右SHソンフンミンがカット。ミドルシュートを放つが、GKレノのファインセーブに救われた。

 26分、アーセナルはCBムスタフィに代えて左IHゲンドゥージを投入。DFを4枚にして、中盤はダイヤモンド型。ジャカがアンカーに下がり、トレイラとゲンドゥージが上がり目のIHに入った。すると30分、CBフォイスにOHラムジーがプレスをかけてボールを奪うと、中へのパスからFWラカゼットがミドルシュート。CHダイアーに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。ついにアーセナルが勝ち越した。するとさらに32分、CFオバメヤンが右サイド低い位置で右WBベジェリンからボールを受け継ぐと、スルーパスに右IHトレイラが抜け出してシュート。追加点を挙げた。4-2。

 トッテナムは34分、ソンフンミンとデリ・アリに代えて、右SHルーカス・モウラと左IHウィンクスを投入する。37分にはエリクセンのCKに右SHルーカス・モウラがヘディングシュート。だが枠を捉えられない。40分にはCBフェルトンゲンがFWラカゼットの足を削って2枚目のイエローカードで退場。ダイアーがCBに下がって何とか戦うが、その後はチャンスを作れず。そのままタイムアップ。4-2。アーセナルが見事な逆転劇で勝利を飾った。

 アーセナルのサポーター席上部に「TO THE NEXT CHAPTER」の大弾幕がかかっていた。まさにサポーターの期待に応えたゲーム。エジルを外してオバメヤンをCFに据えるショートカウンター中心の速いサッカーは、ヴェンゲル監督時代のパス中心のサッカーからエメル新体制のサッカーへとアーセナルを変えていきそうだ。これでトッテナムを抜いて4位。さらに今後が楽しみだ。