とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 パナマvs.日本

 10月に行われた親善試合では、カメルーンコートジボワール相手に1勝1分。守備は2試合を通じてしっかり守れたが、攻撃面では2試合目の終了間際にCB植田がヘディングシュートを決めたのみ。今回の親善試合では連携した攻撃からのゴールを期待したい。大迫と堂安がクラブの事情で招集できず、代わりに浅野や橋本が参加した。

 パナマの布陣は4-3-3。ガブリエル・トーレスをトップに、右WGバルセナス、左WGにヤニス。中盤はグリフィスをアンカーに、右IHアヤルサ、左IHカラスキージャ。DFは右から、右SBムリーヨ、CBクミングス、CBリントン、左SBアンドラーデ。GKはメヒア。ちなみに一人も知った選手はいない。対する日本は3-4-3。南野をトップに、シャドーに久保と三好。室屋と長友が左右のWBに開き、ボランチに橋本と柴崎が並ぶ。CBは右から植田、吉田、板倉。GKには権田が入る。

 開始2分、右FW久保のFKにCH橋本がヘディングシュートを放つが、GKの正面。序盤こそ攻め込んだ日本だが、次第にパナマが攻め始める。11分、CHグリフィスの縦パスからCFトーレスミドルシュート。13分、CHグリフィスのミドルシュートからこぼれ球を左IHカラスキージャがシュートする。日本は15分頃から久保と三好の位置を入れ替えた。右FWに三好、左FWに久保。17分にはショートCKから久保のクロスにCB吉田がヘディングしようとするが、GKメヒアがクリアした。

 前からプレスをかけてくるパナマに対して、日本は両WBが下がり、後ろが重たい。攻撃陣の距離感も遠く、攻撃がうまくつながらない。それでもようやく31分、右CB植田の縦パスをCF南野がスルー。左FW久保の縦パスに右FW三好が抜け出し、シュートを放つ。しかしわずかにオフサイド。38分には右FW三好のドリブルから左に流し、左FW久保がクロス。CF南野がゴールに迫るが、DFにクリアされた。だがようやく攻められるようになってきた。パナマも45分、右WGバルセナスのFKのクリアをCFトーレスミドルシュート。GK権田がナイスセーブ。続くCKにGK権田が飛び出すが、触れない。右IHアヤルサがヘディングシュートを放つが、ここは外してくれた。前半はスコアレスで折り返す。

 後半頭に日本はCH橋本を下げて遠藤を投入する。後半も序盤はパナマのペース。2分、CFトーレスのプレスを受けつつ蹴ったGK権田のフィードは中盤でカットされ、右IHアヤルサの縦パスからCFトーレスがシュート。左WB長友が戻ってブロックする。その後も二次ボールを拾えず、パナマの攻撃が続く。しかし9分、右FW三好の縦パスからCF南野が持ち上がり、クロスに左WB長友が走り込んでシュート。ようやくWBがゴール前まで上がることができるようになってきた。13分には左WB長友に代えて原口を投入する。すると直後にはCH遠藤の縦パスからCF南野が落とし、左FW久保が左に展開。左WB原口のクロスに右WB室屋がシュート。両WBが攻撃に参加する。

 そして16分、CH遠藤の縦パスから左FW久保がスルーパス。CF南野が抜け出すと、堪らずGKメヒアがファール。日本がPKのチャンスを得る。これを南野が確実に決めて、日本が先制点を挙げた。その前の13分のチャンスも右CB植田からのパスをピッチ中央に入った遠藤が縦に送ったところから作っている。遠藤が中盤の底に陣取ることで日本の攻撃に落ち着きができ、スイッチが入るようになった。パナマは17分、CHグリフィスを下げて、左IHクーペルを投入。カラスキージャをアンカーに下げる。

 20分、今度はCH柴崎の縦パスをCF南野が落とし、左FW久保から右に展開。右FW三好が持ち上がり、クロスをCF南野が左に展開。左WB原口がシュート。左右によく動かしてチャンスを作っていく。22分、左FW久保がDF二人の間を抜けて、FKを得ると、23分にはPA前の仕掛けから、積極的にシュートを放っていく。パナマも24分、左IHクーペルの縦パスをCFトーレスがフリック。右IHアヤルサがシュートを放つが、CB板倉がブロックする。

 26分、パナマは左右のSHを交代、右SHにアギラール、左SHにブラウンを投入。日本も南野と久保を下げて、CF浅野と左FW鎌田を投入した。すると33分、左FW鎌田の縦パスにCF浅野が抜け出す。GKメヒアが飛び出すが、かわそうとした浅野を倒してしまった。一発レッドカードで退場。代わりに右IHアヤルサを下げて、GKモスケラを投入。CFトーレスもファハルドに交代した。日本もこのタイミングで選手交代。CH柴崎に代えて中山、右WB室屋を下げて酒井宏樹を投入する。

 その後もチャンスを作り続ける日本。42分、左WB原口の縦パスから左FW鎌田がスルーパス。CF浅野のシュートはGKモスケラがナイスセーブ。45分には再び左FW鎌田からスルーパス。今度は右FW三好が走り込むが、シュートはGKモスケラにブロックされた。さらに45+2分、CH遠藤の縦パスから左FW鎌田が左に展開。左WB原口のクロスにファーサイドから右FW三好が走り込んでシュート。だがこれもGKモスケラがナイスセーブ。45+4分にはPA手前でCH遠藤が得たFKをCB吉田が直接狙うが、バーの上。結局、追加点は挙げられなかったが、終盤は日本が圧倒的に攻めて、そのままタイムアップ。1-0で勝利した。

 パナマFIFAランク77位。もっと簡単に勝たなければいけなかったかもしれないが、前半は3バックがうまく機能しなかった。それでも前半の30分過ぎ位から両WBが上がれるようになって選手同士の距離も短くなり、チャンスを掴めるようになってくる。そして後半は遠藤の投入が大きかった。中盤でパスを受け、そこを起点に攻撃を作っていく。久保と三好の積極的なプレーもよかったし、浅野と原口もかなり調子が良さそうだ。大迫がいない問題も、南野と浅野で何とかなるかな。鎌田を中心に攻撃を組み立てられると面白い。次はメキシコ。FIFAランクは11位と日本よりも上で、パナマに比べればかなりの強敵だ。それでもこの日の後半のようなゲームができれば勝機はある。楽しみにしたい。