とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 日本vs.カメルーン

 久し振りの日本代表は欧州組だけの海外でのゲーム。カメルーンと言えば、エムボマエトー、さらにその昔はロジェ・ミラなどを輩出し、強豪チームというイメージだったが、なんと現在のFIFAランクは53位。バイエルンのシュポモティングはカメルーン代表のようだが、今回のゲームには合流しておらず、先発メンバーにも知らない名前ばかりが並んでいる。もっとも調べてみると、フラムやリヨン、サンテティエンヌモンペリエ、ヘンク、リエージュなどに所属する選手も多く、所属クラブでは日本と互角かもしれない。

 日本の布陣は4-2-3-1。大迫をトップに、トップ下に南野が位置し、右SHは堂安、左SHには原口。ボランチは中山と柴崎で組み、DFは右SBに酒井宏樹、左SBには安西。CBは吉田と富安。GKは権田が守る。一方、カメルーンの布陣は4-3-3。リヨンで活躍するトコエカンビをトップに、右WGにタベク、左WGはヌガマル。中盤はグエをアンカーに、右IHブライス、左IHにアンギサ。DFは右SBにファイ、左SBはオヨンゴ。CBにムクディとエンガドゥが並び、GKはオンドアが守る。

 序盤から日本が積極的にプレスをかけていくが、カメルーンは後方に戻して、ボールをキープしてゲームを作る。なかなか奪い切れない日本は、カメルーンのパス回しに、守る時間が長い。もっともカメルーンもなかなか決定機までは作れない。14分、右WGタベクのドリブルから、右に開いたCFトコエカンビのクロスに左WGヌガマルがヘディングシュート。日本も19分、右SH堂安のパスをCH中山が縦に入れると、OH南野が積極的にシュートを狙う。だが、GKオンドアがキャッチした。

 22分にはCF大迫のスルーパスに右WG堂安が抜け出し、クロスにOH南野がシュート。だがDFがブロック。続く柴崎のCKにCB吉田がヘディングシュートをするも、GKオンドアがセーブする。日本もCH中山が積極的に前に仕掛けたり、CB富安がドリブルで持ち上がったりするが、最後のところでパスがつながらない。35分、カメルーンはCKのチャンスから、CHグエの落としを左WGヌガマルがミドルシュート。だが味方に当たる。日本も39分、CF大迫がミドルシュート。さらに43分には、DFからのパスを右SB酒井が鋭い読みでカットして、右SH堂安がドリブル。CH柴崎へのパスはズレたが、左SH原口が右へ流し、OH南野がシュート。だがこれもDFにブロックされた。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 日本は後半最初に、安西を下げて、右WBに伊東を入れる。後半の布陣は3-4-3。原口が左WBに下がり、南野と堂安がCF大迫のシャドーに入る形。一方、カメルーンも右IHブライスに代えてジャン・オナナ。4分にはカメルーンパスミスを右WB伊東がカットして、そのままドリブル。クロスにCF大迫がヘディングシュートを放つが、ポスト右に外れる。カメルーンも6分、CH柴崎が左IHアンギサに寄せられてボールを奪われ、右WGタベクがシュート。だがGK権田がセーブする。

 日本は3バックにして、前半再三破られたサイド攻撃は封じたが、カメルーンは守備も組織的で、なかなか決定機を作ることができない。久しぶりなせいか、パスミスも多い。20分、右FW堂安のスルーパスに右SB酒井が抜け出し、クロスのこぼれをCH柴崎がシュート。だがポスト左に外した。その直後、日本は右FW堂安を下げて、久保を投入。26分には南野を下げて、鎌田を投入する。鎌田が右に入り、久保は左FWに回る。一方、カメルーンも25分、左WGヌガマルに代えてエビナ。31分には右WGタベクに代えてオリンガを投入。後半は日本が積極的に攻めていく。

 36分には右サイドをえぐった右FW鎌田のクロスに左WB原口がシュート。だがGKオンドアの正面を突いた。カメルーンも39分、CFトコエカンビがCB吉田を背負ってうまく前を向き、抜け出して、クロスに左WGエビナがヒールでシュート。しかし左へ流れる。39分には左FW久保が右SBファイをかわしてクロスを入れるが、CF大迫に合わない。41分には原口に代えて、代表初選出、菅原由勢を投入。グランパスからオランダのAZアルクマール期限付き移籍して1年余。2月には完全移籍を果たしている。代表戦で菅原の姿を見られるのはうれしく思う。最もカメラとは逆サイドで、大きく映されることもほとんどなかったが。

 終了間際の45+4分、右WB伊東の仕掛けからPA手前でFKのチャンスを得ると、久保が直接狙うが、GKオンドアがナイスセーブ。そしてタイムアップ。結局、お互い90分経ってもゴールならず。スコアレスドローで終わった。

 カメルーンは有名選手こそいないものの、組織的ないいチームだった。一方、日本も久し振りの招集で、連携に難があった。柴崎の守備面のひ弱さ、中山もラストパスに課題を残したが、全体的にはあんなもんだろう。3バックにした後半の方がいいサッカーを見せていたのは、今後にとっていい経験になる。次はどんなメンバーで、どんなサッカーを見せてくれるだろうか。代表戦はまたクラブチームとは違った楽しさとワクワク感がある。コートジボワール戦も楽しみにしよう。