3連覇を目指していた藤枝順心を破って決勝に進出した日ノ本学園。一方、神村学園も常盤木学園を破って2年ぶりの決勝進出。16年ぶりの優勝を狙う。日ノ本学園は4-3-3の布陣。野本をトップに、右WG箕輪、左WG篠田。中盤は中垣をアンカーに、右IH川井、左IH林。DFは右SB菅原、左SB田中。CBには俣野と前田。GKは川幡。対する神村学園も同じく4-3-3。黒木をトップに、右WG黒岩、左WG三冨。中盤は川浪をアンカーに右IH田上、左IH愛川。DFは右SB幸福、左SB古川。井手口と上水流のCBにGKは坂口。日ノ本の箕輪、神村の愛川はともに卒業後はレオネッサへの加入が決まっている。
序盤から神村学園が積極的に攻めていく。3分には左WG三冨がミドルシュート。その後も遠い位置から積極的にシュートを放っていく。最初はやや受け身だった日ノ本学園もしばらくすると積極的に攻め始める。16分には左IH林がミドルシュート。18分には右WG箕輪がミドルシュートを放つ。その後は互角の展開。両チーム、攻める意識は見えるが、お互い寄せも早く、なかなかゴール前まで攻め込んでいけない。
すると38分、CB井手口が肩を痛めて、左WG稲田との交代を余儀なくされる。古川がCBに入り、黒岩が左SBに下がる。三冨が右WGに回った。42分、右WG三冨がミドルシュート。一方、日ノ本学園も44分、右IH川井が強烈なミドルシュート。GK坂口がファインセーブで弾き出す。45＋3分にはCF野本が直接FKを狙うが、枠は捉えられない。前半はスコアレスで折り返した。
後半に入ると、日ノ本学園は野本と林を下げて、CF内田と右WG菅森を投入。箕輪が左IHに入る。一方、神村学園もWGを左右入れ替え、稲田が右WG、三冨を左WGに戻す。後半も序盤は神村学園が攻めていくが、なかなかシュートまでいけない。先にシュートを打ったのは日ノ本学園。14分、左IH箕輪がドリブルで持ち上がると、左に流して、左SB田中のクロスのクリアを右IH川井がミドルシュート。だがポスト左に外れる。神村学園も16分、右IH田上の縦パスに右WG稲田が抜け出して、ミドルシュート。だがGK川幡がファインセーブ。
そして20分、日ノ本学園の左CB前田に右WG稲田がプレスをかけると、蹴り出そうとしたボールをカットしてそのまま入れ替わって前に抜け出す。16分と同じような位置だったが、今度は利き足の左足でシュート。見事にゴール左隅に決まった。ゴール。神村学園が先制点を挙げた。さらに29分にはCH川浪の縦パスに左IH愛川が抜け出し、ミドルシュート。これは左ポストに当たってはね返る。DFがクリアしたが、続く愛川のCKのクリアを左WG三冨がボレーシュート。GK川幡がキャッチした。
28分、神村学園はCF黒木を下げて、小倉を投入する。左IH箕輪を中心に反撃する日ノ本学園は31分、箕輪から左に流して、左WG篠田がドリブルで駆け上がり、切り返しからミドルシュート。だがGK坂口がキャッチした。必死に反撃する日ノ本学園は39分、左WG篠田を下げて、塚本を投入。しかし40分、CH川浪の縦パスにIH愛川が右サイドを走り込み、クロス。GK川幡が何とか弾き返し、カウンターで反撃しようとした日ノ本学園だったが、こぼれ球をCH川浪が拾ってスルーパス。IH愛川が抜け出して、冷静にゴールに流し込む。神村学園が追加点を挙げた。
さらに終了間際の45＋2分、右サイドでスローインを受けたIH愛川がクロス。これを左WG三冨がボレーシュートで決める。3点目。そしてタイムアップ。3-0。終わってみれば神村学園の快勝で、16年ぶりの優勝、インターハイとの2冠を飾った。
神村学園にとってみれば、CB井手口が前半、ケガで交代したのは予定外だったが、代わりに出場した稲田が値千金のミドルシュートを決め、その後はエースの愛川が躍動しての2ゴール。守備も上水流を中心に日ノ本学園の攻撃をしっかり最後まで抑えきった。日ノ本学園も箕輪を中心によく攻め、左WG篠田の突破も魅力的だったが、最後は神村学園の攻撃力に力尽きた。神村学園の2ゴールはいずれも見事なミドルシュートだったが、日ノ本学園も前半、川井が強烈なミドルシュートを放つなど、両チーム、力強いプレーも目立った。先日のメニーナの活躍も記憶に新しい。若い世代がこのまま順調に育っていくことを期待したい。
