とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ 日本vs.エルサルバドル

 3月の代表選はウルグアイとコロンビア相手に1敗1分と勝利を挙げられなかった。今度の相手はエルサルバドルとペルー。初戦エルサルバドルFIFAランクは75位と、先の相手に較べればかなりレベルは落ちる。新しい戦力も試し、秋以降のW杯予選やアジアカップにつなげたい。

 日本の布陣は4-3-3。植田をトップに、右WG久保、左WB三苫が左右に開く。中盤は守田をアンカーに、右IH堂安、左IH旗手。DFは右SB菅原、左SB森下。谷口と板倉のCBにGKは大迫。豊田スタジアムでもあり、グランパス・サポーターとしては、菅原と森下の先発が嬉しい。対するエルサルバドルだが、キックオフ直後の失点。さらに2分にはCBが退場となって、キックオフ時の布陣がよくわからない。たぶん日本と同じ4-3-3。ブライアン・ヒルをトップに、右WGペレス、左WGにエンリケス。中盤はランダヴェルデをアンカーに、右IHオレヤーナ、左IHレイェス。DFは右SBタマーカス、左SBロルダン。ロドリゲスとサヴァレタのCBに、GKはゴンサレス

 しかし開始50秒、右からのサイドチェンジを受けた左WG三苫が仕掛けると、右SBタマーカスが倒して、左サイドPA手前で日本がFKを得る。これを久保が蹴ると、CB谷口がヘディングシュート。日本があっという間に先制点を挙げた。何と言っても久保のクロスが絶妙だった。さらに2分、日本が前から積極的にプレスをかけると、エルサルバドルのバックパスがズレる。これに反応したCF上田が抜け出すと、CBロドリゲスが堪らずPA内でファール。PK。さらにレッドカードを提示され、早々にエルサルバドルが一人少なくなってしまった。PKは上田が確実に決めて、開始4分で日本が2-0とリードする。

 CBが一人いなくなったエルサルバドルはタマーカスをCBに下げて、ロルダンが右SBに回り、レイェスが左SB。4-2-3の布陣を取った。しかしその後も日本の攻勢は変わらない。7分、右WG久保のスルーパスに右SB菅原が抜け出し、クロスにCF上田がシュート。17分には左WG三苫のスルーパスに左IH旗手が抜け出し、クロスに右WG久保がシュート。20分には左IH旗手のFKにCH守田がシュート。22分、CB板倉がシュート。さらに左IH旗手がシュート。GKブロックのこぼれ球を右WG久保がシュート。エルサルバドルはようやく24分、右WGペレスがFK。GK大迫がファインセーブすると、続くショートCkから左SBレイェスがクロス。右SBロルダンがヘディングシュートするも、ポスト右に外れる。

 そして25分、右WG久保からのサイドチェンジを左WG三苫が受けてクロス。いったんはDFに止められたが、再び三苫が回収すると、中へのパスを右WG久保がミドルシュート。日本が3点目を挙げた。エルサルバドルは27分、レイェスを下げて、CBドミンゲスを投入する。ようやく本職のCBを入れた感じか。これに伴い布陣も3-4-2に変更。サヴァレタを中央に、左CBドミンゲス、右CBタマーカス。ペレスが左WBに下がり、右WBはロルダン。オレヤーネとランダヴェルデのダブルボランチは変わらず、ブライアン・ヒルエンリケスの2トップ。

 29分、左IH旗手のCKからCB谷口がシュート。33分、左WG三苫の縦パスに走り込んだ左IH旗手が切り返しからミドルシュート。これはGKゴンサレスがナイスセーブ。38分には左SB森下のクロスを右WG久保が落とし、右IH堂安キープもDFがチェックに行くと、こぼれ球を右SB菅原がシュート。39分、右SB菅原のクロスにCF上田がシュート。そして44分、GK大迫からのフィードをCF上田がしっかりポストプレーで収めると、左WG三苫が持ち込んでミドルシュート。GKゴンサレスがセーブするが、こぼれ球を右IH堂安が詰めて、押し込んだ。日本が4-0とリードして、前半を終えた。

 後半頭、日本は菅原と三苫に代えて、右SB相馬、左WG中村敬人を投入する。両SBが昨季までのグランパスの選手だ。一方、エルサルバドルボランチのランダヴェルデをカルタヘーナに交代するとともに、ドミンゲスとサヴァレタをCBに並べる4-3-2の布陣にする。タマーカスが左SB。交代したカルタヘーナはアンカーに位置し、ペレスが左IHに入る。しかし日本の優勢が変わらない。6分、右IH堂安がミドルシュート。こぼれ球をCF上田が押し込んで、日本が5点目かと思ったが、VARの結果、上田の位置がオフサイド。だが15分、今度は左IH旗手の縦パスから右WG久保が左に流し、左WG中村が強烈なミドルシュート。日本が5点目を挙げる。

 その後も日本のプレスが早い。右SB相馬も積極的に右サイドを突破すると、左SB森下も前半以上に前線に上がる回数が増えた。20分には上田、堂安、久保に代えて、CF古橋、右WG浅野、右IH川辺が入る。エルサルバドルもブライアン・ヒルエンリケスの2トップに代えて、ヒル3兄弟の二人、クリスティアンヒルとメイヤー・ヒルを投入した。中でもFWメイヤー・ヒルが積極的。27分にはメイヤー・ヒルミドルシュートを放つ。

 しかし28分、CH守田から右に展開すると、右SB相馬のクロスにCF古橋がヘディングシュート。6点目を挙げた。29分、エルサルバドルはオレヤーナとロルダンを下げて、右IHマルティネス、右SBカナーレスを投入する。日本も31分、CH守田を伊藤敦樹に交代した。35分、CH伊藤の縦パスから、こぼれ球を左IH旗手が左に流して、左WG中村がシュート。44分には、右SB相馬のCKのこぼれをCH伊藤がミドルシュート。さらにCB板倉がシュート。GKゴンサレスが弾いたボールを右SB相馬がミドルシュートするも、右ポストに当たってはね返された。残念。

 一方的なゲームで主審はアディショナルタイムを取らず。45分、タイムアップ。6-0で日本が大勝した。グランパス・サポーターとしては、森下、菅原、相馬の活躍がうれしい。特に菅原はよく攻撃に絡み、レギュラーの座にまた一歩近付いた。また久保がいきいきプレーするとともに、左IH旗手の活躍も目立った。でも、もちろん遠藤も伊東も鎌田も冨安も伊藤洋輝も出ていない。他にも、前田大然や山根、酒井宏樹、町野らもいるし、田中碧もいる。GKにはシュミット・ダニエルや権田もいる。そして次のW杯は3年後。まだまだ先だ。この調子で高いレベルで切磋琢磨しつつ、実力を高めていってほしい。次のペルー戦はどんなメンバーが先発、出場するのだろう。楽しみだ。