とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア2次予選 第6戦 日本vs.シリア

 先週半ば、新型コロナに罹患して、辛い日々を過ごした。ミャンマー戦も観戦したが、とても記録をとることはできず。ようやく回復して、シリア戦はいつものように観戦することができた。既に2次予選突破を決めている日本だが、最後のシリーズ、日本はヨーロッパでもリーグ戦を終えた主力選手を惜しげもなく招集。ケガ人を除き、最強メンバーが終結。そして、5-0で撃破したミャンマー戦以上に、今揃えられるベストメンバーが先発した。

 日本の布陣は3-4-3。植田をトップに、久保と南野のシャドー。田中碧と遠藤のダブルボランチに、WBは右に堂安、左に中村。CBは右から冨安、板倉、町田。GKは大迫。対するシリアは4-4-2。アルソーマとセルヴィーラの2トップに、右SHエリアス、左SHヘサル。ハムとアブラハムのダブルボランチに、DFは右SBウエス、左SBアジャン。アモルとクロウマのCBに、GKはグレレル。

 序盤から日本が攻めていく。それでも何と、初シュートはシリア。7分、FWアルソーマがミドルシュートを放つ。しかし日本も8分、左FW南野のスルーパスに左WB中村が走り込むと、クロスに右FW久保がシュート。その後も圧倒的に攻め込んでいく。そして13分、左FW南野から左に展開すると、左WB中村のクロスに、CF上田がヘディングシュート。バーに当たったシュートはそのまま下に落ちて、ゴールを割った。日本が先制点を挙げた。

 するとゲームはいよいよ日本の一方的な展開となる。17分、左WB中村が左サイドで仕掛けると、クロスをGKグレレルが弾いて、CH田中のシュート。そして19分、今度は右サイドから、右FW久保がドリブルで運び、右に流すと、右WB堂安が少し切り返して、密集するDFの間を抜くミドルシュート。これがゴールに突き刺さる。日本が追加点を挙げた。

 さらに21分、CB冨安のフィードに右WB堂安が飛び出し、あわやGKと一対一。これはゴールにならなかったが、直後の22分、今度はドリブルで持ち上がった右FW久保が左前を走る左FW南野へパス。だがこれがCBクロウマに当たって、そのままゴールに転がり込んだ。オウンゴールで日本が前半30分経たないうちに、3点目を挙げた。

 28分には、右FW久保の仕掛けから楔のパスに、CF上田が走り込み、反転からシュート。これはGKグレレルのナイスセーブに弾かれたが、反転も見事。シュートも見事。32分には、右FW久保から左に展開。左WB中村のパスから左FW南野がシュート。両翼のWBが左右からかなり自由に攻撃でき、何度も好機を演出。非の打ち所のない前半だった。

 すると、後半に入り、中村を下げて、左SBに伊藤洋輝を投入、日本は布陣を4-3-3に変更する。DFは冨安が右SBに上がり、中盤は遠藤をアンカーに、左IH田中、右IH久保。堂安と南野が両WGでサイドに張って、CFは上田綺世。5分、CH遠藤から右に展開すると、右SB冨安の落としを、右WG堂安がシュート。も、滑って、シュートミス。しかし、布陣を変えたら、途端に日本の攻撃が停滞する。思い余って、8分、左SB伊藤が積極的にミドルシュート。12分には右WG堂安がドリブルからミドルシュートを放つが、GKグレレルがセーブする。15分、右IH久保の仕掛けからクロスに左WG南野がヘディングシュート。17分には、右IH久保から左に流して、左WG南野がシュートをするが、わずかにポスト左に外れる。

 すると直後の17分、日本は遠藤と久保を下げて、左IHに鎌田。左WGに相馬を投入。田中碧をアンカーに下げ、南野を右IH。一方、シリアもアブラハムを右SHラマダンに交代する。エリアスがボランチ。18分、シリアはCHハムがミドルシュート。この日、2本目のシュート。交代で入った左WG相馬が積極的に攻める。23分、左WG相馬が仕掛けてクロスを入れると、DFが弾いたボールを左IH南野が拾って、縦パスを受けたCF上田が反転からシュート。わずかにDFの足に当たって、ポスト右に外れたが、反転が見事。植田の好調さが目につく。続く右WG堂安のCKに、CB町田がヘディングシュートを叩きつける。

 さらに26分にも、右WG堂安のドリブルから、縦パスを受けた左WG相馬がシュート。GKグレレルがセーブ。そして27分、左IH鎌田のスルーパスに左WG相馬が走り込むと、右SBウエスが堪らずファール。相馬を倒してしまう。PK。28分、田中を左IH川村に代える選手交代の後、29分、自ら奪ったPKを相馬が決めて、日本が4点目を挙げた。中盤は鎌田がアンカーに下がった。

 31分、相馬のFKにCB板倉がボレーシュートを狙うが、うまくヒットせず。シリアも38分、FWアルソーマ、40分にはCHエリアスがミドルシュートを放つが、枠には入らない。そして40分、前線高い位置で左SB伊藤が相手のパスをカットすると、受けた右FW南野が中に運んでミドルシュート。これが決まる。日本が5点目を挙げた。そしてタイムアップ。ミャンマー戦に続く5-0で日本が快勝。全勝無失点でアジア最終予選に進出することになった。

 実力的には当然の結果としても、特に前半の3-4-3は良かった。サイドに堂安、中村という攻撃力のある選手が入ると、この布陣はよく機能する。彼らと両サイドのWG、両サイドのCBとの連携もよく、攻守ともによく機能した。一方、後半の4-3-3になってサイド突破が前半のように機能しないとなると、すかさず相馬を送って、縦の仕掛けだけでなく、中に絞って飛び出すなど攻撃にバリエーションをつけたら、ようやく2得点。相馬の好調さもあるが、久保との絡みも見たかったかも。しかし3-4-3の方が圧倒的に良かった。もっとも今後、もっと攻撃力のあるチームが相手だと、サイドの守備に不安が出るかも。最終予選は9月から始まる。また楽しく、たくましい姿を見せてほしい。