とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

床屋を変えてみる。

 子どもの頃は家の近くの床屋に行っていた。中学生になって、サッカー部は坊主刈りだったが、床屋は変わらず、その床屋に通っていた。高校生になって床屋を変えただろうか? 記憶がない。大学へ進学して、実家を離れると、当然、床屋も大学近くの床屋に通ったはずだが、どこへ行ったか記憶にない。その頃には美容院へ行く男性も増えていたが、どこかのヘアサロンへ行ったという記憶もない。

 実家へ戻って就職し、たぶん子どもの頃、通った床屋へ行っただろう。そう言えば、中卒で床屋に就職した同級生がいて、そこへ何度か行った記憶がある。でも結婚し、実家を出た後は、自宅近くの団地内の床屋へ行った。団地の地区センターにあった2階建て長屋の1階店舗に入っていた床屋だ。そこは流行の髪形など無視し、昔ながらの七三分け。学生時代はそこそこ髪を伸ばしていたので、多少の抵抗もあり、数回、妻が通う美容院へ一緒に行ったこともあったが、しばらくしてニュータウン外の通り沿いにあった床屋に落ち着いた。

 その床屋には10年近く通い、特に不満もなかったが、主人がとにかく無口。同じニュータウン内の住む友人が話していたヘアサロンに行ったこともある。そこは少し規模が大きく、数人の従業員を抱え、カットする人の指名もできるようになっていたが、もちろんお任せで数回通った。でも、若い女性が担当する顔そりが雑で痛い。結局、元の床屋に戻った。

 20年ほど前、いつもの床屋へ行こうと思ったら、なぜかお休み。仕方なく、家の近くの床屋へ行ってみた。よく話す主人で、髪型や技術も特に文句はない。何も話さず、ただじっとしているのも苦痛だったし、何よりその床屋は予約ができる。以降、その床屋に通っている。10年ほど前に、主人が脳梗塞で倒れて、しばらく休んでいた時期に、やはり家の近くの別の床屋へ行ってみたが、復帰したらまたいつもの床屋に戻った。

 考えてみれば、もう20年もその床屋に通っている。髪型にあまり注文は付けないが、次第に刈込が短くなっているような気がする。加えて、以前は土日の朝に電話をすれば、運がよければすぐに、無理でも午前中や午後イチには予約が取れたものが、次第に当日の予約が取れなくなってきた。理由の一つは、奥さんが店に出ることがなくなったこと。そしてこのコロナ禍で、合間に消毒等の作業をするため、一人当たりの時間を長く取るようになった。子どもさんが独立して、1日当たりの客数を抑えてもかまわないと判断したのかもしれない。

 しかし、行く側からすれば、予約が思うように取れないのはストレス。いや、予約をすることもストレス。しかしそれ以上に気にしたのは、妻の言葉。「そう伸びてないのに、また床屋へ行くの?」。いや、2ヶ月も経つと、髪が耳にかかり鬱陶しいんだけど。でも、最近、抜け毛が多く、額も後退してきた。サイド以外は髪を切る必要がない感じ。それで毎回3900円も支払うのはもったいない。

 そこで先週初めて、近くの商業施設内にあるチェーン店の床屋へ行ってみた。予約は受け付けておらず、入り口にウェイティングリストがあるが、私が行った時には3人目。でも10分も経たないうちに呼ばれて、席へ案内される。座るやいなや、金髪の女性が顔そり。でも全く痛くはなかった。慣れている感じ。店内にはイスが8脚ほども並び、洗面台のある席は4席ほど。10分余りも待たされた後、洗面台のある席へ移動して、女性の理容師がカットしてくれた。希望は伝えたが、「刈り上げはなしで?」「はい」とだけ言葉を交わして、あとは黙々とカットし、鏡で後ろの出来栄えなどを確認の後、シャンプー。ドライヤーで軽くセットして完了。待ち時間も含め、入店から45分ほどで完了した。料金は、平日の午前中は10%引きの1980円。

 家族に出来栄えを聞くと「いつもよりも少し長いね」と言われた。娘からは「これまでの2ヶ月に1回が、ひと月に1回となったら、結局、料金は変わらないね」と言われたが、耳の上などはいつもと同じ程度に刈ってもらったんじゃないかな。前髪やトップの出来栄えは少し長い位で私自身は満足。さて、この髪でいつまでもつか。2ヶ月もつようだったら、変えてもいい。これまでの主人には少し申し訳ないような気もするけどね。