とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 U-23日本vs.U-23マリ

 W杯アジア予選の第4戦、北朝鮮戦は結局、中止になってしまった。これで最終予選進出が決まったのかどうかよくわからないが、まあケガなどもなく北朝鮮との対戦が終えられたのは良かったのではないか。そして昨日はU-23の強化試合。相手はアフリカ予選を3位通過し、パリ五輪出場が決まっているマリ。アジア最終予選は4月に予定されており、この連戦が最後の強化試合だ。だが、最終予選の組み合わせは厳しい。少しでもチーム力を引き上げて、最終予選に臨みたい。

 日本の布陣は4-3-3。ゼルビアで活躍する藤尾をワントップに、同じくゼルビアの平河が左WG。右WGには山田楓喜が入り、中盤は川崎をアンカーに、右IH山本理仁、左IH植中旭。DFは右SB半田、左SBにバングーナガンデ。西尾と高井のCBに、GKは野澤。対するマリU-23は4-2-3-1の布陣。サマケをトップに、トップ下にサンガレ。SHは右にティエモコ・ディアラ、左にフォファナ。ボランチにはシソコとブバカル・トラオレが並び、DFは右SBにディオマンデ、左SBはモアメド・シセ。トゥンカラとイブライマ・シセのCBに、GKはラシン・ディアラ。リーグアンプレミアリーグに所属する選手も多い。

 開始2分、中盤右サイドからのFKを右WG山田楓喜が蹴り込むと、左IH植中がわずかにフリックしたボールがDFに当たってこぼれたところを、左WG平河がシュート。日本が幸先よく先制点を挙げた。しかしマリもすぐに反撃。5分にはCB西尾からボールを奪ったOHサンガレがシュート。左ポストを叩くと、はね返りを拾ったOHサンガレが戻したボールを右SHフォファナがシュート。CH川崎がブロックする。

 日本も11分、左WG平河のFKのこぼれをCF藤尾がシュート。だがDFにブロックされた。逆にマリは14分、左SHティエモコ・ディアラがカットインからミドルシュート。GK野澤がナイスセーブ。22分、OHサンガレがミドルシュート。25分にはCHブバカル・トラオレがミドルシュートとマリが積極的にシュートを打っていく。そして34分、CH川崎から左へのパスを右サイドにいたSHティエモコ・ディアラに奪われ、中へ折り返して、OHサンガレがシュート。マリが日本のミスを見逃さず、前半のうちに同点に追い付いた。

 38分にも左SHティエモコ・ディアラがカットインからミドルシュート。日本も44分に、左IH植中がミドルシュートを放つが、前半のシュートはこれも含めて3本のみ。先制点を挙げたものの、その後はマリの圧力に次第に押し込められた感じ。

 すると後半頭に、日本は山田と植中を下げて、FW細谷とFW染野を投入。藤野を右SHに回し、4-4-2の布陣に変更する。染野は中盤まで下がって、ボールを引き出す。しかし2分、マリはOHサンガレがミドルシュート。前半同様、前線から積極的にプレスをかけ、積極的にシュートを打っていく。日本も3分、FW細谷がCBからボールを奪うと、CH山本から大きく左に展開し、左SH平河が中へ切れ込むが、トラップが長く、DFにクリアされた。そして8分、右サイドからのCKの流れから、CHシソコの戻しをOHサンガレがミドルシュート。GK野澤がはね返すが、こぼれ球にCBトゥンカラが詰めてヘディングで押し込む。ゴール。マリが逆転ゴールを挙げた。

 その後は完全にマリのペース。12分、左SBバングーナガンデがミドルシュートを放つも、GKラシン・ディアラがファインセーブ。14分、FW細谷のシュートもポスト左に外れた。15分にはマリが、イブライマ・シセ、モアメド・シセ、フォファナを下げて、CBディアキテ、右SBドゥクレ、右SHブライマ・ディアラを投入する。日本も19分、平河とバングーナガンデに代えて、左SH小見と左SB内野を投入する。マリは21分、サマケとサンガレを下げて、CFフィリー・トラオレ、OHサコを投入。

 26分、CHブバカル・トラオレがミドルシュート。日本も28分、CH山本から左前に大きくサイドチェンジ。左SB内野が駆け上がり、カットインからミドルシュートを放つが、GKラシン・ディアラがセーブする。29分にはティエモコ・ディアラを下げて、右SHマアマドゥ・ディアラを投入する。ブライマ・ディアラが左SHへ回る。30分、CFフィリー・トラオレがミドルシュート。日本も31分、右SB半田のクロスをFW細谷が落とし、CH川崎がシュート。だが大きくふかしてしまう。

 32分、日本は川崎と藤尾を下げて、CH藤田と左SH佐藤を投入。小見を右SHに回した。36分には、CH山本のCKのクリアをCH藤田がミドルシュート。だが、DFにブロックされる。42分、FW細谷、右SH小見とつなぎ、右SB半田が上がってシュートを放つが、これも大きくふかし、枠を捉えられない。そして45分、左SHブライマ・ディアラが左サイドを突破すると、クロスをCHブバカル・トラオレがシュート。ダメ押しの3点目。ゲームはこのままタイムアップ。3-1。マリに完敗のゲームだった。

 藤尾、平河とJリーグで活躍する選手も、序盤こそそれなりの活躍を見せたものの、次第に沈黙。日本のプレスに慣れたマリが次第に対人能力の強さを発揮し、その後はゲームを支配。日本は中盤の寄せの甘さが目立ち、自由にパスがシュートを打たせてしまった。この26名からアジア予選では23人に絞られ、さらに、久保や鈴木唯人、鈴木彩艶、福田師王など、招集されていない海外組もいる。五輪の出場枠は18人。オーバーエイジ3人を起用するとなると、残りはわずか15人。この2試合が最後の選手選考の場となる。次のウクライナ戦では彼らの必死の姿を見せてほしい。