とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第18節 名古屋グランパスvs.湘南ベルマーレ

 前節は天候不順の中、三國の痛いミスなどもあってフロンターレに敗戦したグランパス。そしてその後のレイソルとのルヴァン杯プレーオフでは2試合で何とか勝ち上がったけど、ユンカーの負傷という代償を負った。何より驚いたのは天皇杯での専門学校のチームからの敗戦。精神的な傷が思いやられる。

 そのせいかどうか、三國はベンチにも入らず、野上、ハチャンレ、吉田で3バックを組んできた。FWは山岸をトップに、右FW森島、左FW永井。永井もレイソル戦で膝を痛めて途中退場しただけに心配したが、無事先発で戻ってきた。中盤は、椎橋と稲垣のダブルボランチに、右WB中山、左WB山中。GKはランゲラック。対するベルマーレは3-5-2の布陣。ルキアンと福田翔生の2トップに、阿部と池田がトップ下。田中聡がワンアンカーを務める。WBは右に鈴木雄斗、左に小野瀬。右から高橋直也、舘、大野のCBに、GKはソンボングン。

 前半序盤はお互い互角の展開。グランパスがやや優勢に攻め込むが、なかなかシュートが打てない。初シュートはベルマーレ。17分、中盤でフリーになった左WB小野瀬のミドルシュートがバーを叩く。グランパスも22分、左WB山中のFKにCB吉田がシュート。わずかにポスト左に外れた。さらに26分には、左FW永井のスルーパスに右WB中山が抜け出し、シュート。しかしこれはオフサイドベルマーレも27分、CH田中の縦パスから、左IH阿部がミドルシュートを放つ。GKランゲラックがキャッチした。

 29分には早いリスタートから左FW永井のスルーパスに、CF山岸が抜け出してシュート。だがこれもオフサイド。そして33分、グランパスが攻め込んだ展開から、右CB吉田がゴール前にアーリークロスファーサイドから左FW永井が走り込み、ボレーシュートグランパスが先制点を挙げた。その後も攻め込むグランパス。35分には左FW永井が左サイドを仕掛けて、いったんはボールを奪われたものの、奪い返して中へ送ると、CF山岸の落としを右FW森島がシュート。わずかにポスト左に外れた。

 ベルマーレは42分、CH田中の縦パスから右WB鈴木雄斗がヘディングシュート。45+1分、左IH阿部のFKは壁にはね返される。さらに45+3分、右CB高橋のフィードをFWルキアンが落とすと、FW福田がシュート。さらにこぼれ球をFWルキアンがシュート。ポスト右に外れた。前半はこのまま、グランパスの1点リードで折り返した。

 後半に入ると早々、グランパスは右FW森島のキープから、落としを右WB中山がシュート。ベルマーレも9分、CH高菜の縦パスをFW福田が落とし、左IH阿部がシュート。GKランゲラックがセーブする。12分には左WB山中のCKのクリアをCH稲垣がボレーシュート。14分、左FW永井がドリブルで持ち上がると、右に流して、CF山岸がシュート。だが、GKソンボングンがナイスセーブで弾き出す。

 攻め込んでいたグランパスだったが、15分、GKソンボングンのフィードからカウンター。CH田中が左に流すと、左WB小野瀬がカットインからミドルシュート。これがネットを揺する。ベルマーレが同点に追い付いた。しかしグランパスの選手が執拗に抗議。GKソンボングンのフィードが山下主審の身体に当たってコースが変わったとCH稲垣が手を広げて主張。しかし山下主審の判定は覆らない。もちろん自分の身体に当たったという主張だから、自分が一番わかっているはずで、触っていないのであればコースが変わったのは単にボールの軌道の問題なのか。稲垣の処理したボールが右IH池田に渡った時点で、山下主審が一度笛を吹こうという仕草をしているようにも見え、当たったことは自覚したが、大勢に影響はないとプレーを流したのか。しかし、そうであれば、結果的にベルマーレがゴールを挙げたのだから、やはり自身に当たった時点に戻してルーズボールでスタートしてほしかった。釈然としない判定だった。

 しかしこれでゲームの流れは大きく変わってしまう。23分、グランパスは永井に代えて、左FW倍井を投入。ベルマーレも24分、池田を下げて、右IH奥野を投入した。そしてその直後、右IH奥野の縦パスがDFに当たってコースが変わり、FWルキアンの足元へ。CB野上とCBハチャンレが必死に追いかけるが、そのままルキアンが運んで、シュート。ベルマーレが勝ち越し点を挙げる。しかし、何とVARでルキアンの位置がオアフサイドの判定。ゴールを取り消された。映像で見る限り、かなり微妙な判定。その前のベルマーレのゴールを認めた判定の影響がなかったとは言えないかも。いずれにせよ、グランパスにとっては助かった判定だった。

 その後は互角の展開。30分、CH椎橋がベルマーレのプレスを受けてバックパスを送るが、これをFWルキアンに奪われ、シュート。GKランゲラックのスーパーセーブで救われる。38分、グランパスは、山岸、山中、椎橋を下げて、CFパトリック、右FW榊原、右WB久保を投入。森島をCHに下げ、中山を左WBに回す。一方、ベルマーレも、阿部と福田に代えて、左IH山田直輝とFW鈴木章人を投入する。終盤、グランパスが攻め込むが、ベルマーレはCB2枚を代えて、右CB大岩、左CB杉岡を投入。大野をセンターに置いて守備を固める。そしてタイムアップ。1-1。結局、ゲームはドローで終わった。

 正直、後味の悪いゲーム。山下主審にはこれまでもグランパスにとってあまりいい印象はない。これでグランパスは3戦勝利なく、順位も9位に落としてしまった。とは言っても、5位サンフレッチェとの勝ち点差はわずか2。次は勝ち点差3でヴェルディ。その後は中3日の連戦が続く。何とかこのまま食らい付いていってもらいたい。