パリ五輪のサッカーは男子よりも女子の方が楽しみ。W杯では準々決勝で敗れたが、優勝したスペインにグループリーグで勝利している。そのスペインと五輪でも同じグループに入った。W杯の再現なるか。
スペインの布陣は4-3-3。パラジュエロをトップに、右WGカスティージョ、左WGカルデンティ。中盤はグイハロをアンカーに、右IHボンマティ、左IHプテジャス。DFは右SBバレ、左SBカルモナ。パレデスとアレイサンドリのCBに、GKはコール。対する日本の布陣は4-4-2。田中美南と藤野あおばの2トップに、右SH宮澤ひなた、左SH清家。ダブルボランチは長野風花と長谷川唯。DFは右SB清水、左SBに古賀塔子。熊谷と南のCBに、GKは山下。先日の強化試合で負傷した北川に代わり、18歳の古賀が先発した。
開始1分、右WGカスティージョがミドルシュートを放つと、日本も2分、宮澤のパスカットからFW田中のスルーパスにFW藤野が抜け出し、シュート。しかしGKコールのナイスセーブに弾かれた。お互いに積極的に攻め合う。そして11分、CB南のフィードにGKコールが飛び出すと、FW藤野が競り合って、こぼれ球を拾ったFW田中をCHグイハロが倒す。PAやや遠めのFK。しかし13分、FW藤野がこれを直接ゴールに叩き込む。ゴール！ 日本が先制点を挙げた。
その後、長いボールを放り込み、カウンターで攻める日本に対して、スペインはパスをつないで攻めてくる。そして22分、右サイドで起点を作り、左IHプテジャスの縦パスを受けた、WG右カスティージョがスルーパス。これに右IHボンマティが走り込み、GKをかわしてシュート。スペインが同点に追い付いた。
26分には右IHボンマティから右に流して、右SBバレのクロスに左WGカルデンティがミドルシュート。さらに27分には左SBカルモナがミドルシュートとスペインが日本陣地に押し込んでくる。日本はゴール前でもGK山下からCBやSBと短いパスをつないでいくが、スペインのプレスは厳しく、けっこう怖い。そして40分、左IHプテジャスのCKをCBパレデスがシュート。GK山下が左足でストップする。前半は同点のまま折り返した。
すると後半頭、日本は清家を下げて、右WGに浜野を投入。布陣も宮澤が左WBに下がって、3-4-3の布陣に変更した。5分、CH長谷川がFKを横に流し、CH長野の縦パスをBC南がヘディングで折り返す。こぼれ球を右SH浜野がシュートするが、GKコールがキャッチした。その後はスペインが攻める。7分、右IHボンマティのスルーパスに右WGカスティージョが走り込み、クロスにCFパラジュエロが飛び込む。だがCB南が対応。こぼれ球を左WGカルデンティがシュートするが、何とか抑え込んだ。直後にもCBパレデスのフィードから左WGカルデンティがシュート。スペインの攻撃が続く。
15分、スペインはカルモナに代えて、右SBエルナンデスを投入。バレが左SBに回る。18分、左IHプテジャスのクロスのこぼれを左WGカルデンティがシュート。CB熊谷がブロックする。そして20分、左WGカルデンティが右SB清水の股を抜いて攻め上がる。抜かれた後、ピッチに倒れたまま起き上がれない清水。どうやら右ひざを痛めたらしい。23分、清水は右CB高橋と交代した。古賀が右WBに回り、南が左CBに入る。スペインもプテジャスを下げて、ベテランの左IHエルモソを投入した。
その後もスペインの攻撃が続く。そして29分、左WGカルデンティが左サイドから中へドリブル。いったん右IHボンマティに預けてワンツーでさらにゴール前まで進むと、右足一旋。シュート。これが決まる。スペインが勝ち越しゴールを挙げた。日本は35分、田中に代えて、CF千葉を投入。スペインも37分、カスティージョとグイハロを下げて、右WGガルシア、CHアベレイラを投入する。
スペインは39分、右WGガルシアがシュート。さらに左IHエルモソのヒールパスから左SBバレがミドルシュートを放つ。日本はこの時間帯、DFラインを上げて、布陣を4-4-2にして、前からボールを追い出す。やはりここまでDFラインが下がりすぎだったのではないか。スペインは44分、左SBバレがシュート。日本は45分、古賀を右SB守屋に交代する。しかしDFラインを下げてのスペインのパス回しは上手。なかなか奪い取るところまで行かず。結局、6分間のアディショナルタイムも有効な反撃はならず。そしてタイムアップ。2-1。スペインが勝利した。
やはりW杯王者のスペインは強かった。でも気落ちしてなどいられない。スペイン相手の敗戦はある程度想定していたはず。次の相手はブラジル。ここは何としても勝利して、勝ち点を挙げていきたい。内容はけっして悪くなかった。もう少しDFラインを上げられればとも思うが、スペイン相手だから仕方ない。次はもっと積極的に攻める日本が見られるだろう。間はわずかに中2日。しっかり体調を整えて、次戦に臨みたい。次は勝利を期待したい。
