とんま天狗は雲の上

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FIFAワールドカップ2022 準決勝 フランスvs.モロッコ

 準決勝の第2試合は、宗主国と植民地の関係でもあったフランス対モロッコ。フランスにはモロッコからの移民も多く住み、フランス代表も多くはアフリカ諸国からの移民やその2世たちだ。グループリーグを首位で突破し、ポーランドイングランドと下して、順調に準決勝まで上がってきたフランス。一方、モロッコもグループリーグでFIFAランク2位のベルギーを破り、スペインをPK戦で下した後、準々決勝ではポルトガルを破って、アフリカ勢初の準決勝進出を決めた。

 フランスの布陣は4-3-3。ジルーをトップに、右WGデンベレ、左WGエムバペ。中盤はチュアメニを参加―に、右IHグリーズマン、左IHはラビオがベンチにも入らず、フォファナが先発した。DFは右SBクンデ、左SBテオ・エルナンデス。CBはウパメカノをベンチに置いて、コナテとバランで組んだ。GKはロリス。一方、モロッコの布陣は3-4-3。エンシネルをトップに、右WGツィエク、左WGブファル。アムラバトとウナヒでダブルボランチを組んで、右WBはハキミ、左WBにマズラウィ。CBは右からダリ、サイス、エルヤミク。GKはブヌ。

 ゲームは序盤からフランスが攻めていくと、開始5分、CBバランのスルーパスに右IHグリーズマンが抜け出し、クロスを左WGエムバペがDFに囲まれながらキープしてシュート。GKブヌが弾いたボールを左SBテオ・エルナンデスがシュート。開始早々にフランスが先制点を挙げた。これで楽になったフランス。一方、モロッコはこの後、積極的に攻めていく。10分、CHウナヒが左WBマズラウィとのワンツーで抜け出し、ミドルシュート。これはGKロリスがナイスセーブ。17分には左WGブファルがドリブルで運び、右に流して、右WGツィエクがシュート。しかしその直後、フランスもCBコナテが大きく前線にフィードすると、CFジルーが抜け出して、シュートを放つ。左のポストを叩いて、はね返った。

 その後もモロッコはサポーターの大声援を背に、鋭い攻撃を繰り返す。フランスも両CBによるギリギリの対応が続く。しかし21分、モロッコはCBサイスが左股の痛みが再発したか、左IHアマラと交代。布陣も4-3-3に変更し、中盤はアムラバトをアンカーに、ウナヒが右IHに上がる。しかし前半終盤はフランスが優勢。33分には左SBテオ・エルナンデスが右SBハキミからボールを奪い、左WGエムバペがドリブル。中へのパスを左IHフォファナがシュート。しかしCFジルーに当たる。36分にはCHチュアメニがドリブルで運んで、スルーパス。左WGエムバペが抜け出し、シュートを放つが、CBエルヤミクがブロック。はね返りをCHチュアメニが拾って、クロスにCFジルーがダイレクト・シュート。しかしポスト左に外れた。

 40分には右IHグリーズマンのCKにCBバランがニアに走り込み、シュートを放つが、枠は捉えられず。モロッコも40分、右WGツィエクのCKがDFに当たってファーに流れると、CBエルヤミクがオーバーヘッドシュート。GKロリスがファインセーブ。さらにこぼれ球を拾って、左WGブファルがシュートを放つが。枠は捉えられない。前半はこのまま、フランスの1点リードで折り返した。

 追い付きたいモロッコは後半最初、左SBマズラウィをアティアトアッラーに交代する。2分、フランスが左WGエムバペのドリブルから、クロスを右SBクンデがシュート。DFがブロックする。しかしその後は再びモロッコが攻める。右WGツィエクのスルーパスに右SBハキミが抜け出し、クロス。また、左サイドからは左SBアティアトアッラーや左WGブファルがサイドからゴール前に入っていく。しかしフランスはCBを中心に守り、なかなかシュートまで行けない。それでもエムバペがほとんど守備をしないフランスは20分、ジルーを下げて、左WGテュラムを投入。エムバペをCFに上げた。一方、モロッコも21分、エンネシリとブファルに代えて、CFハムダラーと左WGアブフラルを投入する。

 26分、右IHグリーズマンのFKに左WGテュラムがヘディングシュート。29分には左IHフォファナのパスカットから左に流し、左WGテュラムのパスをフォファナがシュート。33分には左IHアマラを下げて、左SBエザルズーリを投入。FWをハムダラーとアブフラルの2トップにする。一方、フランスも34分、デンベレを下げて、右WGコロムアニを投入する。するとその直後、CHチュアメニのパスカットから左IHフォファナ、CFエムバペ、左WGテュラムと繋ぎ、落としをCFエムバペが、DFが密集する中を仕掛けていって、DFの間から右にパスを入れると、右WGコロムアニがシュート。フランスが追加点を挙げた。

 これでいよいよ後がなくなったモロッコが必死に攻める。しかしフランスの守備は最後まで衰えない。45+3分、CHウナヒがミドルシュート。続くCKから、こぼれ球を再びCHウナヒがシュート。45+4分には左SHエザルズーレがドリブルで切れ込み、GKの手前まで折り返すと、CHウナヒがシュート。さらにこぼれ球をFWハムダラーがシュートするが、右SBクンデがライン上でブロックした。そしてタイムアップ。2-0。フランスが勝利して、決勝進出を決めた。

 モロッコはよくやったが、さすがにフランスには及ばなかった。これで決勝はアルゼンチン対フランス。メッシとエムバペの対戦と言っても過言ではない。彼ら二人を輝かせるために他の選手がどれだけ連動し、活躍できるか。個人的にはメッシにW杯優勝を経験させてやりたいと思うが、多くのケガ人をカバーして勝ち進んできたフランスもチームワークは強い。連覇のフランス禍、36年ぶりのアルゼンチンか。見逃せないゲームは日曜深夜に始まる。うーん、録画しておこう。