とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

2025シービリーブスカップ アメリカvs.日本

 シービリーズカップは今年もアメリカが2連勝して、第3戦は日本と優勝を争う展開になった。アメリカとは2012年のアルガルベカップで勝利して以来、13年間勝利がない。それでも今年のなでしこは行ける。そんな気がして、期待して観戦をした。

 アメリカの布陣は4-3-3。マカリオをトップに、ライアンとセントナーが左右のWGに開く。中盤はコフィ―をアンカーに、右IHヨハネス、左IHヒープス。右SBにフォックス、左SBにダンを置き、CBはマキーオンとソネット。GKはキャンベル。延長で敗戦した昨年のパリ五輪からはダン、フォックス、ソネット以外は全員違う先発。17歳のヨハネス、19歳のセントナーなど、アメリカもかなり若手を起用してきた。

 対する日本は4-2-3-1の布陣。籾木が先発し、トップ下に入り、ワントップは田中美南。浜野と藤野が左右のSHに入り、ボランチは長野と長谷川。DFは、右SB守屋、左SB北川。熊谷と宝田のCBに、GKは山下。日本もオーストラリア戦やコロンビア戦からメンバーをかなり入れ替え、試している感じはする。

 開始2分、CH長谷川のクロスにOH籾木が飛び出したGKとDFをうまく反転してかわし、シュート。日本が幸先よく先制点を挙げた。このシリーズ全試合、早い時間に先制点を挙げている。その後も攻める日本。アメリカは12分、右WGライアンから左に大きくサイドチェンジすると、左WGセントナーの落としを、CHコフィ―が繋いで、左SBダンがクロス。左IHヒープスのヘディングシュートはGK山下がキャッチした。しかし14分、右IHヨハネスの縦パスを受けたCFマカリオがうまくCB宝田をかわし、スルーパスに左WGセントナーが走り込み、シュート。アメリカがすぐに同点に追い付いた。

 その後、しばらくはアメリカが攻勢。それでも日本も粘り強くプレスをかけ続けると、26分には、左SB北川のスルーパスに左SH藤野がポケットに走り込み、クロスをOH籾木がスルーして、左SB北川がシュート。ポスト右に外す。再びペースを取り戻した日本。34分には、右SH浜野が仕掛け、落としをOH籾木がスルーパス。CH長谷川が走り込むが、わずかに届かなかった。また35分には、左SH藤野がカットインからミドルシュート。これはCBマキーオンがブロックしたが、その後も日本が攻め続ける。

 特に、OH籾木のポジションがよく、よくボールを触っては攻撃にリズムを付ける。全体的にアメリカに気後れすることなく自信をもってプレーをしている姿が頼もしい。長谷川の技術も際立ち、中盤でボールをキープする。40分にはCF田中がミドルシュートアメリカも44分、右WGライアンがミドルシュート。45+3分には、右WGライアンがドリブルで持ち上がり、右に流してCFマカリオがシュート。ポスト左に外れたが、危ない場面だった。前半はここで終了。-1の同点で折り返した。

 後半立ち上がり、日本は北川と長野に代えて、左SB古賀とCH宮澤を投入。オーストラリア戦では右SBを経験した古賀を左SBで起用する。一方、アメリカも、セントナーとダンを下げて、左WGにショー。左SBにナイスウォンガーを投入する。しかし後半も序盤、日本がペースを掴む。3分、右SB守屋の縦パスを受けたCF田中がDFと競り合いながら前へドリブル。中へ折り返すと、OH籾木がシュート。これはDFにブロックされたが、その後も日本が攻めていく。

 そして5分、左SH藤野のドリブルを右WGライアンが倒して得たFKをCH長谷川がシュート。GKキャンベルが横っ飛び弾くが、転がったボールに左SB古賀が走り込み、シュート。日本が勝ち越し点を挙げた。その後、アメリカは、右WGライアンのドリブルや、左WGショーの力強い突破など、個人技で突破を図るが、ミスも多く、迫力に欠ける。13分、日本は籾木と藤野を下げて、OH松窪と左SH千葉を投入。アメリカもマカリオ、ヨハネス、ライアンに代えて、CFビエンドロ、右WGトンプソン、右IHアルバートを投入する。

 20分位から、CB熊谷が左IHヒープスとの競り合いの中で額を切って、治療のため、5分ほどピッチを離れた。アメリカは23分、マキーオンをCBデイビッドソンに交代。日本が一人少ない時間が長く続いたが、古賀がCB、宮澤が左SB、松窪がボランチに下がり、アメリカの攻撃をしのぎ切った。その後、熊谷が復帰すると、日本はさらに前からのプレスを強め、ゲームを支配する。30分には、浜野に代えて、右SHに高橋はな。レッズではCFもやっているとはいえ、攻撃的ポジションに起用する。

 36分、左WGショーのミドルシュートはGK山下がキャッチする。39分、日本は右SB守屋を下げて、林を投入。高橋が右SBに下がって、松窪が右SH。林はトップ下の位置で前からプレスをかける。しかしそこから終盤にかけてアメリカがいよいよ体力を前面に出し、攻め始める。43分、左SBナイスウォンガーのクロスにCFビエンドロがヘディングシュート。44分には、CHコフィ―の縦パスをCFビエンドロが落とし、CBデイビッドソンミドルシュート。GK山下がわずかに触れて、バーを叩く。ファインセーブ。その後もアメリカの攻勢が続くが、日本がうまくボールを処理してかわしていく。そしてタイムアップ。2-1。日本が13年ぶりの勝利を挙げた。

 後半、リードしてから、ゴールへの意欲がやや落ちたような気もするが、最後まで集中力高く守り切った。ホイッスルが鳴った直後の選手の喜ぶ様が、彼女らもこの勝利をどれだけ待ち望んでいたかを示している。一方で、アメリカもかつてのアメリカではない。もう決して勝てない相手ではないし、ひょっとしたらヨーロッパのチームのほうが強いかもしれない。でもやはりこの勝利は大きい。W杯は2年後。ニールセン監督に代わって、サッカーは明らかに変わった。田中が下がってボールを捌くことで、他の選手が積極的に前から仕掛けるようになり、アグレッシブさが増した。このサッカーを継続し発展させてほしい。さらに強くなったなでしこを見てみたい。そして再び世界一になる日が来ることを祈りたい。