とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルイテハドに完敗 ACL終戦

 先週のアウェイでの6-2の敗戦でほぼ準決勝脱落は見えていたが、ホームの瑞穂は観客約1万1千人と平日のリーグ戦以上の盛り上がりを見せ、ゴール裏は満席。僕らの座ったカテゴリー4までユニホームを着たサポーターであふれていた。
 この声援を受け、右サイドに小川、ボランチにブルゾ、ケネディに玉田、巻の3トップという攻撃的な布陣で臨んだグランパスが開始早々圧倒的に攻め込む。1分、巻がヘッド。3分、阿部のクロスに巻がヘッド。4分、ケネディのシュート。12分、小川からのクロスをケネディがヘッド。
 しかしこのゲーム、無理に勝つ必要もないアルイテハドは、シェルミティを一人を前線に残し、高い守備意識でしっかりプレスを掛けて、自由にはパスを出させない。ボールを奪い取った後のパスの繋ぎや前線へのフィードの正確さなど、巧さを感じさせる。できれば開始5分位で先制点がほしかったグランパスだが、次第に攻めあぐねるようになり、パスミスから再三カウンターを浴びる。22分、FKの跳ね返りを打ったハリーリのシュートは小川に当たりかろうじて枠を逸れていった。
 その後もグランパスがボールを回し、アルイテハドが守備を固め、カウンターを狙う展開。33分の阿部からのクロスに対するケネディのヘディングは惜しくもバーに当たった。38分、小川から中央でパスを受けた玉田が放ったシュートはDFに当たりゴールを外れる。そして42分。カウンターから右サイドを攻め上がったラハブがクロス、ヌールがヒールで流すと、跳ね返りをサクリが詰めて、先制点を取られてしまった。
 後半に入り、巻に代えて中村を投入。前半、トップがかぶりケネディが中盤まで下がってプレーすることが多かったことの改善を図ったか。開始3分、阿部からのクロスをブルゾがさばき、ケネディが抜け出すもGKに当ててしまう。直後のCKに対するケネディのヘディングも枠外へ。
 一方、アルイテハドのカウンターはますます威力を増してくる。9分、ヌールがさばいた右からのクロスをシェルミティがシュート。そして14分、ヌールからのクロスにシェルミティが走り込み、ヘディングで追加点をあげる。長谷川もGKが飛び出すのなら、最低ボールに触らなくてはダメ。楢崎の怪我の後、西村、広野と大量点を浴び、前節から長谷川が出ているが、やはりダメ。次は誰がGKになるのやら。まさか巻?
 18分に玉田に代わり杉本が出場。22分、マギヌンからのパスを受け、オーバーヘッドを繰り出し、一矢を報いる。杉本にこんなことができたんだ! 場内大歓声。
 その後も杉本が前線を走り回るが、いいパスがなかなか出てこない。29分には相手ボールを奪ったブルゾがキーパーと一対一になるもシュートは決まらず。43分にもマギヌンが飛び出すが、またもやGKに当ててしまう。結局、時間を稼ぎつつ老獪にゲームを進めるアルイテハドの前に、それ以上の追加点を取ることも及ばず、ゲームセット。グランパスACLチャレンジの最後は2連敗で終わってしまった。
 アルイテハドが守備的だったため、この結果で済んだが、攻勢に出る時間が長ければ、さらに結果はどうなっていたかわからない。グランパスよりは強かったことは確か。巧さ、早さを兼ね備えた好チーム。アルイテハドは先週のゲーム後すぐに日本に来て調整をしていたというから、コンディショニングの問題もあったかもしれないが、グランパスは、持ち前の高さ、巧さに加え、早さとその質をもっと向上させる必要がある。来シーズンに向けた課題が明らかになったゲームでもあった。