とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第32節 名古屋グランパス対サガン鳥栖

 前節、9試合ぶりの勝利を挙げ、順位も12位まで上がったグランパス。今節の相手は勝ち点1差のサガン鳥栖サガンから入替えプレーオフの16位ベルマーレとの勝ち点差が4。両チームとも、勝てば残留が決定する可能性もあり、また同時に負けられないゲームでもある。グランパスの布陣は4-4-2。ジョーと長谷川アーリアジャスールの2トップに、右SH前田、左SH和泉。ボランチにはエドゥアルド・ネットと米本。前節、出場停止だった吉田が左SBに復帰して、右SB宮原。CB丸山とCB中谷、GKランゲラックは不動のメンバーだ。対するサガンも4-4-2。豊田と金崎の2トップはいずれもかつてグランパスに在籍した選手。右SHに小野が入り、左SHはイサック・クエンカ。ボランチは松岡と原川。期限付き移籍の金井がグランパスに出場できず、右SBには原輝綺。左SBに三丸。CBは高橋祐治高橋秀人のコンビ。GKには高丘が入る。吉田も以前はサガンに在籍。またフィッカデンティ監督も昨季はサガンで指揮を執り、サガンのキムミョンヒ監督はフィッカデンティの下でコーチを務めていた。

 序盤、サガンが積極的に攻めていく。開始1分、左SHイサック・クエンカがミドルシュートを放つ。グランパスも7分、カウンターでCH米本が持ち運び、左に流して、左SH和泉のパスからCH米本がミドルシュート。だがDFがブロックした。そして11分、右SB原の仕掛けに左SH和泉が手を伸ばして止めようとするが、PA内まで入り込まれた上に倒してしまう。PK。FW金崎が狙うが、GKランゲラックの読みが速く、それに惑わされたか、シュートは左に外してしまった。しかもこのプレーの際に右SB原が足を痛め、前半早々から右SBを小林祐三に交代した。

 その後もサガンがパスを回して、グランパスは守りからカウンターを狙う展開が続く。19分にはCH米本の縦パスをFWジョーが収めて、CB高橋祐治のマークを振り切ってループシュート。だがバーの上を越える。28分には左SB吉田のクロスにFWジョーがヘディングシュート。34分、右SH前田の仕掛けをCH松岡が止めて、グランパスPA手前でFKのチャンス。これを前田が直接狙うが、ポスト左に外した。右SH前田は38分にも得意のカットインからミドルシュートを放つが、DFにブロックされた。前半はスコアレスで折り返した。

 後半は序盤、グランパスが攻勢をかける。5分には右SH前田のFKにFWジョーが飛び込むが、わずかに届かず。するとその後はまたサガンがパスを回して攻める。10分にはCH原川のCKにFW豊田がヘディングシュートを放つが、バーに当たって外れた。さらに16分、左SHクエンカの縦パスをFW金崎がヒールで落とすと、CH原川が走り込んでシュート。だがGKランゲラックがファインセーブ。弾いたが、すぐに抑え込んだ。

 グランパスは17分、FW長谷川に代えて赤崎、さらに20分にはCHエドゥアルド・ネットを下げてシミッチを投入する。21分、サガンは左SB三丸のクロスからこぼれ球を右SH小野がミドルシュートを放つが、枠は大きく外した。23分、グランパスは早くも3人目の交代。右SH前田を下げてシャビエルを投入する。サガンも25分、右SH小野に代えてアンヨンウを投入。互角の戦いが続く。

 しかし32分、左SB吉田が右腿を抑えて倒れる。肉離れか。しかし既に3人の交代枠を使い終えたグランパスはこれ以上交代することができない。やむを得ず、吉田をFWに上げ、赤崎が左SH、和泉を左SBに下げて守る。35分、CB高橋祐治のFKをFW豊田がヘディングで落とし、FW金崎がヘディングシュート。GKランゲラックがナイスキャッチする。グランパスも43分、CB丸山のFKをFWジョーがCB高橋祐治と競ってPA手前でFKを得ると、右SHシャビエルが直接狙うが、バーの上に外れた。そしてタイムアップ。残留を争う両チームの対戦は負けられないという思いのまま、スコアレスドローで終わった。

 今節、最下位のジュビロコンサドーレ相手に勝利したが、17位山雅はマリノスに敗戦。16位ベルマーレはがんばってFC東京相手にドロー。この結果、グランパスはとりあえず自動降格圏からは脱出した。残りは次節ジュビロ戦と最終節はアントラーズ。いずれかで勝ち点1を挙げれば、得失点差からほぼ残留が決まる。和泉とシミッチが累積で次節出場停止。吉田のケガも心配だが、まあ何とかなるだろう。一方、優勝争いを見れば、FC東京アントラーズが引き分けて、マリノスが勝利したことでまた首位が入れ替わった。次節、マリノスフロンターレ戦。そして最終節でマリノスFC東京が対戦する。首位争いは最後まで見逃すことができそうにない。