水曜日のウィガン戦に勝利し、あと勝点1でプレミア連覇が決まったマンチェスター・ユナイテッド。その前に行われたマンCとのマンチェスター・ダービーを見た。
マンCもこのところ4連勝し好調。ゲームはマンCが前半から積極的にプレスをかけ、互角の展開を見せる。3分にラファエルからロナウドを経由してパク・チソンがシュートをすれば、マンCも10分にエラーノがロビーニョとのパス交換からミドル・シュートを放つ。
しかしマンUの強さは攻勢とかプレスとかいうのとは違う次元で発揮される。
前半18分のC.ロナウドのFKは、ラファエルがつくった壁の間を抜けて、GKの前でバウンドしつつ右側に大きくキレてゴールに突き刺さった。GKが逆にステップを切って反応が遅れたということもあるが、あのスピードであれだけの変化をするキックを蹴れるのはC.ロナウドしかいない。
もう一人、この日バルバトフとともにFWに入ったテベスが積極的にシュートを放つ。31分の左45度はゴールのコーナーに当たって惜しくもゴールならなかったが、44分ベルバトフからボールを受け、左から右へと移動しつつ、DFのダンを小さく素早いキックフェイントでかわして豪快なミドル・シュートを突き刺す。これで2点目。
けっしてマンUがゲームを支配していたわけではなく、せいぜい互角、どちらかと言えば硬直状態という状況だったのに、一発で得点を重ねてしまう。これがマンUの強さだ。47分にロビーニョからアイルランドに渡りミドルを打つが、こちらはゴールを外れて飛んでいった。
後半も同じ。ロビーニョ、アイルランド、ゴジノフとシュートを放つが決められない。41分のペトロフのシュートはファン・デル・サールがなんなく処理をしてしまう。一方、マンUはいまだ契約更改をしていないテベスがとにかくがむしゃらにがんばる。後半ロスタイムにはフレッチャーからのクロスをポストに当たるのも介さずヘッドで飛び込むが、ボールもポストに当たって跳ね返された。
最後はロビーニョも交代して試合終了。結局、マンUの強さを実感しただけのゲームだった。もちろんコンビネーションもよく、ルーニーに代表されるように、攻守両面で全員がよくプレスをかけてがんばるというのもあるが、何より最後に必ず決めてしまう強さがある。個々の強さが光り、チームの強さが際立っている。