とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

選挙で何を選択するの?

 先のエントリーで、「マニフェストよりもビジョンで選択」と書いたが、マスコミはやはり無理矢理にマニフェスト選挙にしたいようなので、選挙について思うことを少し。
 「政権選択選挙だ。」と言ったのは麻生首相だったが、それは自民党政権を選ぶのか、民主党政権を選ぶのか、という意味だろう。二大政党制をめざす政治情勢の中では、ある意味真っ当と言えるが、社民党共産党などは考慮されていない。実はこの言葉は、自民党内の第三極を模索する勢力に対する牽制球だったのかもしれない。
 民主党はいち早くマニフェストを公表したが、思いの外、評判が良くないようだ。素直に首相選択選挙と言えばよかったのに。
 各党のマニフェストが出揃って、マスコミは比較検討をするが、ブログでは「比較してもよくわからない」と書かれたりする。それも当然で、いいこともあれば首を傾げるものもある。財源問題など他への波及がどこまでかわからないと諸手を挙げて賛成と言いかねる。選挙で勝ったからといって、マニフェストに書かれた全てを承認したわけでもないのに、国民の信任を得たといって、むやみに実行されても困る。
 だいたい「あなたの一票が国政を変える」なんておだてられても、全然実感がない。実際、一票差で決まることもほとんどないし、自分の投票した候補が当選したことも少ない、というかあまり投票に行ってないんだけどね。
 裁判員制度が判決の責任を国民に押し付ける装置であるのと同様、選挙は政治の責任を国民に押し付ける仕組みにすぎない。選挙が唯一の国政参与の機会というプロバガンダにだまされてはいけない。世論調査の一つと考え、選挙後も国政の行方に目を光らせていくことが必要だ。何のために?もちろん自分のために。自分と家族の身を守るために。