とんま天狗は雲の上

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グランパス天皇杯準々決勝で敗退

 レイソル戦120分の闘いの疲れはやはりグランパスに残っていたか。いやそれ以上にケネディの欠場の方が大きかったかもしれない。レイソル戦に続いての120分の激闘の後、PK戦マリノスに敗れて、12年振りの天皇杯優勝はかなわなかった。
 TV録画はその前のエスパルスセレッソが延長に入った影響で前半が録画できていなかった。終了間際の解説コメントによると、「お互い良さを消し合う展開」だったそうだから、あまり見せ場もなかったのだろう。ダイジェストでも17分の小野のシュートと楢崎のセーブ。29分の永井のミドルシュートしかやらなかった。
 後半に入り3分、この日も左SBに入った三都主がバックパスをミス。レイソル戦の時も感じたが、三都主もだいぶ衰えた。そろそろ三都主に代わる阿部のバックアップメンバーを考えなければいけないようだ。
 グランパスは後半、永井へのロングパスを再三放り込むが、追い付いても中央に人がおらず、チャンスにならない。マリノスが徹底的に警戒してきたことも大きい。右SBは累積出場停止の田中隼磨に代わって磯村。16分、磯村の上がりからクロスをDFが弾き返したところを玉田がシュート。だが枠を外す。マリノスは20分、左からのクロスを谷口がヘディングシュート。だがGK楢崎が楽々セーブ。
 グランパスは17分、三都主に代えて吉田投入。CBを3バックにし、吉田は左WBの位置に。中盤を厚くして、次第にゲームはグランパス・ペースになる。26分には10本近いパスをつなぎ、最後は中村がシュート。ゲームを支配するが、マリノスのCBは強力で、クロスを入れても中で合わせることができない。逆に34分、渡辺のポストプレーに小椋がシュート。マリノスは小野が孤軍奮闘。だがゲームを通じて千代反田が抑える。このゲームではDFラインが注意深く、再三オフサイドを取っていたことも特筆される。17分には左SHに松本怜を入れて左サイドからの飛び出しを狙うが、これを磯村や増川が自由にさせない。
 41分、永井が右サイドを俊足で抜け出し、クロスを入れるも中が間に合わない。左に抜けて吉田の返しのクロスはGK飯倉が抑える。ロスタイム、小野が千代反田を振り切ってシュート。だが楢崎が立ちはだかる。悪いピッチコンディションもあり、なかなかスカッといかない両チーム。スコアレスのまま延長戦に突入した。
 延長戦に入ってもゲームは動かない。4分、松本怜ミドルシュートは楢崎が弾き出す。7分、増川のクロス、永井のヘディングシュートは枠外。9分、小野のスルーパス松本怜がクロス。小野、さらに中村とシュートを狙うが、グランパスの守備の集中力が上回る。逆に12分、金崎のドリブルから吉村がミドルシュート。これもDFがはね返す。
 延長後半に入るとさらに中盤がなくなる。カウンターの応酬。3分、松本怜がドリブルからシュート。6分、永井が飛び出すが、シュートは打たせてもらえない。9分、藤本が金崎をポストにシュートを放つが、GK飯倉がナイスセーブ。直後のゴールキック松本怜が抜け出すが、最後はDFに囲まれる。
 最後の希望はPK戦。だがマリノスが4人きちんと決めてきたのに対して、グランパスは4人目の吉村がミスキック。5人目ダニルソンのコースを狙ったシュートが右ポスト外に外れ万事休す。グランパスの今年の天皇杯はベスト4で止まった。ケネディがいなくなった時の攻撃。永井の生かし方に課題が残った。また千代反田が退団を表明。闘莉王がいない時のCBをどうするか。阿部のバックアップと同様、これも課題だ。
 結局準決勝に残ったのはマリノスの他に、セレッソFC東京、サンガ。どこも小粒の感が否めない。リーグが終わった後の大会ではグランパスがそうであったように、各チームが万全でなく、ACL出場を決めたチームは特に力が入らない。そろそろ天皇杯も再考する時期になっているようだ。