とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

全日本女子はINACが優勝。やはり強かった。

 元旦は沼津への移動中にラジオで天皇杯を聞くのが常だった。今年ももちろん天皇杯は車中で、そしてタイムアップは牧之原SAのテレビで確認したが、今年は午前中に全日本女子サッカー選手権のテレビ中継があり、蒲郡の実家で見ることができた。INAC神戸レオネッサに挑戦するアルビレックス新潟レディーズは準決勝で日テレ・ベレーザを粘り強い守備で撃破。高いモチベーションで初優勝を狙う。
 前半序盤からアルビレックスが高いラインからプレスをかけて、INACのパスを封じる。11分には阪口を起点にINACゴールに迫り、最後はCF菅澤がシュート。18分には上尾野辺のFK。22分、高瀬のスルーパスに大野が抜け出すが、右SB口木が自由にさせない。今年で引退するのが惜しい。26分には左SB山本のクロスを菅澤が落とし、上尾野辺がつないで阪口がミドルシュート。守備では高いラインからCBの東山と中村楓がいい読みでパスカット。前半はアルビレックス・ペースで進む。
 INACは30分過ぎ位から、アルビレックスの高い守備ラインの裏を川澄に走らせる。31分、川澄のドリブルは口木がブロック。32分、チ・ソヨンのスルーパスに川澄が抜け出し、GKと一対一。GK大友が顔に当ててはね返す。ナイス・ファイト。
 しかし40分、上尾野辺と田中が競り合って、頭部を強打。頭部裂傷の田中が先にピッチに戻ると、上尾野辺も少し遅れてピッチに戻る。その直後の44分。チ・ソヨンのFKに澤が走り込み、こぼれ球を南山がシュート。INACが先制。上尾野辺の復帰にアルビレックスの選手たちに一瞬の気の緩みがあった。だが前半終了間際の失点は大きかった。
 後半は打って変わってINACペース。4分、チ・ソヨンが大野とのワンツーからスルーパスに川澄がシュート。そして6分、南山が阪口のマークを振り切ってドリブルからクロスを入れると、川澄の手前で口木がクリア。これを高瀬がボレーシュートINACが追加点を挙げる。
 8分には高瀬のクロスを大野がシュート。GK大友がブロック。ファインセーブ。INACが圧倒。だがアルビレックスも2点のビハインドに負けず奮闘する。21分には、両SHを平井と大石に交代。だが25分、ショートコーナーからチ・ソヨンのクロスに田中が高いヘディングシュート。INACが3点目を入れて突き放す。
 アルビレックスも平井が高い位置を取って反撃。27分、上尾野辺から菅澤が右に流し、平井がシュート。30分前後、アルビレックスの時間帯になったが、その後34分、米津を入れると、またINACペース。39分、チ・ソヨンのシュートをCB東山がクリア。ロスタイムには大野から川澄のクロスに米津がヘディングシュート。今シーズンで引退の米津にボールを集めるが、そのままタイムアップ。INACが3-0で見事連覇を飾った。
 やはりINACは、大野、チ・ソヨン、川澄で組む攻撃陣が強力だ。アルビレックスも組織的な守備で対抗したが、一瞬の気の緩みが惜しかった。忙しかったなでしこ達もこれでようやく休むことができる。2月には代表合宿が始まるそうだが、それまで十分身体を休めて、五輪に備えてほしい。