とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヤングなでしこ躍動。チーム内のレギュラー争いも厳しい。

 女子U-20W杯が始まった。日本の初戦はメキシコ。だが相手にほとんどサッカーをさせずに日本が圧倒。力の差を見せつけて日本が4-1と圧勝した。
 柴田をトップ下、左SHに仲田歩夢を起用した前半。序盤5分、まず日本がメキシコ守備陣の目を開く。仲田のCKのこぼれを猶本がミドルシュート。これがバーを叩く。11分には柴田のドリブルから左に開いて仲田のクロス。だが、CF道上に届かない。さらに15分、右SH田中美南がキープからヒールで流し、回り込んだ右SB中村のクロスに柴田がシュート。だが、前半のうちはメキシコのプレスも早く、日本が余裕を持ってパスをつなげない。
 逆に30分、A.マルティネスのCKが直接ゴールを襲う。GK池田が何とかセーブすると、続くCKにCMランベルがヘディングでつなぎ、FWサマルジッチがシュート。が、空振り。すると32分、後方からのフィードを受けて田中美南がドリブル。いったんDFにブロックされるが、再度拾ってクロスを入れると、柴田の思い切ったシュートがDFに当たってゴールに吸い込まれていく。ようやく日本が先制した。
 しかし圧倒的に攻めながら前半はつなぎが遅くチャンスはなかなか作れなかった。左SH仲田も(可愛いが)左からのドリブルやクロスにこだわって、うまく打開できない。硬直的な印象。
 そこでか、予定どおりか、後半に入り、仲田と柴田に代えて、田中陽子と横山を投入する。すると途端に日本のパスが流れるようになり、ヤングなでしこがいきいきと躍動を始めた。
 4分、猶本のサイドチェンジから田中美南ミドルシュート。5分には道上が切り返しからミドルシュート。さらに9分、田中陽子のCKに前半は目立つ場面がなかった左SB浜田のヘディングシュート。そしてこの時間帯、しばらくCKが続いた後の11分、田中美南の落としから猶本が清冽ミドルシュート。ゴールコーナー右上に飛び込む。日本が待望の追加点。それも眼の覚めるミドルシュートで決めて日本が活気づいた。
 しかしヤングなでしこの課題はDF。18分、CBの高木と土光の間のギャップをつかれて、FWウェルタが土光の裏を取る形で抜け出しシュート。ここはGK池田が右足1本で止める。23分には右からのクロスにGK池田が飛び出したボールがメキシコに渡り、C.マルティネスがシュート。至近距離でGK池田がブロックした。GK池田は反応もいいし、飛び出しも積極的。ベテランGK山郷の下で技術を磨き、十分他のチームであればなでしこリーグのレギュラーGKとして使える実力がある。
 しかし日本も反撃。26分、CM藤田のミドルシュートはわずかにバーの上。惜しい。そして32分、左45度から得意のミドルシュートを放つと、きれいに左上コーナーに飛び込んでいった。日本3点目。40分には道上が反転からミドルシュートを放つが、GKサンティアゴのナイスセーブに止められた。
 さらに攻める日本。43分、この日、積極的に仕掛けていった田中美南がドリブルでPA左角に侵入していくと、追いかける形となったCBサンチェスが後ろから足をひっかけ倒してPK。これを田中陽子が冷静に流し込み、日本が4点目と突き放す。ロスタイムにFKからGK池田のキャッチミスを拾われ、ウエルタにゴールを許したが、それでも4-1と快勝。日本がU-20のグループリーグ、快調なスタートを切った。
 しかし田中陽子と横山を入れた後半のセットの方が攻撃はなめらか。パスがよく回り、また積極的で正確なミドルシュートで勢いが付く。一方、若干の不安がCBコンビ。弱冠16歳の土光と19歳高木のコンビもがんばっているが、村松の故障離脱が微妙に影を落としているかも。
 さて、次の相手はグループ強豪と目されるニュージーランド。先を見据えて選手を使い、うまく勝ち切って決勝トーナメント進出を決めたいところだ。がんばれ、ヤングなでしこ