とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ウェストロンドンダービーは激しく面白いプレミアらしいゲームでスコアレスドロー。

 スコアレスドローと言えば覇気のない時間ばかりが過ぎるつまらないゲームが多いJリーグと違って、プレミアリーグではスコアレスドローこそが一番面白いゲームなのかもしれない。開幕3連勝で首位を走るCLチャンピオンのチェルシーに対して、ここまで2敗1分19位と調子が上がらないクイーンズパークの一戦だったが、前節マンC戦で見せた積極的な攻撃サッカーで逆にチェルシーを追い込むほどのゲームを展開。結果スコアレスドローだったが、激しく非常に面白いゲームを堪能した。
 ここまで3連勝のチェルシーはフランス・リーグアンで2年連続MVPのアザールが攻撃をリード。4分、スローインからアザールが落としてフェルナンド・トーレスがスルーパス。ラミレスが走り込みクロスにアザールが飛び込む。シュートはインテルから移籍したGKジュリオ・セザールがスーパーセーブを見せたが、アザールがよく走り、アザールを中心に攻撃陣が躍動する。
 だがクイーンズパークも移籍メンバーを中心に積極果敢なゲームを見せる。10分にはCMファウリンからパクチソンのクロスにショーン・ライトフリップスが飛び込む。ほぼ互角の戦い。いや次第にクイーンズパークが押し気味。チェルシーが攻めあぐねる。
 15分にはパクチソンと共にマンUから移籍した左SBファビオがラミレスからボールを奪い取り、パクチソンを経由してザモラがシュート。GKチェフがセーブ。直後にはチェルシーのCBダビド・ルイスからの縦パスをアザールが落とし、ドリブルから切り返してシュート。GKのJ.セザールがナイスセーブ。世界を代表する両チームのGKが立ちはだかる。
 激しい当たりだがアンドレ・マリナー主審がゲームを切らない。攻守の転換が速い好ゲーム。35分、ランパードのCKにD.ルイスがヘディングシュート。37分、ランパードの無回転FKはGK・J.セザールが正面でキャッチ。ロスタイムにはクイーンズパークのCMグラネロがFK。あっという間に前半が終わった。
 だが激しいゲームの中、クイーンズパークは20分ファビオ、32分アンドリュー・ジョンソンが負傷。それぞれオハオヌとマキーに交代する。
 後半に入っても激しいゲームは続く。5分、パクチソンの縦パスをザモラが落としてマキーがシュート。11分、グラネロのアーリークロスパクチソンがヘディングで合わせるが、GKチェフの正面。ゲームはクイーンズパーク・ペースで進む。14分、チェルシーバートランドに代えてビクター・モーゼスを投入。ミケルをアンカーにF.トーレスとモーゼスの2トップか。
 17分、グラネロから右に展開、ライトフィリップスがミドルシュート。18分、マキーのクロスにパクチソンミドルシュートチェルシーも22分、アザールのクロスからイバノビッチがヘディングシュート。25分、クイーンズパークはライトフィリップスに代えてシセを投入。
 31分、イバノビッチのロングスローからランパードが強烈なミドルシュート。GK・J.セザールが正面でキャッチ。ゴールキックが流れたところをミケルがバックパス。これをザモラがカットして、飛び出したGKチェフをかわしてシュート。CBジョン・テリーがブロックに入る。すると即カウンター。モーゼスのシュートをGK・J.セザールがファインセーブ。一瞬で攻守が入れ替わる速くて迫力のあるすごい攻防。
 その後はチェルシーが攻撃に出る。42分、イバノビッチが中に送り、モーゼスのクロスにアザールがフリーでシュート。しかし枠を外す。45分にはカウンターからモーゼスがつなぎ、ラミレスが落としてランパードがシュート。ふかしてしまう。クイーンズパークもロスタイム、ザモラからシセがシュートを放つが、D.ルイスが身体を張ってはね返す。
 前後半通じてあっという間の90分。これで首位と19位とのゲームとは信じがたい。もっともリーグ序盤。これからクイーンズパークも順位を上げていくのかもしれない。昨日見た最下位4連敗のサウサンプトンも意欲的なパスサッカーで強豪にチャレンジしている。やはりプレミアリーグは面白い。改めてそう感じさせる好ゲームだった。