とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

今はセリエAが面白い。第20節、ユベントス相手にパルマが大健闘。

 先に見たプレミアリーグマンUリバプールアーセナル対マンCとも、ビッグゲームとは言ってもゲーム内容自体はそれほど面白いものではなかった。翻ってセリエAは長友がケガで欠場していたためか、BS中継は急遽、インテルのゲームからユベントスパルマ戦に差し替えられた。これが面白かった。
 ユベントスは首位を独走してきたものの、前節はサンプドリア戦に敗退。対するパルマは3連勝中。さらにホームでは今シーズン負けなしと勢いがある。4分、右CHマルキオンニのCKが直接ゴールに向かう。GKブッフォンが弾き出すと、CBパレッタがミドルシュート
 ホームのパルマが積極的に前に仕掛けていく。だがユベントスのプレスも速い。しかも人が激しいだけでなく、ボールが長い距離をよく動く。面白い。ややユベントスが優勢か。だがパルマも負けていない。14分、左SHゴッビから縦に入れてFWアマウリが落とし、ゴッビがシュート。19分にはもう一人のFWベルフォディルがドリブルからシュート。21分にもベルフォディルがドリブルから切り返してシュート。わずかにポストの右に外れる。
 パルマの2トップはアマウリが高さを生かしたポストプレー。ベルフォディルも背は高いがドリブラー。この二人に右SHビアビアニーがよく動いて撹乱し、アンカーのバルデスが遠目から攻撃をコントロールする。ユベントスピルロがアンカーでタクトを振るう。一進一退の攻防。
 29分、ユベントスの左CHポグバがミドルシュート。31分にはCBボヌッチがロングシュート。逆にパルマも34分、CHバルデスからの長いスルーパスにベルフォディルが抜け出しクロス。DFのブロックを拾ってシュート。バルザーリがブロック。こぼれ球をアマウリがバイシクルシュート。しかしゲームは次第にユベントス・ペースになってくる。
 まず35分、FWクアリアレッラのクロスにファーサイドで右SHリヒトシュタイナーがシュート。36分、CKからのこぼれ球を右CBバルザーリが前にパス。クアリアレッラが抜け出しシュート。だがGKミランテがナイス飛び出し。ブロック。39分、ピルロのFKが枠に飛ぶ。GKミランテ、横っ跳びナイスセーブ。さらにCKから左SHパドインのミドルシュートもGKミランテがファインセーブ。41分、クアリアレッラのDFに当たってコースが変わったシュートもGKミランテがボールの不規則な回転を読み切ってゴールを許さなかった。
 しかし後半に入ってもユベントス・ペースが続く。そして7分、PA斜め右からのピルロのFKが壁に入ったビアビアニーの胸に当たってコースが変わり、ネットに吸い込まれる。ユベントスが先制。だがパルマも反撃する。再び一進一退の好ゲームが続く。20分にはクアリアレッラのロングシュート。どこからでもゴールを狙う姿勢が素晴らしい。
 ユベントスは20分、左SHパドインに代えてデチェリオ。24分にはクアリアレッラブチニッチに代えて前の圧力を強めていく。パルマも24分、アマウリに代えてサンソーネ。ドリブルで打開を図ろうとするが、ユベントスの守備が堅い。このままユベントスが守り切るかと思った32分、デチェリオからのパスをブチニッチがスルー。だがFWジョビンコの前でCBパレッタがカットすると、そのままスルーパス。これにサンソーネが抜け出し、追いかけるカセレスを振り切ってシュート。ついにパルマが同点に追い付いた。
 残り10分、ユベントスが最後の反撃を繰り出す。パルマは37分、左CHにアックアを投入。中盤の運動量確保を図る。37分、ビダルリヒトシュタイナーによる右サイドの崩しからブチニッチミドルシュート。だがまたもGKミランテがナイスセーブ。さらにユベントスが攻め立てるが、パルマも集中した守備で対応。粘り強く守り切ると、アディショナルタイム2分にはピルロからボールを奪ったパレッタからのスルーパスをビアビアニーがつなぎ、アックアのクロスにベルフォディルが走り込む。わずかに届かない。
 最後の最後まで戦いあった末の1-1ドロー。いや、いいゲームを見せてもらった。3バック同士のゲームは最後尾からでも湧くように人が前に出てきて本当に面白い。プレミアリーグではDFが屈強な半面、守備力には劣ることが多いが、セリエAはCBからのゲームの組み立てが面白い。そしてピルロバルデスらのファンタジスタの存在。インテルのゲームを見ているとダサイ感じが強いが、ユベントスパルマは本当に面白いゲームをする。今後もこんなゲームが見られるならもっとセリエAを見てみたい。