とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス開幕戦ドロー発進。とりあえず前田の呪いは逃れた。

 Jリーグ開幕戦、グランパスはホーム豊田スタジアムジュビロを迎え撃った。ダニエルを真ん中に闘莉王と牟田の3バック。ダニルソンと田口のダブルボランチにWBはヤキモフスキー田中隼磨。FWは矢野のワントップに玉田と藤本がシャドー。グランパスの3バックは想定内だったが、ジュビロも3バックなのには驚いた。聞けばキャンプから練習していたとか。Jリーグでも3バックで戦うチームが一気に増えたようだ。
 序盤、新人初先発の右CB牟田が緊張からか不安定な守備。ジュビロは左SH山田を中心に牟田のサイドから攻めてくる。右WB田中隼磨、CHダニルソンがカバー。闘莉王からも声がかかる。14分、田口のCKに牟田がニアに飛び込みヘディングシュート。わずかに枠を外す。これが決まっていればもっと早く落ち着けたかな。
 だがジュビロのプレスが早い。攻守の切り替えが早く、守備時には5バックになってスペースを消す。グランパスはなかなかゴール前に攻め込んでいけない。19分、右WB駒野を起点にCH小林のスルーパスをFW金園がワンタッチで落とすと、駒野が走り込んでシュート。GK楢崎が飛び出して身体に当てる。左WBヤキモフスキーが駒野に付いていけなかった。
 しかし直後の21分にはヤキモフスキーのクロスに矢野がヘディングシュート。GK川口がスーパーセーブ。24分にもヤキモフスキーのクロスに矢野がヘディングシュート。DFのクリアがバーを叩く。ヤキモフスキーは大柄な割にテクニックもあり、クロスが正確。十分戦力になりそうだ。
 そして35分、田口のパスカットから藤本がドリブルで仕掛け、玉田がシュート。DFに当たったこぼれ球を藤本が拾ってクロスを入れると、闘莉王が走り込んでくる。一緒に競ったCHチョン・ウヨンの足に当たってオウンゴールグランパスが先制する。
 これでようやく牟田も落ち着いてきたか、44分には思いきった飛び出しからナイスタックル。45分にも駒野のCKからCBチョ・ビョングクのシュートを牟田が軽快な動きでブロック。これまでのグランパスDFにいなかったタイプで、次第に良さが見えるようになってきた。
 後半に入り、ジュビロが反撃をしてくる。4分、前田がダニエルをかわすと山田のスルーパスに金園が抜け出してシュート。GK楢崎が触るが、ゴールに向かって転がるボールに闘莉王が追い付いてクリアした。しかしこの時に闘莉王が膝を痛めて増川との交代を余儀なくされる。
 9分には左SB宮崎から山田のスルーパスに金園が抜け出し、クロスに小林がシュート。ポスト直撃。完全に崩されたが、ポストに救われた。16分にも前田のポストプレーから山田がミドルシュート。GK楢崎がファインセーブ。
 押され気味のグランパスは21分、牟田に代えて左SBに阿部を投入し、田中隼磨が右SBに下がった4バックに変えてくる。するとそれまでダニルソンと田口でよく守ってきたバイタルエリアが空き出す。そして26分、CHチョン・ウヨンからの縦パスを受けた山田がそのまま縦にドリブル。田口が後ろから追いかけるが、正面のダニエルがズルズルと下がっていく。PA付近まで上がって
思い切りよくミドルシュート。これが決まりジュビロに同点に追い付かれてしまった。3バックならもっと思い切ってプレスに行っていたはずが、誰も当たりにいけない。バイタルエリアの守りがうまく機能せず、まるで昨シーズンを再現しているかのよう。
 しかし30分前後からグランパスジュビロのゴール前に迫り、圧倒的に攻め立てる。だがジュビロが必死の守り。最後はPA正面井近距離からのFK。藤本が蹴るが壁に当たる。左からヤキモフスキーがクロスを入れ、矢野がヘディングシュートを放つが枠を外した。
 逆にジュビロは36分、金園のスルーパスから宮崎のクロスにゴール前で駒野がシュート。増川が身体を張って、ボールはポストに当たる。最後はジュビロが猛攻。だが何とか守り切ってタイムアップ。グランパスジュビロの開幕戦は1-1のドローで終わった。
 牟田の緊張もあったが、3バックは昨シーズンに比べればはるかによく機能していた。課題は4バックに切り替えた後の守備。守備固めの意味もあったはずが、却って守備が混乱。バイタルエリアの守りが手薄になって同点に追いつかれてしまった。それでも前田にゴールを許さなくてよかった。とりあえずこれでJ2降格はなくなった、かな? 追い付かれたのは残念だったが、ポストにも救われ、まあいい開幕戦だったとしよう。