とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ準々決勝は香港に9-0で圧勝。とは言っても相手が酷過ぎた。

 アジア大会女子サッカー、香港との準々決勝。今回のTBSによる中継は酷いと評判だが、サッカーについても同様。猶本ばかりを追いかけるのはまだしも、香港相手に90分で終わらない場合のレギュレーションを説明し、解説の川上直子に「香港相手にそんなことになったら大変です」とたしなめられる。そしてとにかく重要なゲームだとばかり煽る。
 ところがわずか3分で日本が先制。その後も得点を重ね、後半35分で9-0と圧勝の状況に、「ほぼ勝利が見えてきました」のコメントには驚いた。先制した時点で勝利を確信。あとは何点取れるだろうか、若手選手や注目選手のプレー振りはどうだろうかに興味は移っていた。地上波TV局としては、サッカーをほとんど観たことがない視聴者向けに放送をしているつもりかもしれないが、それにしてもあまりに幼稚で却って観る気が失せる。バカにするのも程がある、または、知らないにも程がある、といったレベルの中継だった。ああ、あほらし。
 それでゲームは、1点目は3分。CH猶本から右に展開、右SH川澄のクロスにFW吉良がヘディング。バーに当たって帰ってきたところをOH増矢がヘディングシュート。2点目は9分、右SB羽座のクロスをCBがヘディングでオウンゴール。3点目は9分、CH中島のFKをGKがミス。4点目は右SH川澄のクロスにOH増矢がヘディングシュート。このゲーム2点目。
 さらに後半3分、CB岩清水のすばらしいミドルシュートで5点目。6点目は15分、右SHに移った木龍が中に切れ込んでのミドルシュートを、またもGKがキャッチミス。7点目は21分、左SHに移った吉良のクロスにCF高瀬がヘディングシュート。8点目はCH中島のCKにFW菅澤がヘディングシュート。そして後半35分、木龍のミドルシュートをまたもGKがキャッチミスしてゴールに転がり込んだ。
 やれやれ、レベルが違いすぎた。特にGKが酷かった。その中で目を見張ったのが、後半33分から出場した阪口のプレー。34分にミドルシュートを放つと、43分にはミドルシュートがポストを叩いた。CH猶本も前半は積極的にミドルシュートを狙う場面もあったが、後半はもっぱらパスを展開することに終始した。前半、惜しいシュートがGKにはね返される場面もあったが、無得点で終わった。まだまだ阪口の域には及ばない。増矢や羽座、臼井らの新戦力も増矢が2ゴール挙げたものの、まだまだ力強さに乏しい。岩清水の強力なミドルシュートにはさすがの力を感じた。一方でこのゲーム、GKのミスで2得点挙げたものの、木龍の元気のなさが気にかかる。
 それでもこうして経験を重ねることで少しずつなでしこの先輩たちに近付いていくだろうか。猶本の落ち着いたパスの展開はこのレベルでは光っていたが、北朝鮮相手ではどうだろうか。次のベトナム戦はどういうメンバーで臨むのか。決勝戦まではこのメンバーに経験を積ませるのかな。それはそれで意味があると思うけれど、こんなゲームを続けて突然強豪と当たる決勝戦は大丈夫かな。