とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-20ワールドカップ グループD第3戦 日本対イタリア

 日本・イタリアともに、2戦して1勝1敗。しかし得失点差でイタリアがグループ2位。日本は勝てばグループ2位に上がり、2点以上の引分けならば3位でも決勝トーナメント進出が決まる。日本は小川航基がケガでこの大会を去ることになった。代わりにFW田川が先発。原と市丸のボランチウルグアイ戦と同じ。さらに左サイドを左SH遠藤、左SB杉岡と今大会初先発の選手を起用してきた。右SBには初戦で起用した初瀬が入る。イタリアはマンドラゴラをアンカーに置く4-1-4-1。ワントップにはファヴィッリが入る。来季ユベントス加入が決まったオルソリーニは右SHで先発した。

 開始3分、左IHベッシーナの縦パスにCFファヴィッリが走り込むと、早めのクロスに右SHオルソリーニが走り込んでシュート。イタリアの早い攻撃に早々の失点を喫した。さらに7分、CHマンドラゴラの壁を超えるFKに左SHパニーコが走り込んでシュート。追加点を献上した。いずれもDFの裏への早い走り込み。早い縦パス。15分にもCB中山の縦パスを右SHオルソリーニにカットされてスルーパス。CFファヴィッリが走り込むが、ここはCB冨安がブロックする。

 しかし日本はそこから粘り強く建て直していく。16分、右SH堂安の縦パスをFW岩崎が落とし、さらに堂安が縦。FW田川が受けて、PA内に入ったところで倒されたかと思ったが、ファールは取ってくれない。しかしその後も日本がパスをつないでゲームを支配していく。そして22分、CB中山が左に展開すると、左SH遠藤が中に切れ込んでクロス。これに右SH堂安が走り込んで、足を伸ばして蹴り込むと、GKの股の下を抜いてゴールに転がり込む。ゴール。日本が1点を返した。

 イタリアはワンボランチでその両サイドのスペースがルーズ。そこを堂安が積極的に使い、またイタリアのプレスもそれほど厳しくない。23分にはCH市丸の縦パスから右SH堂安がシュート。26分、左SH遠藤のFKのクリアをCH市丸がミドルシュート。33分、CH市丸の縦パスに左サイドに走り込んだFW岩崎が中へパス。右SH堂安が仕掛けてシュートを放つ。GKザッカーニョがセーブした。

 イタリアは守備ブロックを作って守りつつ、奪ったらカウンター。縦に早くロングボールを蹴り込んでいく攻撃。だが日本守備陣もFWの飛び出しをしっかり抑えると、パスを回して攻めていく。41分、右SH堂安のパスからCH市丸がミドルシュート。しかしGKザッカーニョがファインセーブ。44分、右SH堂安のパスをCH市丸が縦に入れ、走り込んだ堂安がシュート。これもGKザッカーニョにセーブされたが、日本が攻めて前半を終えた。

 すると後半5分、CH市丸の縦パスを受けた右SH堂安がドリブル。3人のDFに囲まれる中を突破すると、飛び出したGKザッカーニョもかわしてそのままドリブル。ボールがゴールに転がり込み、日本が同点に追い付いた。さすがにこれでイタリアもやや前に圧力をかけてきた。お互い一進一退の展開が続く。しかし、日本も2点を挙げて同点の展開。このまま終われば決勝トーナメント進出。イタリアは1失点ならグループ3位通過だが、このまま引き分ければ2位通過。25分以降はイタリアが守る展開。しかし日本も失点しないように、リスクなくゴールを狙う。

 35分、CH市丸の縦パスから右SH堂安がミドルシュート。GKザッカーニョがキャッチ。40分、CB中山のフィードに右SB初瀬が走り込みクロスを入れるが、FW田川、FW岩崎に合わない。そしてそれ以降、イタリアはDFラインとGKでパスを回して攻めてこない。日本も両FWに必要以上に追うなと指示。47分には右SH堂安の足が攣ってしばし中断するが、再開後まもなくホイッスル。2-2の引分けで両チームとも決勝トーナメント進出を決めた。

 日本の次の相手はベネズエラ。南米予選は3位通過ながら、グループリーグではドイツとメキシコに勝利してグループ1位で勝ち上がってきている。しかし日本もグループリーグでは南米予選1位のウルグアイに敗れたものの、ゲーム内容はけっして劣ってはいなかった。パスを回して攻める日本のスタイルを貫くとともに、毎ゲーム早い時間帯に失点している反省を踏まえ、集中力を持ってゲームに入っていきたい。首脳陣のスカウティングも重要になる。BSフジは決勝トーナメントも日本戦しか中継しないそうなので、できるだけ多く観戦できるようにしてほしい。