とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ2023 日本vs.ウルグアイ

 W杯後、最初の代表戦。吉田や長友、酒井など、これまで日本代表を支えてきたベテランの多くが選考されず、代わりに菅原や瀬古、バンクーナガンデなど若い選手が多く選考された新生ジャパン。三苫や伊東、遠藤など、W杯で活躍した選手が中核を担い、どんなサッカーを見せるのか、興味があった。一方のウルグアイも、カバーニスアレスなどのベテランは帯同せず。W杯ではグループリーグで敗退した後のチーム作りはバルベルデを中心に若い選手たちが担っていく。

 日本の布陣は4-2-3-1。浅野をトップに、トップ下に鎌田。堂安と三苫を両SHに置き、ボランチは遠藤と守田。DFは右SBに菅原、左SBに伊藤洋輝。板倉と瀬古でCBを組み、GKはシュミット・ダニエル。DF陣に新しい選手が並ぶ。一方、ウルグアイの布陣も同じく4-2-3-1。ゴメスをトップに、右SHペリトリス、左SHロッシ。トップ下にバルベルデボランチはベシーノとウガルテで組む。DFは右SBゴンサレス、左SBにオリベラ。コアテスとブエノのCBにGKはロチェ。バルベルデ以外は馴染みのない名前が並ぶ。

 序盤、日本が積極的に前からプレスをかける。3分には左SH三苫が自陣から長駆ドリブル。最後はDFに囲まれ、止められる。12分にはCH守田から左に流し、左SB伊藤がスルーパス。CF浅野が走り込んでシュートを放つ。日本の左サイドはSH三苫がピッチ広く張り、SB伊藤が内側からゲーム作りに参加。一方、右サイドはSH堂安が内に絞り、SB菅原が積極的に高い位置を取っていく。

 19分にはGKシュミットからのフィードに左SH三苫がドリブル。これも最後はDFに止められた。そして21分、CB板倉の縦パスをOH鎌田がワンタッチで右に展開。右SB菅原の絶妙なクロスにCF浅野が走り込み、シュート。だがポスト右に外した。日本が主導権を取っているようで、なかなかゴール前でいい形は作れない。27分にはCH遠藤の縦パスに抜け出した右SH堂安がCBコアテスをかわしてサイドを抉ると、ゴール前に走り込んだOH鎌田にクロス。だが手前でGKロッチェがセーブする。34分、同じくCH遠藤の縦パスに右SH堂安が走り込み、クロス。だがCF浅野の手前でCBコアテスがクリアした。

 すると38分、CHウガルテから右に展開すると、CFゴメスがゴリゴリとドリブル。CH遠藤が対応するが振り切られ、クロスを上げられる。左SB伊藤が触ったボールはゴール前にこぼれて、OHバルベルデボレーシュート。右ポストにはね返されたボールを今度はヘディングで押し込み、ネットを揺らした。ウルグアイが初めてのシュートで先制点を奪った。前半はこのまま終了。ウルグアイの粘り強い守備と屈強な身体能力の前に、日本はボールを持つも崩しきれず。ウルグアイ1点リードで折り返した。

 後半はウルグアイが序盤から攻勢。1分、CHベシーノがミドルシュートを放つと、3分には左SBオリベラがシュート。パスを回し、ペースを握る。日本は9分、左SH三苫のドリブルからスルーパスにCF浅野が走り込み、シュートを放つが、GKロチェがセーブ。三苫の突破位しか攻め手がない。すると16分、日本は堂安と浅野を下げて、右SH伊東純也、CFに上田綺世を投入する。

 すると直後の17分、右SH伊東が左SBオリベラを抜いて右サイドを突破。クロスを入れるが、左SH三苫の前でDFにクリアされる。そして20分、右SH伊東の縦パスにCF上田が走り込むと、落としを受けた右SH伊東がそのままPA内に侵入。CHウガルテが対応するが、伊東が倒れる。PK。と思ったが、VARの結果、ウガルテの伸ばした足が先にボールに触っていたとしてPKは取り消しになってしまった。残念。

 23分、ウルグアイはペリトリスとロッシの両SHを下げて、右SHカノッピオ、左SHトーレスを投入。日本も29分、鎌田と守田に代えて、OH西村とCH田中碧を投入する。すると直後の30分、右SB菅原の縦パスに右SH伊東が走り込み、クロスにOH西村が走り込む。シュート。日本が変わったばかりの二人の活躍で同点に追い付いた。

 32分、ウルグアイはウガルテに代えてカルバージョ。39分にはゴメスを下げて、CFジョナタン・ドロリゲスを投入する。40分、OHバルベルデが左サイド深い位置からFKを蹴り込むと、CBコアテス、CHカルバージョとヘディングで繋いで、左SBオリベラが左に流して、左SHトーレスがシュート。バーを叩く。日本も44分、三苫と菅原に代わり、左SH中村敬斗、右SB橋岡を投入する。だが追加点はならず。そのまま1-1。新生ジャパンの初陣はドローでの出発だった。

 このゲーム、最大の発見は右SB菅原の活躍。クロスの精度も良かった。一方、左サイドはSB伊藤が積極的に中に入ってゲーム作りに参加したが、SH三苫の単騎ドリブル以外にはチャンスを作ることはできなかった。FWが浅野1人では厳しかった。その意味では鎌田をボランチで起用した方がいいのかもしれないが、その場合は守備が課題になる。相手によっていろいろなバリエーションがあるのはいいこと。次のコロンビア戦はどんなメンバーでどんなサッカーを見せてくれるだろうか。コロンビアはハメス・ロドリゲスが健在。28日のゲームも期待しよう。