とんま天狗は雲の上

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ACL準決勝第2レグ 浦和レッズ対上海上港

 今季のACLに日本勢ではレッズが唯一準決勝に進出した。フロンターレとの準々決勝ではフロンターレを応援していた、どちらかと言えばアンチ・レッズだが、やはりここはレッズを応援しながら観戦した。第1レグでは1-1のドロー。ホームのさいたまスタジアムはレッズ・レッドに染まり、レッズの勝利を後押しする。上海上港には右SHフッキとOHオスカルがいる。上海の攻撃はもっぱらこの二人が担う。対するレッズのゲームは堀監督になって初めて観るが、ペトロヴィッチ時代と違って4バック。阿部、マウリシオのCBに遠藤と槙野がSBで開く。青木がアンカーに据わり、長澤と柏木のIH。武藤とラファエルシルバがSHに開き、興梠がCFに据わる4-1-4-1。

 序盤、上海が前からプレスをかけてくる。レッズは引き気味にゴール前を固める戦い。7分、フッキのFKに左SH武磊がヘディングシュート。それまで守っていたレッズが初めて攻め込むと、11分、柏木のCKに右SHラファエルシルバがヘディングシュート。これが決まり、レッズが先制点を挙げた。13分には上海のCKをGK西川がキャッチ。スローを右IH柏木が受けてドリブルで前に運ぶと、左SH武藤がつないで、CF興梠のクロスに柏木が走り込んでシュート。柏木が最後までよく走った。17分にはCF興梠から右に展開。右SB遠藤のクロスに左SH武藤がヘディングシュート。枠は捉えられなかった。

 上海の攻撃はフッキとオスカル頼み。24分、フッキのFKにGK西川がナイスセーブ。続くCKに対してCH蔡彗康がヘディングシュート。29分、右SHフッキがミドルシュート。37分、FKのチャンスに右SHフッキがスルーパス。OHオスカルが走り込んでシュートを放つが、DFがブロックする。主審が少しの接触でもファールを取るので、必然的にFKが増える。多少遠くてもフッキが直接FKを狙ってくる。41分、CHアフメドフの縦パスを右SHフッキが落とし、アフメドフがミドルシュートアディショナルタイム46分、フッキのCKは直接ゴールに向かう軌道だったが、GK西川がフィスティングで弾き出す。GK西川はこのゲーム、直接ゴールに向かうFKやCKを判断よくキャッチして安定的な守備を見せていた。

 後半に入るとさらに上海の圧力が強まる。2分、OHオスカルのFKは壁に当たる。レッズも11分、柏木のCKから左SB槙野がヘディングシュート。バーに当たる。23分にはCB阿部がドリブルで持ち上がり、クロスにCF興梠がヘディングシュート。GK顔駿凌がナイスセーブで弾き返す。惜しいチャンスを決めきれない。攻める上海に対して集中した守りを続けるレッズ。だが、15分過ぎ位の上海のカウンターに右SHラファエルシルバが付いていけない。ようやく25分、右SHラファエルシルバに代えてズラタンを投入した。

 33分、右SHフッキのミドルシュートはGK西川がナイスセーブ。こぼれ球をCFエウケソンがシュートするが、これもGK西川がナイスセーブ。CB阿部がクリアした。集中して守るレッズ。35分には右SB遠藤のパスからCH長澤のスルーパスに左SH武藤が走り込み、クロスをCF興梠がヘディングシュート。しかしわずかに合わない。37分にはCH柏木に代えて左SH梅崎を投入。武藤を右IHに回す。39分、左SH梅崎がミドルシュート

 43分前後、上海の選手が倒れて主審がゲームを止めると、再開のレフェリーボールを上海がそのまま攻撃を開始する。場内ブーイング。興奮したCBマウリシオがイエローカードをもらってしまう。そこまで焦っている上海上港。マウリシオを冷静に治めようとする阿部を中心に、レッズは最後まで集中した守りを続ける。中でも左IH長澤のガッツと集中力のあるプレーがすばらしい。アディショナルタイムには李忠成を投入して時間を使い、そしてタイムアップ。1点を守り切ってレッズが勝利。ACL決勝進出を決めた。最後はレッズ・サポーターならずも熱くなったゲームだった。

 決勝はサウジアラビアアルヒラル。監督は何と元マリノスラモン・ディアスが務めているという。第1レグはアルヒラルのホーム。第2レグはまたレッズのホームで戦えると言う。今回と同様、レッズ・サポーターがまた大勢詰めかけチームを後押しすることだろう。また11月25日を楽しみにしたい。